CH162 ソファが長く愛される理由
CH162ソファは、ハンス・J・ウェグナーが1965年にデザインした2人掛けソファである。無垢材のフレームを露出させながら、ヨーロピアンダウンとコールドフォームで包んだクッションを組み合わせ、直線的な骨格と柔らかな座り心地を両立させている。デザイン当時は製品化されないままアーカイブに残されていたが、2013年、カール・ハンセン&サンが写真・模型資料を調査する過程でこの図面を見出し、現行製品として発売した。現在もデンマーク国内で手作業により製造されている。
本ページでは、CH162ソファの購入を検討されている方に向けて、正規品の仕様・サイズ・素材の詳細から、類似する名作ソファとの比較、暮らしへの取り入れ方、メンテナンス方法、国内正規販売店の情報、そしてよくある質問まで、購入判断に必要な情報を網羅的にお届けする。
ハンス・J・ウェグナーの設計思想や経歴について詳しくはハンス・J・ウェグナー プロフィールページをご覧ください。
CH162 ソファのデザインストーリーについて詳しくはCH162 ソファ紹介ページをご覧ください。
正規品の基本情報:仕様・サイズ・素材
CH162ソファは、カール・ハンセン&サンがデンマーク国内の自社工場において、熟練の職人の手作業で製造している正規品である。以下に主要な仕様をまとめる。
| 正式名称 | CH162 ソファ / CH162 Sofa |
|---|---|
| デザイナー | ハンス・J・ウェグナー / Hans J. Wegner(1914–2007 / デンマーク) |
| デザイン年 | 1965年(2013年復刻) |
| 製造ブランド | カール・ハンセン&サン / Carl Hansen & Søn |
| 製造国 | デンマーク |
| サイズ(CH162 / 2人掛け) | W137 x D80 x H76 cm |
| 座面高 | 41 cm |
| フレーム素材 | 無垢オーク材 または 無垢ウォルナット材(内部フレーム:ビーチ材) |
| 木部仕上げ | オーク:ソープ/オイル/ホワイトオイル/スモークオイル ウォルナット:オイル |
| クッション構造 | フォームコアをヨーロピアンダウン+コールドフォームで包み込んだリバーシブルクッション |
| 張地(ファブリック) | カテゴリ1:Canvas、Capture、Clara、Crisp、Mood、Remix / カテゴリ2:Re-wool / カテゴリ3:Fiord、Hallingdal / カテゴリ4:Divina Melange |
| 張地(レザー) | Loke(レザー1)/ Thor(レザー2)/ Sif(レザー3) |
| 参考価格帯(税込目安) | 約880,000円~(張地のカテゴリ・木部仕上げにより変動) |
| サイズバリエーション | CH162(2人掛け:W137cm)/ CH163(3人掛け:W195cm) |
| 納期 | 受注生産:約10~12週間(在庫状況により変動) |
| 保証 | 5年間(室内家具) |
張地はカール・ハンセン&サンが厳選したクヴァドラ社のファブリックや高品質レザーから選択でき、カテゴリが上がるほど素材のグレードと価格が上昇する。木部の仕上げもオーク材ではソープ・オイル・ホワイトオイル・スモークオイル、ウォルナット材ではオイルが用意されており、空間のトーンに合わせて選べる。
類似商品・競合との比較
CH162ソファにはリプロダクト(復刻版・ジェネリック品)が市場に流通していないため、ここでは同カテゴリの名作ソファとの比較を通じて、CH162の個性と選び方の指針を示す。
GE290 ソファ(ゲタマ / GETAMA)
ウェグナーが1953年にデザインし、ゲタマ社が製造する木製フレームソファの代名詞的存在である。オークまたはビーチのフレームにスプリングクッションを載せたオープン構造で、背面の格子状フレームが特徴。CH162が「構造の装飾化」を志向したのに対し、GE290は「構造の率直な露出」によって木の美しさを際立たせるアプローチを採る。平らで幅広いアームレストは飲み物を置くこともでき、日常的な実用性に優れる。正規品(ゲタマ社製)に加えてリプロダクトも多数流通しており、選択肢が広い。
OW149-2 コロニアルソファ(カール・ハンセン&サン)
オーレ・ヴァンシャーが1964年にデザインした、同じカール・ハンセン&サンの2人掛けソファ(2015年に復刻)。細身の無垢材フレームに着脱式のダウンクッションを組み合わせた構成で、18世紀英国家具への関心を反映したクラシカルな意匠を持つ。CH162より細身で繊細な印象を与え、コンパクトな空間にも馴染みやすい。日本国内の参考価格は約587,400円~で、CH162より手の届きやすい価格帯にある。
エンブレイス ソファ E300シリーズ(カール・ハンセン&サン)
オーストリアのデザインスタジオEOOSが2022年にデザインした、カール・ハンセン&サンのモジュールソファ。オーク材の軽量フレームとソフトな張地の組み合わせという点ではCH162と共通するが、モジュール式のため自在にレイアウトを変更できる現代的な柔軟性を備える。単体モジュールでの使用も可能で、暮らしの変化に対応しやすい。一方、ウェグナー作品のような職人的ディテールの深みとは異なる、明快でシステマティックな魅力を持つ。
| 比較項目 | CH162(カール・ハンセン&サン) | GE290(ゲタマ) | OW149-2 コロニアルソファ |
|---|---|---|---|
| デザイナー | ハンス・J・ウェグナー | ハンス・J・ウェグナー | オーレ・ヴァンシャー |
| デザイン年 | 1965年(2013年復刻) | 1953年 | 1964年 |
| サイズ(2人掛け) | W137 x D80 x H76 cm | W128 x D81 x H80 cm | W124 x D68 x H85 cm |
| 座面高 | 41 cm | 42.5 cm | 46 cm |
| フレーム素材 | オーク / ウォルナット | オーク / ビーチ | オーク / ウォルナット |
| クッション構造 | ダウン+コールドフォーム | スプリングクッション | 着脱式ダウンクッション |
| デザインの方向性 | 幾何学的・構造の装飾化 | 開放的・構造の率直な露出 | クラシカル・優雅な軽快さ |
| 参考価格帯(税込目安) | 約880,000円~ | 約700,000円~(正規品) | 約587,400円~ |
構造美と快適性の高度な融合を求める方にはCH162、木の骨格をダイレクトに楽しみたい方にはGE290、よりコンパクトでクラシカルな雰囲気を好む方にはOW149-2がそれぞれ適している。いずれも北欧モダンの正統な系譜に連なる名品であり、実際にショールームで座り心地を確かめることを強く推奨する。
使用感と暮らしへの取り入れ方
座り心地
CH162の座り心地は、幾何学的な外観からは想像しがたいほど柔らかく包容力がある。ヨーロピアンダウンとコールドフォームで包まれたフォームコアのクッションは、身体を預けると穏やかに沈み込み、芯のある支持感とともに寛ぎの姿勢を自然に促す。座面の奥行きは80cmと十分に確保されており、背もたれに寄りかかってリラックスした読書や映画鑑賞にも適している。
クッションはリバーシブル仕様のため、定期的に裏返して使用することで消耗を均し、長年にわたって快適な座り心地を維持できる。
なお、座面高41cmはやや低めの設計であるため、身長の高い方や立ち座りの頻繁な方は、実物で確認されることをお勧めする。日本の一般的な天井高(240cm前後)の空間においては、この低めのプロポーションがかえって開放感を生み、部屋を広く感じさせる効果がある。
空間別コーディネート提案
CH162は後ろ姿も端正に仕上げられているため、壁付けに限らず、リビングの中央に置いて空間を緩やかに仕切るレイアウトにも適している。幅137cmのコンパクトな2人掛けサイズは、日本の住宅事情にも馴染みやすく、6畳以上のリビングであれば無理なく配置できる。
リビングでは、同じくウェグナーデザインのCH008コーヒーテーブルやCH417トレイテーブルと合わせることで、カール・ハンセン&サンのコレクション内で統一感のある空間が生まれる。ダウンクッションの柔らかなフォルムは北欧テキスタイルのクッションとも好相性で、季節に合わせたアクセントを加えやすい。
書斎やプライベートルームに置く場合は、読書灯やサイドテーブルを添えて、上質な一人掛け使いとしても贅沢な寛ぎの空間が演出できる。3人掛けのCH163と組み合わせてL字型のリビング配置にすることも、ゆとりあるファミリーユースとして効果的である。
生活スタイル別の提案
- 二人暮らし・夫婦
- CH162の2人掛けはまさにこのスタイルに最適。コンパクトながら二人が並んでゆったりと座れるサイズ感で、リビングの主役として長く愛用できる。
- ファミリー
- 子どもの成長を見据える家庭には、汚れに強いファブリック(Remix、Hallingdal等の高耐久素材)やセミアニリンレザー(Thor)の張地を推奨する。クッションカバーの張替えにも対応しており、長期的な使用に耐える。
- 一人暮らし・ワンルーム
- 幅137cmは一人暮らしの空間にも収まりやすいサイズ。上質なソファを一つ置くことで、コンパクトな空間全体の品格が引き上げられる。
経年変化とメンテナンス
素材ごとの経年変化
CH162のオーク材フレームは、時間の経過とともに穏やかに色味が深まり、飴色の美しい艶を帯びていく。特にオイル仕上げやソープ仕上げの場合は、木肌が手の油脂や空気に触れることで独特の風合いが「育つ」過程を楽しむことができる。ウォルナット材は元来の深いブラウンがさらに落ち着きを増し、重厚な気品を放つようになる。
レザー張地(特にThorやSif)は、使い込むほどに柔らかさと光沢が増し、使い手の身体に馴染んだ表情を見せる。ファブリック張地は素材により経年変化が異なるが、高品質なクヴァドラ社の生地は耐久性に優れ、風合いの劣化が緩やかである。
日常メンテナンス
- 木部(オイル仕上げ)
- 乾いた柔らかい布で定期的に乾拭きする。半年から1年に一度、家具用オイルを薄く塗り込み、余分な油を拭き取ることで木肌の潤いと保護効果を維持できる。
- 木部(ソープ仕上げ)
- 無色の石鹸フレークをぬるま湯で溶かした液で軽く拭き、乾燥させる。年に1~2回程度のソープトリートメントにより、白く清潔な木肌を保つことができる。
- ファブリック張地
- 週に1回程度、掃除機の弱い吸引力でホコリを除去する。液体の汚れは速やかに乾いた布で吸い取り、擦らないよう注意する。張地はドライクリーニング対応のものが多い。
- レザー張地
- 柔らかい布での乾拭きを基本とし、半年に一度程度レザー用コンディショナーで保湿する。直射日光や暖房器具の近くへの長時間の設置は、色褪せやひび割れの原因となるため避ける。
- クッション
- リバーシブルクッションは定期的に裏返して使用し、消耗を均等化する。使用後に軽く形を整える習慣をつけることで、ダウンの偏りを防ぎ、座り心地を長く保てる。
修理・張替えについて
CH162はアームレストのカバーキャップを外すことで張替え作業が容易になるよう設計されている。張地の経年劣化やインテリアの模様替えに応じて、正規ディーラーを通じてカール・ハンセン&サンの張地カタログから新しい生地を選び、張替えを依頼することが可能である。クッションの芯材(ダウン・フォーム)のリフレッシュや、木部フレームの補修・再仕上げにも対応しており、世代を超えた使用が前提とされた設計思想が、アフターサポートにも反映されている。
どこで買うか:正規販売店と購入方法
国内正規販売ルート
CH162ソファは、カール・ハンセン&サンの正規取扱店および直営店で購入できる。正規ルートでの購入により5年間の保証が付帯し、万一の不具合にも万全の対応が受けられる。
- カール・ハンセン&サン フラッグシップストア東京
- 東京都港区北青山3-5-12 JRE青山クリスタルビル1F(TEL: 03-6455-5522 / 営業時間: 11:00–19:00)。全コレクションを展示する直営店であり、CH162の実物を確認できる可能性が高い。
- 国内正規取扱店
- ACTUS、SEMPRE、CONNECT、アトラクト、greeniche、コンフォートQ(うめだ本店・十三店)など、全国の正規ディーラーで取り扱いがある。展示状況は店舗により異なるため、来店前に在庫・展示の有無を電話で確認することを推奨する。
- オンライン購入
- 正規取扱店のオンラインショップからも注文が可能。張地サンプルの無料取り寄せに対応している店舗も多いため、色味や質感を実際に確認してから発注できる。
実物を確認できるショールーム
CH162は受注生産品であるため、すべての店舗に常時展示されているわけではない。北青山のフラッグシップストアが最も確実な確認場所であるが、ACTUS各店やCONNECTなどでも展示されている場合がある。特に張地の選択は実物の質感や色味を見て判断することが望ましいため、来店時にはファブリック・レザーのサンプル帳の閲覧を依頼されたい。
中古・ヴィンテージ市場
CH162は2013年の復刻開始からの歴史がまだ浅いため、中古市場での流通は限定的である。稀にリユースショップやオークションサイトに出品されることがあるが、状態の確認が不可欠である。正規品には製品ラベルやシリアルナンバーが付帯しており、これらの有無が真贋判定の手がかりとなる。
購入時チェックリスト
- 正規品であることの確認(カール・ハンセン&サンの製品ラベル、シリアルナンバー、保証書の有無)
- 設置場所の実測(W137 x D80 cm以上のスペース+周囲の動線確保)
- 搬入経路の確認(玄関・廊下・階段・エレベーターの幅と高さ)
- 木部仕上げの選択(オーク:ソープ/オイル/ホワイトオイル/スモークオイル、ウォルナット:オイル)
- 張地カテゴリの選択(ファブリック4カテゴリ / レザー3カテゴリ)
- フレーム樹種の選択(オーク / ウォルナット)
- 納期の確認(受注生産のため通常10~12週間程度)
- 保証内容の確認(室内家具5年保証)
- 配送・設置サービスの内容と費用の確認
配送・設置に関する注意事項
CH162は完成品として納品されるため、搬入経路の確認が極めて重要である。特にマンションの場合、エレベーターの内寸やドア幅、廊下の折れ曲がり箇所を事前に計測し、販売店に伝えておくことが望ましい。多くの正規販売店では、開梱設置サービス(有料の場合あり)を提供しており、梱包材の持ち帰りまで対応してくれる。フローリングへの傷を防ぐため、脚部にフェルトパッドの装着を検討されたい。
コーディネート事例
北欧ナチュラル
オーク材・ソープ仕上げのCH162に、ライトグレーやナチュラルベージュのファブリックを合わせる王道の組み合わせ。オーク材のダイニングテーブル(CH327やCH338)、Yチェア(CH24)と統一することで、カール・ハンセン&サンのコレクションによる一貫した北欧空間が完成する。ラグにはウール素材のニュートラルカラーを敷き、ルイスポールセンのPH5ペンダントを添えれば、デンマークの暮らしを彷彿させる温かみのあるリビングとなる。
モダンシック
ウォルナット材・オイル仕上げのCH162に、ダークブラウンやブラックのレザー(Thor)を組み合わせることで、都会的で洗練された印象に。コンクリートやスチール素材のコーヒーテーブル、フロスのIC Lightsなどイタリアンモダンの照明と合わせれば、北欧とイタリアンモダンが交差するコンテンポラリーな空間が生まれる。
和モダン
オーク材・オイル仕上げのCH162は、日本の木造住宅の建具や床材との相性が抜群である。低めの座面高(41cm)は和室に隣接するリビングにも馴染みやすく、畳や障子のある空間にも違和感なく溶け込む。張地には生成りや墨色のファブリックを選び、和の侘びた色調と共鳴させるコーディネートが効果的である。
よくある質問
- CH162ソファの正規品の価格はどのくらいですか?
- CH162(2人掛け)の日本国内における参考価格は、約880,000円(税込)~です。張地のカテゴリ(ファブリック1~4 / レザー1~3)やフレームの樹種・仕上げにより価格が変動します。最新の正確な価格は正規取扱店へお問い合わせください。3人掛けのCH163は約1,075,800円(税込)~が目安となります。
- どこで購入できますか?
- カール・ハンセン&サン フラッグシップストア東京(北青山)のほか、ACTUS、SEMPRE、CONNECT、アトラクト、greeniche、コンフォートQなど全国の正規取扱店で購入可能です。正規販売店のオンラインショップからの注文にも対応しています。
- 実物を確認できる場所はありますか?
- 最も確実なのは東京・北青山のフラッグシップストアです。その他の正規取扱店でも展示がある場合がありますが、CH162は受注生産品のため常設展示とは限りません。来店前に電話での展示確認を推奨します。張地のサンプル帳はほとんどの正規取扱店で閲覧可能です。
- 納期はどのくらいですか?
- 受注生産のため、注文から納品まで通常10~12週間程度を要します。在庫状況や張地の選択により前後する場合があります。余裕をもった発注をお勧めします。
- メンテナンスはどのようにすればよいですか?
- 木部は仕上げに応じたケアが必要です。オイル仕上げは半年~1年に一度の家具用オイル塗布、ソープ仕上げは定期的な石鹸水でのトリートメントが推奨されます。ファブリック張地は掃除機でのホコリ除去、レザー張地はコンディショナーでの保湿が基本です。クッションは定期的に裏返して均等に使用してください。
- 張替えはできますか?
- 可能です。CH162はアームレストのカバーキャップを取り外すことで張替え作業が容易になるよう設計されています。正規ディーラーを通じてカール・ハンセン&サンの最新張地カタログから新しい生地を選んで張替えを依頼できます。
- CH162とCH163はどう違いますか?
- 基本的なデザインと構造は共通で、サイズが異なります。CH162は2人掛け(W137cm)、CH163は3人掛け(W195cm)です。リビングの広さや使用人数に応じて選択してください。両者を組み合わせてL字型に配置することも可能です。
- 他に検討すべき名作ソファはありますか?
- 同じウェグナーの作品であるGE290ソファ(ゲタマ)は、開放的な木製フレームソファの代表格として比較検討に値します。また、カール・ハンセン&サン内ではOW149-2コロニアルソファやエンブレイスソファE300シリーズも人気があります。いずれも当サイトの紹介ページ・購入ガイドでご確認いただけます。