このページについて
ワシリーチェアは、マルセル・ブロイヤーが1925年に設計した椅子である。ノルが製造する。鋼管の枠に張地を張り渡す。詰め物を持たない。
このページでは、張地を張り渡す構成、張地と仕上げの選択、寸法と設置、購入できる場所を扱う。設計の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。
正規品の基本情報:仕様・サイズ・素材
ワシリーチェアの正規品は、アメリカのノル社(Knoll)がイタリアの工場において製造している。すべての正規品にはフレームにノルのロゴとマルセル・ブロイヤーの署名が刻印され、個別の識別番号が付与される。以下に、正規品の主要な仕様を記す。
| 正式名称 | ワシリーチェア |
|---|---|
| 製造ブランド | ノル |
| 主要素材 | 枠は直径25mmの鋼管。張地は革と布から選ぶ |
| 枠の仕上げ | 複数の仕上げから選ぶ。めっきと粉体塗装による |
| サイズ | 幅790 × 奥行690 × 高さ730mm。座面の高さ420mm |
| 重量 | 約6.8kg |
| 張地 | 革は3つの系統から選ぶ。布の仕様もある。系統によって選べる色が異なる |
| 構造 | 鋼管の枠に張地を張り渡す。詰め物を持たない |
| 収蔵 | 本製品の美術館収蔵は、公開情報の範囲では確認できていない |
| 価格 | ノルは公式サイトで製品情報を公開している(2026年8月19日確認)。日本国内の価格は輸入代理店と取扱店により異なる。張地と枠の仕上げで価格が変わる |
| 床に接する部材 | 床に接する部材が4つ付く |
| 組み合わせ | 同じ設計者による机が別売で用意される |
| スタッキング | 不可 |
なお、上記の。最新の正確な価格については、ノルジャパンショールームまたは正規販売店に直接お問い合わせいただくことを推奨する。
マルセル・ブロイヤーの設計思想や経歴について詳しくはマルセル・ブロイヤー プロフィールページをご覧ください。
張地を張り渡す構成
鋼管の枠に張地を帯状に張り渡す。座面、背もたれ、肘掛けを構成する。
詰め物を持たない。張地が身体に直接触れる。
そのため、座ると張地が撓む。座り心地は張地の状態に関わる。
張地のあいだには隙間が生じる。枠が外から見える。
選び分けの目安
- 座り心地で選ぶ場合
- 詰め物を持たない。張地が撓む。実際に座って確かめられるとよい。
- 見え方で選ぶ場合
- 枠が外から見える。張地のあいだに隙間が生じる。
- 長く使う前提の場合
- 張地に荷重がかかる。伸びが生じる場合がある。
張地と仕上げの選択
張地は革の3つの系統と布から選ぶ。系統によって選べる色が異なる。
革は系統によって表面の質感が変わる。手入れの条件も異なる。
枠の仕上げも複数から選ぶ。めっきと粉体塗装による。
枠が外から見えるため、張地との組み合わせが印象に関わる。
選び分けの目安
- 見え方で選ぶ場合
- 張地と枠の仕上げの組み合わせによる。
- 手入れの手間を考える場合
- 革の系統によって条件が異なる。取扱店に確認する。
- 長く使う前提の場合
- 張地の交換の対応を確かめる。
寸法と設置
幅790 × 奥行690 × 高さ730mm。座面の高さは420mm。
重量は約6.8kg。片手で持ち上げられる範囲にあたる。
床に接する部材が4つ付く。摩耗を確かめる。
同じ設計者による机が別売で用意される。組み合わせる場合は置き場所も想定する。
選び分けの目安
- 置き場所を決める場合
- 幅790 × 奥行690mm。実測する。
- 動かす頻度を考える場合
- 約6.8kg。片手で持ち上げられる。
- 組み合わせる場合
- 同じ設計者による机もある。
同じ設計者・同種の椅子との比較
椅子は張地の張り方と枠の見え方で性格が分かれる。
| 比較項目 | ワシリーチェア | チェスカ・チェア(B32) | BKFバタフライチェア |
|---|---|---|---|
| 張地 | 帯状に張り渡す | 籐を編む/張地 | 枠に4点で掛ける |
| 詰め物 | 持たない | 持たない | 持たない |
| 枠 | 鋼管(外から見える) | 鋼管(片持ち) | 直径12mmの鋼の棒 |
| 張地の交換 | 取扱店に確認する | 編み直しになる | 取り外せる |
| 重量 | 約6.8kg | 約7.3kg | 約11〜14kg |
選び分けの目安
- 座り心地で選ぶ場合
- 3件とも詰め物を持たない。張地の張り方で撓み方が異なる。
- 見え方で選ぶ場合
- 枠が外から見える。張地との組み合わせによる。
- 手入れの手間を考える場合
- 張地の交換の条件が分かれる。
使用感と設置条件
座り心地
張地が撓む。詰め物を持たない。
座面の高さは420mm。低い部類にあたる。
枠
直径25mmの鋼管による。曲げて構成する。
外から見える。仕上げが印象に関わる。
床との関係
床に接する部材が4つ付く。硬い床で用いる。
繰り返し動かす用途にあたる。摩耗を確かめる。
経年変化とメンテナンス
素材ごとに起きること
革の張地は使用によって色と質感が変わる。乾燥すると硬くなる。
張地には荷重がかかる。伸びが生じる場合がある。
めっきの枠は湿気の多い環境で曇る。塗装の枠は擦れる。
床に接する部材は摩耗する。定期的に確かめる。
日常の手入れ
- 革の張地
- 乾いた柔らかい布で拭く。水分をすぐに拭き取る。
- 布の張地
- 埃を払う。方法を取扱店に確認する。
- 枠
- 柔らかい布で拭く。研磨剤は仕上げを損なう。
- 張地の取り付け箇所
- 荷重がかかる。伸びと緩みを確かめる。
修理と部品
張地の交換については、取扱店を通じて相談する。
枠の再めっきの可否もあわせて確認する。
どこで買うか
取扱店の調べ方
ノルは公式サイトで製品情報を公開している。日本国内の正規取扱については、輸入代理店の案内を確認するのが確実である。
張地と枠の仕上げを決めてから注文する。納期も確かめる。
実物を確認する
張地が撓む座り心地は、実際に座って確かめられるとよい。
張地と枠の仕上げの組み合わせも現物で分かる。
中古の流通
製造の時期によって製造元が異なる。年式を確かめる。
確認箇所は、張地の伸びと状態、枠のめっきと変形、取り付け箇所、床に接する部材である。
購入前チェックリスト
- 張地を帯状に張り渡すこと(詰め物を持たない)
- 枠が外から見えること
- 張地の系統(革3つと布。手入れの条件が異なる)
- 枠の仕上げの選択
- 置き場所(幅790 × 奥行690mm)
- 座面の高さ420mm
- 張地の交換の対応
- 床に接する部材の摩耗
よくある質問
- 価格はどのくらいですか?
- ノルは公式サイトで製品情報を公開しています(2026年8月19日確認)。日本国内の価格は輸入代理店と取扱店により異なります。張地と枠の仕上げで価格が変わります。
- どこで購入できますか?
- ノルの公式サイトで製品情報を確認できます。日本国内の正規取扱については輸入代理店の案内をご確認ください。
- どのような構造ですか?
- 直径25mmの鋼管の枠に張地を帯状に張り渡し、座面、背もたれ、肘掛けを構成します。詰め物を持たず張地が身体に直接触れます。
- 座り心地はどうですか?
- 座ると張地が撓みます。詰め物を持たないため座り心地は張地の状態に関わります。実際に座ってお確かめください。
- 張地は選べますか?
- 革の3つの系統と布から選べます。系統によって選べる色と表面の質感が変わり、手入れの条件も異なります。
- 設置に必要な寸法を教えてください。
- 幅790×奥行690×高さ730mm、座面の高さは420mmです。重量は約6.8kgで片手で持ち上げられる範囲にあたります。
- 床を傷つけませんか?
- 床に接する部材が4つ付き硬い床で用います。繰り返し動かす用途のため摩耗もお確かめください。
- 手入れはどうすればよいですか?
- 革の張地は乾いた柔らかい布で拭き水分をすぐに拭き取ってください。枠は柔らかい布で拭き、研磨剤は仕上げを損ないます。張地の取り付け箇所は荷重がかかるため伸びと緩みもお確かめください。