このページについて
ポーラーベアソファは、ジャン・ロワイエールが1947年に設計した長椅子である。当初の製造は1960年代に終わった。現在は権利を継承する組織が認めた製作による個体と、当初の個体が流通する。
このページでは、2つの入手の経路、真贋の確認、寸法と設置、手入れ、購入できる場所を扱う。設計の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。
ジャン・ロワイエールの設計思想や経歴について詳しくはジャン・ロワイエール プロフィールページをご覧ください。
ポーラーベアソファのデザインストーリーについて詳しくはポーラーベアソファ紹介ページをご覧ください。
基本情報:仕様・サイズ・素材
ポーラーベアソファは1947年から1967年にかけてロワイエールの監修のもとフランスで限定的に製作された。推定100〜150セット(ソファ+アームチェア2脚)、および同数程度の単体ソファと単体アームチェアペアが製作されたとされる。現在はヴィンテージ・オリジナル品と、ロワイエールエステート公認のヘリテージエディション(受注生産)の二つの入手経路が存在する。
| 正式名称 | ポーラーベアソファ。別の名称でも呼ばれる |
|---|---|
| フレーム | ブナ材を曲げて成形する。木を組んで接合する |
| 詰め物 | 合成のフォームを層に重ねる。枠を覆う |
| 張地(当初の個体) | 当初の個体は毛足のある布による。複数の色が用いられた |
| 張地(現行の製作) | 現行の製作では毛足の長い布を用いる。手縫いによる仕上げ |
| 脚部 | オーク材の円筒形の脚が5本。やや後退した位置に配する |
| サイズ | 高さ780 × 幅2,300〜2,450 × 奥行1,300〜1,420mm。個体によって差がある |
| 座面高 | 約500mm |
| 入手の経路 | 権利を継承する組織が認めた製作による個体と、当初の個体が流通する |
| 収蔵 | 本製品の収蔵は当サイトの照合対象4館では確認できていない |
| 価格 | 現行の製作、当初の個体とも、価格は市場と製作の条件で決まる。一定していない |
2つの入手の経路
当初の製造は1960年代に終わった。現在は2つの経路がある。
| 比較項目 | 当初の個体 | 現行の製作 |
|---|---|---|
| 製作の時期 | 1940年代から1960年代 | 現在 |
| 張地 | 毛足のある布 | 毛足の長い布。手縫いによる |
| 入手 | 中古の市場と競売 | 権利を継承する組織を通じた注文 |
| 状態 | 個体によって異なる | 新たに製作される |
いずれも権利を継承する組織が関わる。それ以外の製作による個体も流通する。
現行の製作は注文による。納期は製作の条件によって変わる。
選び分けの目安
- 状態を重視する場合
- 現行の製作は新たに製作される。当初の個体とは条件が異なる。
- 張地を確かめる場合
- 当初の個体と現行の製作で用いる布が異なる。
- 入手の時期を考える場合
- 現行の製作は注文による。納期を確かめる。
真贋の確認
権利を継承する組織が関わらない製作による個体も流通する。
そのため、来歴の確認が購入の判断に関わる。
| 確かめること | 内容 |
|---|---|
| 来歴の書類 | 権利を継承する組織による証明があるか |
| 枠の構造 | 木を組んで接合する。金具を用いない |
| 脚の配置 | 円筒形の脚が5本。やや後退した位置による |
| 張地 | 張り替えられているか。当初のものか |
| 寸法 | 幅2,300〜2,450mmの範囲にあるか |
販売店に来歴の書類を確認する。競売では出品の記載も確かめる。
選び分けの目安
- 来歴を確かめる場合
- 権利を継承する組織による証明を確認する。
- 構造を確かめる場合
- 木を組んで接合する。金具を用いない。
- 寸法を確かめる場合
- 個体によって差がある。実物を測る。
寸法と設置
高さ780 × 幅2,300〜2,450 × 奥行1,300〜1,420mm。座面の高さは約500mm。
奥行が1,300mmを超える。長椅子としては大きい部類にあたる。
置き場所を実測する。搬入経路もあわせて確かめる。
脚は木のため、床に接する箇所も木による。5本で荷重を支える。
選び分けの目安
- 置き場所を決める場合
- 幅2,300〜2,450mm、奥行1,300mm超。大きい部類にあたる。
- 搬入を考える場合
- 経路を実測する。分解できる構造ではない。
- 床材を確かめる場合
- 木の脚が5本で床に接する。保護材の要否を確かめる。
同種の製品との比較
入手の条件と形状で性格が分かれる。
| 比較項目 | ポーラーベア | エドワード・ワームリー ソファ | パシャ ラウンジチェア |
|---|---|---|---|
| 入手 | 中古と現行の製作 | 中古のみ | 注文できる |
| 枠 | 木(詰め物が覆う) | 木(外から見える) | 曲げた合板と台 |
| 寸法 | 幅2,300〜2,450mm | 幅1,830〜2,440mm前後 | 幅770/850mm |
| 個体差 | 寸法と状態に生じる | 手作業による生産で生じる | 該当しない |
| 来歴 | 証明の確認が要る | 年式を確かめる | 該当しない |
選び分けの目安
- 新たに製作したい場合
- 権利を継承する組織を通じた注文による。中古のみの製品とは異なる。
- 来歴を確かめる場合
- 証明の確認が要る。販売店に確かめる。
- 置き場所を確かめる場合
- 奥行が1,300mmを超える。他の製品より大きい。
使用感と設置条件
形状
枠を詰め物が覆う。曲線を描く形状にあたる。
肘掛けと背もたれが連続する。座面が包まれる構成による。
張地の毛足
毛足のある布を用いる。方向によって色の見え方が変わる。
埃が絡みやすい。柔らかい刷毛で毛並みに沿って払う。
床との関係
円筒形の木の脚が5本。床に接する箇所も木にあたる。
重量が5点に分かれる。床材への影響を確かめる。
経年変化とメンテナンス
素材ごとに起きること
毛足のある布は摩擦で毛が寝る。日光でも色が変わる。
当初の個体では張地が傷んでいる場合がある。張り替えられた個体もある。
詰め物は経年で沈む。当初の個体ではとくに進んでいる。
木の脚は日光で色が変わる。床に接する箇所は擦れる。
日常の手入れ
- 張地
- 柔らかい刷毛で毛並みに沿って払う。強く擦らない。
- 置き場所
- 直射日光を避ける。色の変化が進む。
- 木の脚
- 乾いた布で拭く。床に接する箇所も確かめる。
- 詰め物
- 沈みを定期的に確かめる。座る位置が偏ると差が生じる。
補修
張り替えは業者による作業になる。毛足のある布のため、素材の入手も確かめる。
当初の個体では、張り替えると当初の状態から変わる。判断を要する。
どこで買うか
現行の製作
権利を継承する組織を通じて注文する。取扱の窓口を確認する。
注文による製作にあたる。納期は製作の条件によって変わる。
当初の個体
中古の市場と競売で流通する。20世紀の家具を扱う販売店による。
来歴の書類を確認する。権利を継承する組織による証明があるかを確かめる。
購入前の確認
実物の寸法を測る。個体によって差がある。
張り替えられているかも確かめる。当初の張地か、後から替えたものかで見え方が異なる。
購入前チェックリスト
- 入手の経路(当初の個体/現行の製作)
- 来歴の書類(権利を継承する組織による証明)
- 実物の寸法(幅2,300〜2,450mm。個体差がある)
- 置き場所(奥行が1,300mmを超える)と搬入経路
- 張地が当初のものか、張り替えられているか
- 詰め物の沈み
- 木の脚が5本で床に接すること
- 毛足のある布の手入れ(毛並みに沿って払う)
よくある質問
- 価格はどのくらいですか?
- 現行の製作、当初の個体とも、価格は市場と製作の条件で決まります。一定していません。
- どこで購入できますか?
- 現行の製作は権利を継承する組織を通じて注文します。当初の個体は中古の市場と競売で流通し、20世紀の家具を扱う販売店によります。
- 新品は買えますか?
- 当初の製造は1960年代に終わりましたが、権利を継承する組織が認めた製作による個体を注文できます。納期は製作の条件によって変わります。
- 当初の個体と現行の製作はどう違いますか?
- 張地が異なります。当初の個体は毛足のある布、現行の製作は毛足の長い布を手縫いで仕上げます。また当初の個体は状態が個体によって異なり、現行の製作は新たに製作されます。
- 真贋はどう確かめますか?
- 権利を継承する組織が関わらない製作による個体も流通します。来歴の書類、木を組んで接合する枠の構造、円筒形の脚が5本でやや後退した配置、張地が当初のものか、寸法が幅2,300〜2,450mmの範囲にあるかをご確認ください。
- 設置に必要な寸法を教えてください。
- 高さ780×幅2,300〜2,450×奥行1,300〜1,420mmです。奥行が1,300mmを超え長椅子としては大きい部類にあたるため、置き場所を実測し搬入経路もお確かめください。
- 張地の手入れを教えてください。
- 毛足のある布のため、柔らかい刷毛で毛並みに沿って払い強く擦らないでください。埃が絡みやすく、方向によって色の見え方も変わります。直射日光は色の変化を進めます。
- 張り替えはできますか?
- 業者による作業になります。毛足のある布のため素材の入手もお確かめください。当初の個体では張り替えると当初の状態から変わるため、判断を要します。