このページについて
フォトゥイユ ド サロンは、ジャン・プルーヴェが1939年に設計しヴィトラが製造する椅子である。成形した鋼板と鋼管の骨組みに、詰め物を載せる。肘掛けは無垢材による。座面は荷重で沈む構成をとる。
このページでは、座面の沈み込み、骨組みと肘掛けの選択、寸法と設置、手入れ、購入できる場所を扱う。設計の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。
ジャン・プルーヴェの設計思想や経歴について詳しくはジャン・プルーヴェ プロフィールページをご覧ください。
フォトゥイユ ド サロンのデザインストーリーについて詳しくはフォトゥイユ ド サロン紹介ページをご覧ください。
正規品の基本情報:仕様・サイズ・素材
ヴィトラが製造するフォトゥイユ ド サロンの正規品は、プルーヴェ家との緊密な協力のもと、オリジナルの設計意図を忠実に再現しつつ、現代の品質基準に適合する仕様で製造されている。以下に正規品の詳細な仕様を示す。
| 正式名称 | フォトゥイユ ド サロン |
|---|---|
| 製造ブランド | ヴィトラ |
| 製造国 | ドイツ |
| サイズ | 幅680 × 奥行840 × 高さ825mm。座面高415mm。荷重をかけた状態では340mmまで沈む |
| フレーム素材 | 成形した鋼板と鋼管による。粉体塗装の仕上げ |
| 座面・背もたれ | ポリウレタンのフォーム。布または革で覆う |
| アームレスト | 無垢材3種から選ぶ。オイルの仕上げによる |
| フレームカラー | 複数の色から選ぶ |
| 張地バリエーション | 布と革から選ぶ。複数の種別が展開される |
| グライド | 脚裏にフェルトの部品が標準で付く。樹脂の部品にも変更できる |
| 価格 | ヴィトラは公式サイトで価格を公表していない(2026年8月19日確認)。正規取扱店への問い合わせによる。骨組みの色、肘掛けの樹種、張り地で価格が変わり、輸入品のため為替の影響も受ける |
| 付属品 | 脚裏のフェルトの部品が取り付けられた状態で届く。メーカーの保証の対象 |
| 収蔵 | 本製品の収蔵は当サイトの照合対象4館では確認できていない。同じ設計者の他の椅子では、MoMA と Met が複数点を収蔵している |
| スタッキング | できない |
| 受注生産 | 受注生産。納期は取扱店に確認する |
座面の沈み込み
座面高は415mm。荷重をかけた状態では340mmまで沈む。差は75mmある。
この沈み込みが座り心地を決める。座る前の高さと、座った後の高さが異なる構成にあたる。
立ち座りの際は、340mmの位置から立ち上がることになる。一般的な椅子(400〜450mm前後)と比べると、低い位置からの動作になる。
合わせるテーブルの高さは、座った状態の340mmから決めることになる。
選び分けの目安
- 立ち座りのしやすさを重視する場合
- 荷重をかけた状態では340mmまで沈む。この位置から立ち上がる動作を確かめる。
- くつろぐ姿勢を求める場合
- 沈み込みによって身体が包まれる位置になる。
- テーブルを合わせる場合
- 座った状態の340mmから高さを決める。座面高415mmで判断すると、実際の関係と異なる。
類似商品・競合との比較
金属の骨組みを持つ椅子は、座面の支持と肘掛けの素材で性格が分かれる。
| 比較項目 | フォトゥイユ ド サロン | プラットナー アームチェア | パンプキンチェア |
|---|---|---|---|
| 骨組み | 成形した鋼板と鋼管 | 鋼線を溶接した台 | 樹脂の台 |
| 肘掛け | 無垢材 | 張り地に覆われる | 張り地に覆われる |
| 座面高 | 415mm(荷重時340mm) | 483mm | 370mm |
| 骨組みの色 | 複数から選ぶ | 3種の仕上げ | 張り地に覆われる |
| 張り替え | 取扱店を通じて対応 | 取扱店を通じて対応 | 専門の作業を要する |
選び分けの目安
- 骨組みを見せたい場合
- 成形した鋼板と鋼管が外に現れる。複数の色から選べる。
- 木の肘掛けを求める場合
- 無垢材3種から選ぶ。金属や張り地の肘掛けとは触れたときの感触が異なる。
- 座面の高さで選ぶ場合
- 荷重をかけた状態では340mmまで沈む。同種の椅子のなかでも低い位置になる。
使用感と設置条件
骨組みと肘掛け
成形した鋼板と鋼管による骨組みが外に現れる。粉体塗装の仕上げで、複数の色から選ぶ。
肘掛けは無垢材3種から選ぶ。オイルの仕上げによる。金属の骨組みと木の肘掛けの組み合わせにあたる。
金属の骨組みは温度を伝えやすい。身体が直接触れる箇所は肘掛けと座面のため、この点は問題になりにくい。
寸法と設置
幅680×奥行840×高さ825mm。奥行840mmは、背もたれが後方へ傾く分を含む。
周囲に余裕を含めて確かめる。背後の壁との距離も、傾いた背もたれを踏まえる。
脚裏の部品
脚裏にフェルトの部品が標準で付く。樹脂の部品にも変更できる。床材に応じて選ぶ。
摩耗の状態を確かめる。失われると床を傷める。
経年変化とメンテナンス
素材ごとに起きること
粉体塗装は塗膜が厚いが、剥がれると下地の鋼が現れ、そこから錆が進む。
無垢材の肘掛けは日光で色が変わる。オイルの仕上げは塗膜をつくらないため、定期的な塗り直しが要る。手が触れる箇所から油分が減る。
布は日光で色が褪せる。革は使用と日光によって色が濃くなり、乾燥するとひび割れる。
座面のフォームは荷重で潰れる。沈み込みが深くなった場合、取扱店に相談する。
日常の手入れ
- 骨組み
- 乾いた布で拭く。研磨剤は塗装を削る。
- 肘掛け
- 乾いた柔らかい布で拭く。オイルの仕上げは定期的な塗り直しが要る。
- 布の張り地
- 掃除機のブラシ付きノズルで埃を吸う。
- 革の張り地
- 乾いた布で埃を払う。年に数回、革用のクリームで油分を補う。
張り替え
張り替えについては取扱店を通じて相談する。受注生産の製品にあたるため、対応の可否と期間を確認する。
どこで買うか
取扱店の調べ方
ヴィトラは公式サイトで製品情報を公開している。同社は価格を公表しておらず、正規取扱店への問い合わせによる。日本国内の正規取扱については、輸入代理店の案内を確認するのが確実である。
注文の際に決める項目は、骨組みの色、肘掛けの樹種(3種)、張り地、脚裏の部品の種別である。受注生産のため、納期は取扱店に確認する。
実物を確認する
座面の沈み込みは実物で確かめられるとよい。荷重をかけた状態の340mmが使う人の体格に合うか、立ち座りの動作もあわせて確認する。
骨組みの色と肘掛けの樹種、張り地の組み合わせも、現物で見え方が変わる。
中古の流通
相場は骨組みの色、肘掛けの樹種、張り地、状態で幅があり、一定していない。
確認箇所は、骨組みの塗装の剥がれと錆、肘掛けの傷と色の変化、張り地の傷みと色褪せ、座面のフォームの潰れと沈み込みの深さ、脚裏の部品の有無である。
購入前チェックリスト
- 骨組みの色(複数から選ぶ)
- 肘掛けの樹種(3種)
- 張り地(布/革)
- 座面の沈み込み(415mmから340mmまで)
- 合わせるテーブルの高さ(座った状態の340mmから決める)
- 設置場所の寸法(幅680×奥行840mm)
- 脚裏の部品の種別(床材に応じて選ぶ)
- 中古の場合、沈み込みの深さ
よくある質問
- 価格はどのくらいですか?
- ヴィトラは公式サイトで価格を公表しておらず、正規取扱店への問い合わせによります(2026年8月19日確認)。骨組みの色、肘掛けの樹種、張り地で価格が変わり、輸入品のため為替の影響も受けます。
- どこで購入できますか?
- ヴィトラの公式サイトで製品情報を確認できます。日本国内の正規取扱については輸入代理店の案内をご確認ください。受注生産のため納期もあわせてご確認ください。
- 座り心地はどうですか?
- 座面高は415mmですが、荷重をかけた状態では340mmまで沈みます。差は75mmあり、この沈み込みが座り心地を決めます。座る前の高さと座った後の高さが異なる構成です。
- 立ち座りはしやすいですか?
- 荷重をかけた状態の340mmの位置から立ち上がることになります。一般的な椅子(400〜450mm前後)と比べると、低い位置からの動作になります。
- 合わせるテーブルは何を選べばよいですか?
- 座った状態の340mmから高さを決めることになります。座面高415mmで判断すると、実際の関係と異なります。
- 肘掛けの素材は選べますか?
- 無垢材3種から選べます。オイルの仕上げによるもので、金属の骨組みと木の肘掛けの組み合わせにあたります。オイルの仕上げは塗膜をつくらないため定期的な塗り直しが要り、手が触れる箇所から油分が減ります。
- 設置に必要な寸法を教えてください。
- 幅680×奥行840×高さ825mmです。奥行840mmは背もたれが後方へ傾く分を含みます。背後の壁との距離も、傾いた背もたれを踏まえてお確かめください。
- 手入れはどうすればよいですか?
- 骨組みは乾いた布で拭き、研磨剤は使わないでください。粉体塗装は塗膜が厚いものの、剥がれると下地の鋼が現れそこから錆が進みます。肘掛けは乾いた柔らかい布で拭き、オイルの仕上げは定期的な塗り直しが要ります。