概要

コッパー シェイドは、トム・ディクソンが2005年に発表したペンダントである。ポリカーボネートの球体の内側に、真空蒸着で銅の薄膜を形成する。金属の板から球をつくれば継ぎ目が生じるが、樹脂を成形してから金属膜を付ければ、継ぎ目のない鏡面が得られる。

デザインの特徴とコンセプト

真空蒸着は、サングラスのレンズや宇宙服のバイザーに用いられる技法である。ディクソンはこれを照明に転用した。

製造では、まずポリカーボネートを球体に成形し、次にこの球体を真空チャンバーに収めて金属を気化させ、樹脂の面に付着させる。トム・ディクソンはこの工程を、純金属の薄い層をポリカーボネートのシェードに付ける真空蒸着(vacuum metallisation)と説明している。

膜が極薄のため、内側から光を当てれば透過し、外から見れば反射する。点灯時には銅の色を帯びた光が抜け、消灯時には鏡面として周囲を映す。

誕生の背景

2000年代初頭、初期のLEDは緑がかった色味を帯びていた。銅は赤みのある波長をよく反射するため、反射面に用いれば光の色が補正される。ディクソンはこの性質に着目し、大型のリフレクターとしてこのペンダントを構想した。

コレクションの展開

トム・ディクソンの公式ストアに現在載っているのはLEDを組み込んだ仕様で、公式仕様のデザイン年は単体ペンダントが2015年、複数灯のシステムが2019年である。2005年のオリジナルとは別の年が付けられている。

サイズ展開

単体のペンダントは直径25cm・高さ21cmの「コッパー スモール ペンダント」である。ほかに、複数の球を一つの天井部品から吊るす3灯・5灯のペンダントシステムがある。

評価と影響

同じトム・ディクソンによるメルト ペンダントも真空蒸着を用いるが、球ではなく不規則な形をとる。金属板そのものを成形して磨くヴォイド ペンダントとは、鏡面を得る工程が異なる。

4館の公開データでは、コッパー シェイドの収蔵は確認できていない。

基本情報

製品名 コッパー シェイド(Copper Shade)
デザイナー トム・ディクソン(Tom Dixon)
ブランド Tom Dixon
発表年 2005年(現行のコッパー スモール ペンダントは公式仕様で2015年)
素材 ポリカーボネート(銅の真空蒸着による鏡面仕上げ)
サイズ(現行の単体ペンダント) 直径25cm × 高さ21cm、コード長250cm
光源 LEDモジュール組み込み(6W、800lm、3000K。現行品)
カラー コッパー
分類 ペンダントライト