概要

アクション・オフィス・ロールトップ・デスクは、ハーマンミラーが1964年に発表したオフィス家具システム「アクションオフィス」に含まれる机である。タンバー(蛇腹)式の巻き上げ蓋を備え、施錠できる。

設計はハーマンミラー・リサーチ・コーポレーションを率いたロバート・プロプストと、デザイン・ディレクターを務めたジョージ・ネルソンによる。生産は1964年から1968年まで。

特徴・コンセプト

この机の蓋は、書きかけの仕事をそのまま残しておくためにある。夕方に蓋を下ろして施錠し、翌朝そのまま開けて続きに取りかかる。机上を片づけてから帰ることを前提としない。

タンバー式の蓋

細い木片を並べて布に貼り付けたタンバーが、曲面に沿って滑る。一枚の板では曲面を通せないが、細片に分けて連結すれば曲がりに追随する。開いた蓋は机の奥へ収まるため、前方の空きを必要としない。

立位用の高い机

ロールトップを備えた機種には、立って使う高さのものがある。足を掛ける横材を持ち、パーチと呼ばれる腰掛け用のスツールと組み合わせて用いられた。座位用の型も並行して作られている。

素材

鋳造アルミニウムのフレーム、木のタンバーと側板、ラミネートの作業面という構成が基本となる。引き出しには樹脂の仕切りが入り、電源コンセントを備えた個体もある。

背景

アクションオフィスは、姿勢を変えながら働くこと、作業の中断を前提に環境を整えることを主題としていた。高さの異なる机、防音の電話台、独立した棚といった部品はいずれもその主題から導かれている。ロールトップはそのなかで最も目につきやすい要素だった。

1968年、間仕切りパネルを備えたアクションオフィス2への移行に伴い生産は終了した。

評価

アクションオフィスは1965年にアルコア工業デザイン賞を受けている。

タンバーを用いる収納は、開き戸の置けない位置でも使える。同じ方式はグレーテ・ヤルク クレデンザ Model 41にも用いられている。同じネルソンではイームズ デスクユニットと同時期に、規格部材による構成が試みられていた。

収蔵

以下の収蔵が確認できる(AIC=シカゴ美術館)。収蔵されているのは同じアクションオフィスの壁掛けデスクで、本記事が扱うロールトップ・デスクとは別の機種にあたる。

  • AIC アクションオフィス 壁掛けデスク(1964年) 収蔵番号 2001.434

基本情報

デザイナー ジョージ・ネルソン(George Nelson)
ロバート・プロプスト(Robert Propst)
デザイン年 1964年
製造元 ハーマンミラー(Herman Miller)
生産期間 1964年〜1968年
シリーズ アクションオフィス1(AO1)
素材 フレーム:鋳造アルミニウム
タンバー・側板:木(多くはウォールナット)
作業面:ラミネート
サイズ 機種により異なる(立位用・座位用)
受賞 アルコア工業デザイン賞(1965年)
生産国 アメリカ合衆国
分類 デスク