このページについて

412 キャブは、マリオ・ベリーニが1977年に発表した椅子である。カッシーナが製造する。鋼管の枠に革のカバーを被せ、脚の内側の留具で閉じる。3つの寸法から選ぶ。

このページでは、革のカバーと留具、3つの寸法と設置、革の手入れ、購入できる場所を扱う。設計の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。

正規品の基本情報:仕様・サイズ・素材

正規品はイタリアのカッシーナが生産し、日本ではカッシーナ・イクスシーが扱う。

正式名称 412 キャブ
製造ブランド カッシーナ
黒く塗装した鋼管
座面 樹脂の殻に冷間で成形したウレタンのフォームを重ねる
カバー 厚い革による。脚の内側の留具で閉じる。取り外せる
サイズ(標準) 標準の型は幅520 × 奥行490 × 高さ820mm。座面の高さ450mm
寸法の選択 3つから選ぶ。標準の型、奥行を50mm大きくした型、小さい型がある
革の色 複数の色から選ぶ。手作業でぼかしをかける仕上げもある。取り扱いは取扱店に確認する
価格 カッシーナは価格を公表していない(2026年8月19日確認)。正規取扱店への問い合わせによる。寸法と革の仕様で価格が変わり、輸入品のため為替の影響も受ける
納期 受注生産。納期は取扱店に確認する
収蔵 MoMA キャブ サイドチェア(1976年) 収蔵番号 475.1978

価格は革の色区分と寸法によって変わり、在庫色と受注輸入色でも異なる。正規販売店に見積もりを依頼するのが確実である。アームレストを備えた キャブ 413 は幅が100mm大きく、価格帯も上がる。

革のカバーと留具

鋼管の枠に革のカバーを被せる。脚の内側の留具で閉じる。

カバーは取り外せる。手入れと張り替えの際に外す。

留具は脚の内側に現れる。外から見える箇所にあたる。

革が枠を覆う構成のため、枠は外から見えない。革のみが現れる。

選び分けの目安

手入れの手間を考える場合
カバーを取り外せる。留具で閉じる構成にあたる。
見え方で選ぶ場合
枠が見えず革のみが現れる。留具は脚の内側に見える。
長く使う前提の場合
留具は繰り返し動く箇所にあたる。状態を確かめる。

3つの寸法と設置

3つの寸法から選ぶ。標準の型、奥行を50mm大きくした型、小さい型による。

標準の型は幅520 × 奥行490mm。座面の高さは450mm。

肘掛けを持たない。机の下に収めやすい。

奥行の大きい型は座る深さが変わる。用途によって選ぶ。

選び分けの目安

机と組み合わせる場合
座面の高さ450mm。肘掛けを持たない。
座る深さを考える場合
奥行を50mm大きくした型もある。
置き場所を決める場合
標準の型は幅520 × 奥行490mm。実測する。

革の手入れ

厚い革によるカバーが全体を覆う。詰め物はフォームによる。

革は使用によって色と質感が変わる。乾燥すると硬くなる。

座面と背もたれが接する箇所は擦れる。角の箇所でも生じやすい。

複数の色から選ぶ。手作業でぼかしをかける仕上げでは個体差が生じる。

選び分けの目安

手入れの手間を考える場合
革が全体を覆う。乾いた布で拭くことになる。
見え方で選ぶ場合
ぼかしをかける仕上げでは個体差が生じる。
長く使う前提の場合
擦れる箇所を確かめる。張り替えの対応も確認する。

同種の椅子との比較

椅子は枠の見え方と座面の素材で性格が分かれる。

比較項目 412 キャブ スーペルレッジェーラ 699 ブルノチェア
鋼管(革が覆う) 無垢材(見える) 鋼(見える)
座面 革のカバー 籐または張地 フォームに張地を張る
カバー 取り外せる 張り込む 張り込む
肘掛け 持たない 持たない 持つ
座面の高さ 450mm 460mm 438〜460mm

選び分けの目安

見え方で選ぶ場合
枠が革に覆われる。枠が見える椅子とは異なる。
手入れの手間を考える場合
カバーを取り外せる。張り込む椅子とは条件が異なる。
机と組み合わせる場合
肘掛けを持たない。机の下に収めやすい。

使用感と設置条件

座り心地

樹脂の殻にフォームを重ね、革のカバーで覆う。

座面の高さは450mm。机と組み合わせる寸法にあたる。

留具の位置

脚の内側に現れる。外から見える箇所にあたる。

繰り返し動く箇所による。状態を確かめる。

床との関係

革に覆われた脚が床に接する。床材によっては擦れる。

床に接する部材の有無は取扱店に確認する。

経年変化とメンテナンス

素材に起きること

革は使用によって色と質感が変わる。乾燥すると硬くなる。

日光でも色が変わる。ぼかしをかける仕上げではとくに現れる。

角の箇所と座面が接する箇所は擦れる。革が薄くなる場合がある。

留具は繰り返し動く。動きが変わる場合がある。

日常の手入れ

乾いた柔らかい布で拭く。水分をすぐに拭き取る。
擦れる箇所
角と座面が接する箇所を確かめる。革が薄くなる場合がある。
留具
動きを定期的に確かめる。脚の内側にある。
置き場所
直射日光を避ける。革の色が変わる。

修理と部品

カバーの交換については、取扱店を通じて相談する。取り外せる構成にあたる。

留具の補修の可否もあわせて確認する。

どこで買うか

取扱店の調べ方

カッシーナは公式サイトで取扱店を案内している。同社は価格を公表しておらず、正規取扱店への問い合わせによる。日本国内の正規取扱については、輸入代理店の案内を確認するのが確実である。

受注生産にあたる。寸法と革の仕様を決めてから製作される。納期を確かめる。

実物を確認する

革が枠を覆う構成は、実物で確かめられるとよい。

ぼかしをかける仕上げの見え方も現物で分かる。

中古の流通

製造の時期によって革の選択肢が異なる場合がある。年式を確かめる。

確認箇所は、革の擦れと乾燥、角の箇所、留具の動き、色の変化である。

購入前チェックリスト

  • 革のカバーが枠を覆うこと(枠は外から見えない)
  • 脚の内側の留具が見えること
  • カバーを取り外せること
  • 寸法の選択(3つ。奥行が50mm異なる型もある)
  • 座面の高さ450mmと組み合わせる机
  • 肘掛けを持たないこと
  • ぼかしをかける仕上げでは個体差が生じること
  • 受注生産の納期

よくある質問

価格はどのくらいですか?
カッシーナは価格を公表しておらず、正規取扱店への問い合わせによります(2026年8月19日確認)。寸法と革の仕様で価格が変わり、輸入品のため為替の影響も受けます。
どこで購入できますか?
カッシーナの公式サイトで取扱店が案内されています。日本国内の正規取扱については輸入代理店の案内をご確認ください。受注生産にあたるため納期もお確かめください。
どのような構造ですか?
鋼管の枠に革のカバーを被せ、脚の内側の留具で閉じます。革が枠を覆うため枠は外から見えず、革のみが現れます。
カバーは外せますか?
取り外せます。手入れと張り替えの際に外します。留具は繰り返し動く箇所のため状態をお確かめください。
どのような寸法がありますか?
標準の型は幅520×奥行490×高さ820mmで座面の高さは450mmです。奥行を50mm大きくした型と小さい型もあります。
机と組み合わせられますか?
座面の高さは450mmで肘掛けを持たないため机の下に収めやすくなっています。机の高さをお確かめください。
革の色は選べますか?
複数の色から選べます。手作業でぼかしをかける仕上げもあり、この仕上げでは個体差が生じます。
収蔵されている美術館はありますか?
ニューヨーク近代美術館が収蔵しています(キャブ サイドチェア、1976年、収蔵番号475.1978)。