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620 チェア・プログラムは、ディーター・ラムスが1962年に設計した椅子である。ヴィツゥが製造する。2本のボルトで座席を連結でき、購入後に椅子と長椅子を行き来できる。製造元の直販による。

このページでは、購入後に構成を変えられること、背もたれと脚の選択、張地の選択、手入れ、購入できる場所を扱う。設計の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。

正規品の基本情報:仕様・サイズ・素材

620 チェア・プログラムは、ヴィツゥ社(Vitsœ)の自社ワークショップで製造され、vitsoe.comおよび世界各地のヴィツゥショップでのみ販売されている。サードパーティの販売店を介さない直販体制が特徴であり、生産背景と販売価格の透明性が確保されている。2013年の再設計以降、伝統的な張り技術を復活させながら最新の工学的改良が施された現行モデルが生産されている。

正式名称 620 チェア・プログラム
製造ブランド ヴィツゥ
ベース構造 加工した合板、コイルばね、天然の繊維とゴムを混ぜた詰め物による
シェル 成形した樹脂の外殻。塗装の仕上げによる
シェルカラー 2色から選ぶ
張地(レザー) 革。6色から選ぶ。表面を塗装しない仕上げのため、傷と汚れが付きやすい
張地(リネン) 麻の平織り。4色から選ぶ
サイズ(ローバック・アームチェア) 幅860 × 奥行760 × 高さ720mm
サイズ(ハイバック・アームチェア) 幅860 × 奥行760 × 高さ920mm
サイズ(2シートソファ・ローバック) 幅1,520 × 奥行760 × 高さ720mm
サイズ(フットスツール) 幅660 × 奥行520 × 高さ420mm
座面高 約410mm
背もたれ 低い仕様と高い仕様がある。後から交換できる
脚部 固定の脚、車輪の付く脚、回転する台から選ぶ。いずれも後から交換できる
モジュラー機能 2本のボルトで座席を追加・取り外しできる。椅子と長椅子を行き来できる。古い部材と現行品が組み合わせられる
組み立て 付属の専用の工具1本で組み立てる。カバーの着脱も自分で行える
価格 ヴィツゥは公式サイトで価格を公開している(2026年8月19日確認)。構成と張地で価格が変わり、輸入品のため為替の影響も受ける
収蔵 ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館 RZ 62(1962年頃) 収蔵番号 CIRC.430:1-1970。初期の呼称による

620の構造的特徴は、外観からは見えない精緻な内部構造にある。バーチプライウッドのベース内にコイルスプリングを配し、その上にココナッツ繊維と天然ゴムの混合パッドを重ねることで、経年劣化しやすい発泡ウレタンを使用せず、世代を超えた耐久性を実現している。シェルには温間プレス成形のSMCを採用し、ファイバーグラスを上回る強度を確保している。張地はフルグレインの無塗装アニリン染めレザー、または低農薬栽培亜麻による100%ピュアリネン平織りから選択でき、いずれもカバーの自己交換が可能な設計となっている。

購入後に構成を変えられること

2本のボルトで座席を連結する。座席の追加と取り外しができる。

そのため、1脚の椅子として買い、後から長椅子に変えられる。逆も行える。

古い部材と現行品を組み合わせられる。買い足す時期が離れていても対応する。

組み立ては付属の専用の工具1本で行う。他の工具を要さない。

選び分けの目安

少しずつ揃える場合
座席を後から追加できる。古い部材と現行品を組み合わせられる。
用途が変わる可能性がある場合
椅子と長椅子を行き来できる。買い替えを要さない。
組み立てを考える場合
専用の工具1本で行う。カバーの着脱も自分で行える。

背もたれと脚の選択

背もたれは低い仕様と高い仕様がある。脚は固定の脚、車輪の付く脚、回転する台から選ぶ。

いずれも後から交換できる。購入時に決めきる必要はない。

部材 選択肢 後からの交換
背もたれ 低い/高い できる
固定/車輪/回転する台 できる
座席の数 追加・取り外しできる できる

背もたれの高さは720mmと920mmで200mmの差がある。頭を預けるかどうかで判断する。

選び分けの目安

頭を預けたい場合
高い仕様がある。低い仕様との差は200mm。
動かして使う場合
車輪の付く脚と回転する台がある。後から交換できる。
購入時に決めきれない場合
いずれも後から交換できる。

張地の選択

革と麻から選ぶ。革は6色、麻は4色による。

革は表面を塗装しない仕上げにあたる。傷と汚れが付きやすく、水分も染み込む。

いっぽうで使用によって色と質感が変わる。塗装した革とは経年での変化が異なる。

カバーは自分で着脱できる。張り替えの際も、業者に持ち込む必要がない場合がある。

選び分けの目安

手入れの手間を考える場合
革は塗装しない仕上げ。傷と汚れが付きやすい。
経年での変化を求める場合
革は使用によって色と質感が変わる。
張り替えを想定する場合
カバーは自分で着脱できる。

同じ設計者・同種の製品との比較

構成を変えられる製品は、変更の範囲と時期で性格が分かれる。

比較項目 620 ストリングシステム ニューオーダー
用途 椅子・長椅子
購入後の変更 座席・背もたれ・脚を変えられる 部材を買い足せる 組み替えられる
古い部材との互換 組み合わせられる 取扱店に確認する 取扱店に確認する
組み立て 専用の工具1本 工具を用いずに組む 六角レンチ1本
購入の経路 製造元の直販による 取扱店による 取扱店による

選び分けの目安

用途が変わる可能性がある場合
椅子と長椅子を行き来できる。棚とは変更の性質が異なる。
長く使う前提の場合
古い部材と現行品を組み合わせられる。
購入の経路を確かめる場合
製造元の直販による。取扱店を通じる製品とは異なる。

使用感と設置条件

座面の高さ

座面の高さは約410mm。低い部類にあたる。

組み合わせる机の高さを確かめる。足を置く台もある。

詰め物の構成

コイルばねと天然の繊維とゴムを混ぜた詰め物による。合成のフォームを用いない。

そのため、座った際の沈み方が合成のフォームとは異なる。実物で確かめられるとよい。

設置と搬入

自分で組み立てる構成のため、分解した状態で搬入できる。

長椅子として用いる場合も、座席ごとに運べる。

経年変化とメンテナンス

素材ごとに起きること

塗装しない革は傷と汚れが付きやすい。使用によって色と質感が変わる。

麻の張地は日光で色褪せる。摩擦で毛羽立つ場合がある。

コイルばねは経年で弾力が変わる。天然の詰め物も沈む。

樹脂の外殻は塗装の仕上げによる。擦れると下地が現れる。

日常の手入れ

革の張地
乾いた柔らかい布で拭く。水分が染み込むため、こぼした場合はすぐに拭き取る。
麻の張地
埃を払う。直射日光を避ける。
外殻
柔らかい布で拭く。研磨剤は塗装を削る。
ボルトと脚
緩みを定期的に確かめる。専用の工具を保管しておく。

部品の交換と追加

カバーの交換と部材の追加は、製造元を通じて行う。

古い部材と現行品を組み合わせられるため、部分ごとの交換にも対応する。

どこで買うか

購入の経路

製造元の直販による。公式サイトで価格が公開されている。

構成と張地を選んで注文する。日本国内での購入の条件は、公式サイトで確認する。

実物を確認する

コイルばねと天然の詰め物による沈み方は、実物で確かめられるとよい。

塗装しない革の質感も、現物で分かる。

中古の流通

古い部材と現行品を組み合わせられるため、中古の個体も現行の部材で補える。

確認箇所は、張地の傷と汚れ、詰め物の沈み方、ボルトと脚の状態、外殻の塗装である。

購入前チェックリスト

  • 座席・背もたれ・脚を後から変えられること
  • 背もたれの高さ(720mm/920mm)
  • 脚の選択(固定/車輪/回転する台)
  • 座面の高さ約410mmと組み合わせる机
  • 張地の選択(革は塗装しない仕上げ)
  • 自分で組み立てること(専用の工具が付属する)
  • 製造元の直販によること
  • 専用の工具を保管しておくこと

よくある質問

価格はどのくらいですか?
ヴィツゥは公式サイトで価格を公開しています(2026年8月19日確認)。構成と張地で価格が変わり、輸入品のため為替の影響も受けます。
どこで購入できますか?
製造元の直販によります。公式サイトで構成と張地を選んで注文します。日本国内での購入の条件は公式サイトでご確認ください。
後から構成を変えられますか?
2本のボルトで座席を連結する構造のため、座席の追加と取り外しができます。1脚の椅子として買い後から長椅子に変えることも、その逆も行えます。背もたれと脚も後から交換できます。
古い製品に部材を足せますか?
古い部材と現行品を組み合わせられます。買い足す時期が離れていても対応します。
背もたれの高さは選べますか?
低い仕様(高さ720mm)と高い仕様(高さ920mm)があり、200mmの差があります。頭を預けるかどうかで判断してください。後から交換もできます。
張地はどう選べばよいですか?
革(6色)と麻(4色)から選べます。革は表面を塗装しない仕上げのため傷と汚れが付きやすく水分も染み込みますが、使用によって色と質感が変わります。カバーは自分で着脱できます。
組み立ては必要ですか?
必要です。付属の専用の工具1本で組み立て、他の工具は要しません。分解した状態で搬入でき、長椅子として用いる場合も座席ごとに運べます。
収蔵されている美術館はありますか?
ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館が初期の呼称であるRZ 62の名義で収蔵しています(1962年頃、収蔵番号CIRC.430:1-1970)。