このページについて

スタラグマイト・コーヒーテーブル PE-128 は、ポール・エヴァンスが1960年代後半から1970年代にかけて制作した机である。手彫りの台に円形のガラスの天板を載せる。生産は終了しており、中古でのみ入手できる。

このページでは、中古でのみ入手できること、手彫りによる個体差、中古で確かめる箇所、手入れ、購入できる場所を扱う。設計の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。

作品の基本情報:仕様・素材・技法

PE-128はポール・エヴァンスの「スカルプテッド・メタル・コレクション」(Sculptured Metal Collection)に属し、ディレクショナル・ファニチャー社のカタログに掲載・販売された。ダイニングテーブルPE-102と同じスカルプテッド・ブロンズ技法を円形コーヒーテーブルに応用した作品であり、各個体は手作業による一点もののため寸法・形状・表面テクスチャーに個体差がある。

正式名称 スタラグマイト・コーヒーテーブル PE-128
製造元 ポール・エヴァンス・スタジオが制作し、ディレクショナルが販売した
ベース素材 溶接した鋼の枠に樹脂を塗り、手で彫る。表面に青銅を吹き付ける。初期の個体では木質の板を用いる場合がある
天板 円形のガラス。透明と色の付く仕様がある。厚さは個体により約6〜19mm
サイズ(典型的な範囲) 高さ約400〜420mm、直径約1,060〜1,200mm。台の直径は約720mm。手作業のため個体差がある
署名 台の下部または内側に頭文字と制作年が刻まれる
生産状況 生産は終了している。中古でのみ入手できる
関連モデル 同じ意匠の食卓の仕様と、同じ設計者の他の系列がある
収蔵 本製品の収蔵は当サイトの照合対象4館では確認できていない
価格 生産は終了しており、価格は中古の市場で決まる。状態、制作年、来歴によって幅がある。一定していない

中古でのみ入手できること

生産は終了している。新規の制作はなく、中古でのみ入手できる。

寸法や仕様を指定して注文することはできない。流通している個体から選ぶことになる。

寸法にも幅がある。高さ約400〜420mm、直径約1,060〜1,200mmの範囲で個体によって異なる。

ガラスの厚さも約6〜19mmと幅がある。個体ごとに確かめる。

選び分けの目安

設置場所の寸法が決まっている場合
個体によって高さと直径に差がある。実物の寸法を確かめる。
仕様を指定したい場合
注文による制作はできない。流通している個体から選ぶ。
天板を確かめる場合
ガラスの厚さに幅がある。透明と色の付く仕様がある。

手彫りによる個体差

台の表面は手で彫られる。そのため、模様の現れ方が一点ごとに異なる。

表面に青銅を吹き付ける。色味も個体によって変わる。

凹凸のある表面のため、埃が溜まる箇所が生じる。柔らかい刷毛で払うことになる。

台の下部または内側に頭文字と制作年が刻まれる。真贋と年代の確認に用いられる。

選び分けの目安

見え方を確かめる場合
模様と色味が一点ごとに異なる。可能であれば現物を確認する。
手入れの手間を考える場合
凹凸に埃が溜まる。柔らかい刷毛で払うことになる。
来歴を確かめる場合
台に頭文字と制作年が刻まれる。購入時に確認する。

中古で確かめる箇所

制作から50年ほどを経ているため、状態の確認が購入の判断に関わる。

箇所 確かめること
台の表面 吹き付けた層の剥がれ、欠け、変色
樹脂の層 ひび割れ、浮き。彫った箇所の欠け
ガラスの天板 傷、欠け。当初の天板か交換されたものか
天板と台の関係 安定して載るか。緩衝の部材の有無
刻印 台の下部または内側の頭文字と制作年
床に接する箇所 底面の状態、保護材の有無

台の表面の補修は専門の作業による。手彫りと吹き付けによる仕上げのため、同じ状態には戻らない。

ガラスの天板は交換されている個体もある。厚さと色が当初のものと異なる場合がある。

選び分けの目安

状態を重視する場合
台の表面の剥がれと樹脂のひび割れを確認する。補修は難しい。
天板を確かめる場合
交換されている個体もある。厚さと色が当初のものと異なる場合がある。
来歴を確かめる場合
刻印を確認する。制作年が示される。

同じ設計者・同種の製品との比較

同じ設計者の他の系列と、同種の低い机との対比を示す。

比較項目 PE-128 スカルプテッド・ブロンズ・フロント・キャビネット プラットナーコーヒーテーブル
入手 中古のみ 中古のみ 購入できる
用途 低い机 収納 低い机
表面 手で彫る(凹凸) 手で彫る(凹凸) 棒を溶接する
天板 円形のガラス 石(手で割った縁) ガラス/石/木の突板
個体差 模様と色味 模様と色味 石を選んだ場合に生じる

選び分けの目安

新品で入手したい場合
この製品は中古のみ。購入できる製品とは条件が異なる。
手入れの手間を考える場合
凹凸に埃が溜まる。平滑な面とは扱いが異なる。
同じ設計者の作品を揃える場合
他の系列も中古のみ。模様と色味は個体ごとに異なる。

使用感と設置条件

寸法と搬入

高さ約400〜420mm、直径約1,060〜1,200mm。個体によって差がある。

鋼の枠と樹脂による台と、ガラスの天板からなる。重量がある。搬入経路を確かめる。

台の直径は約720mm。天板より小さいため、床に接する範囲は天板の外形より内側にとどまる。

天板の扱い

円形のガラスによる。硬いものが当たると欠ける。

天板が台に載る構造にあたる。緩衝の部材の有無を確かめる。

台の見え方

手で彫った凹凸が光を受けて陰影をつくる。設置場所の照明によって見え方が変わる。

透明な天板では、台の表面が上からも見える。

経年変化とメンテナンス

素材ごとに起きること

吹き付けた青銅の層は擦れると下地が現れる。凸部から進みやすい。

樹脂の層は経年でひび割れる場合がある。彫った箇所の縁から生じやすい。

凹凸に埃が溜まる。溜まると陰影の見え方が変わる。

ガラスの天板は経年で変質しないが、傷が付くとそこから割れやすくなる。

日常の手入れ

台の凹凸
柔らかい刷毛で埃を払う。力をかけると表面が傷む。
台の表面
乾いた布で軽く拭く。研磨剤と溶剤は用いない。
ガラスの天板
柔らかい布で拭く。研磨剤は表面を傷める。下面にも埃が付く。
置き場所
直射日光と湿気を避ける。樹脂の層に影響する。

修理と部品

台の表面の補修は専門の作業による。手彫りと吹き付けによる仕上げのため、同じ状態には戻らない。

ガラスの天板は交換できるが、当初のものとは厚さと色が異なる場合がある。

どこで買うか

入手の経路

生産は終了しており、中古の市場でのみ流通する。20世紀の家具を扱う販売店と、競売による。

価格は状態、制作年、来歴によって幅がある。一定していない。

実物を確認する

模様と色味は一点ごとに異なる。可能であれば現物を確認する。

刻印も実物で確かめる。制作年が示される。

購入前の確認

実物の寸法を確かめる。個体によって高さと直径に差がある。

ガラスの天板が当初のものかも確認する。交換されている個体もある。

購入前チェックリスト

  • 生産が終了しており、中古でのみ入手できること
  • 実物の寸法(高さ約400〜420mm、直径約1,060〜1,200mm)
  • 台の表面の剥がれと樹脂のひび割れ
  • ガラスの天板が当初のものか
  • 天板が安定して載るか
  • 台の刻印(頭文字と制作年)
  • 凹凸に埃が溜まること
  • 搬入経路と重量

よくある質問

価格はどのくらいですか?
生産は終了しており、価格は中古の市場で決まります。状態、制作年、来歴によって幅があり一定していません。
どこで購入できますか?
生産は終了しており、中古の市場でのみ流通します。20世紀の家具を扱う販売店と、競売によります。
新品は買えますか?
買えません。新規の制作はなく、中古でのみ入手できます。寸法や仕様を指定して注文することもできず、流通している個体から選ぶことになります。
同じ模様のものが届きますか?
台の表面は手で彫られるため、模様の現れ方が一点ごとに異なります。表面に吹き付ける青銅の色味も個体によって変わります。
寸法を教えてください。
高さ約400〜420mm、直径約1,060〜1,200mmですが個体によって差があります。台の直径は約720mmで、天板より小さいため床に接する範囲は天板の外形より内側にとどまります。
中古で何を確かめればよいですか?
台の表面の剥がれと変色、樹脂の層のひび割れ、ガラスの天板の傷と欠け、天板が安定して載るか、台の刻印、床に接する箇所の状態をご確認ください。
天板は当初のものですか?
ガラスの天板は交換されている個体もあります。厚さは約6〜19mmと幅があり、当初のものとは厚さと色が異なる場合があります。
手入れはどうすればよいですか?
台の凹凸は柔らかい刷毛で埃を払ってください。力をかけると表面が傷みます。台の表面は乾いた布で軽く拭き、研磨剤と溶剤は用いないでください。ガラスの天板は柔らかい布で拭いてください。