このページについて
カサブランカは、エットレ・ソットサスが1981年に設計しメンフィス・ミラノが製造する収納家具である。中心の柱から棚板が左右に張り出し、上段に扉付きの棚、中段と下段に引き出しを備える。表面には斑点柄のラミネートを貼る。
このページでは、寸法と設置に要する条件、収納の構成、正規品の識別、手入れ、購入できる場所を扱う。設計の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。
エットレ・ソットサスの設計思想や経歴について詳しくはエットレ・ソットサス プロフィールページをご覧ください。
カサブランカのデザインストーリーについて詳しくはカサブランカ紹介ページをご覧ください。
正規品の基本情報:仕様・サイズ・素材
カサブランカは、メンフィス・ミラノ社によるイタリア製の受注生産品である。各個体にはナンバリングが施された金属プレートが付されており、真正性の証明書が付属する。以下に正規品の詳細仕様をまとめる。
| 正式名称 | カサブランカ / Casablanca |
|---|---|
| 製造国 | イタリア(ハンドメイド) |
| 主要素材 | 木質の芯材にメラミンのラミネートを貼る。柄は斑点状のものを用い、部位によって異なる柄を組み合わせる |
| サイズ | 幅1510mm × 奥行390mm × 高さ2210mm |
| 重量 | 約126kg |
| カラー・仕上げ | 固定。白地に黒の斑点を基調とし、棚板は赤と黒、扉は別の斑点柄による |
| 価格 | メンフィス・ミラノは価格を公表していない(2026年8月19日確認)。正規取扱店への問い合わせによる。輸入品のため為替の影響も受ける |
| 生産形態 | 受注生産。番号入りの金属プレートが付く |
| 付属品 | 正規品の証明書と、設計者の署名と設計年を刻んだ番号入りの金属プレート |
| 収蔵 | V&A カサブランカ(1981年) 収蔵番号 W.14:1 to 6-1990 |
| 組立 | 組立式 |
| 収納構成 | 上段は扉付きの棚(内部に高さを変えられる棚板2枚)、中段は引き出し3杯、下段は引き出し1杯。周囲に張り出す棚板は物を載せる面になる |
| 納期 | 受注生産。納期は取扱店に確認する |
類似商品・競合との比較
同じ設計者による同時期の作品と並べると、棚板の向きと収納の構成が異なる。扉と引き出しを持つかどうかが、収められるものを決める。
| 比較項目 | カサブランカ | カールトン・ルームディバイダー | CSS コンプリヘンシブ・ストレージ・システム |
|---|---|---|---|
| 棚板の向き | 水平 | 傾いている | 水平 |
| 扉・引き出し | 扉付きの棚と引き出し4杯 | 台座部に引き出し2段 | キャビネットを選べる |
| 寸法 | 1,510×390×2,210mm | 1,900×400×1,960mm | 構成による |
| 重量 | 約126kg | 約130kg | 構成による |
| 生産状況 | 現行(受注生産) | 現行(受注生産) | 終了 |
| 組み立て | 組立式 | 組立式 | 部材の組み合わせ |
選び分けの目安
- 隠して収めたい場合
- カサブランカは扉付きの棚と4杯の引き出しを備える。見せない収納が要る場合、棚板だけの構成より適する。
- 天井高が限られる場合
- 高さ2,210mmは、天井高240cmの部屋では上端まで19cmの余裕しか残らない。搬入時に立てて運べるかも条件になる。
- 間仕切りとして使う場合
- 奥行390mmと浅く、部屋の中央に置いても通路を圧迫しにくい。ただし背面は仕上げられていないため、両面から見える位置では確認が要る。
使用感と設置条件
収納の構成
上段は扉付きの棚で、内部に高さを変えられる棚板が2枚入る。中段に引き出し3杯、下段に1杯を備える。中心の柱から左右に張り出す棚板は、物を載せる面になる。
張り出した棚板は奥行が浅く、位置によって幅も異なる。大きなものより、小さなものを並べる使い方に向く。
寸法と設置
幅1,510×奥行390×高さ2,210mm、重量は約126kg。高さ2,210mmは一般的な住宅の天井高(240cm前後)に対して余裕が19cm程度しか残らない。設置場所の天井高を実測しておく。
奥行390mmと浅いため、壁に沿わせても部屋を圧迫しにくい。左右に張り出す棚板があるので、幅1,510mmに加えて周囲の余裕を見ておく。
搬入と組み立て
組立式のため、部材に分けて搬入できる。ただし高さ2,210mmの部材は立てて運ぶことになり、天井高の低い経路やエレベーター内では傾けられない場合がある。
重量126kgは組み立てた状態での値である。設置後に位置を変えるのは容易でないため、置き場所を先に決めておく。床の耐荷重も確かめる。
経年変化とメンテナンス
素材ごとに起きること
表面のメラミンラミネートは硬く、日常の使用では傷が付きにくい。塗装と異なり被膜が厚いため、擦れても下地が出ることは少ない。
角と縁は欠けやすい。ラミネートが剥がれると芯材が露出し、水分を吸って膨らむ。剥がれた箇所は放置しない。
斑点柄は複数の色で構成される。日光を受けると、色によって退色の進み方が異なる。
日常の手入れ
- ふだん
- 乾いた柔らかい布で拭く。汚れは薄めた中性洗剤を含ませた布で拭き、水気を残さない。
- 避けるもの
- 研磨剤はラミネートの光沢を損なう。有機溶剤も表面を傷める。
- 引き出しと扉
- 動きが渋くなった場合、レールや蝶番に埃が溜まっていないか確かめる。
どこで買うか
取扱店の調べ方
メンフィス・ミラノは公式サイトで製品情報を公開している。同社は価格を公表しておらず、正規取扱店への問い合わせによる。日本国内の正規取扱については、輸入代理店の案内を確認するのが確実である。
受注生産のため、納期は取扱店に確認する。手作業による製造で、配色と仕様は固定される。
個体の識別
正規品には証明書が付き、設計者の署名と設計年を刻んだ番号入りの金属プレートが装着される。中古で選ぶ場合、この表示の有無で判別できる。
実物を確認する
高さ2,210mmという寸法と、複数の柄を組み合わせた配色は、写真では実際の印象がつかみにくい。展示の有無を取扱店へ確認するとよい。
中古の流通
1981年以降の個体が流通している。相場は年式と状態で幅があり、一定していない。
確認箇所は、証明書と金属プレートの有無、ラミネートの角と縁の欠け、剥がれた箇所からの芯材の膨らみ、退色の程度、引き出しと扉の動き、組み立て部の緩みである。
購入前チェックリスト
- 設置場所の天井高(本体2,210mm。実測が必要)
- 設置場所の幅(1,510mm+左右に張り出す棚板の余裕)
- 床の耐荷重(約126kg)
- 搬入経路(高さ2,210mmの部材を立てて運べるか)
- 収めるものと収納の構成(扉付きの棚、引き出し4杯、張り出した棚板)
- 配色が固定であること
- 間仕切りとして使う場合、背面の見え方
- 中古の場合、証明書と金属プレートの有無
よくある質問
- 価格はどのくらいですか?
- メンフィス・ミラノは価格を公表しておらず、正規取扱店への問い合わせによります(2026年8月19日確認)。輸入品のため為替の影響も受けます。受注生産のため納期もあわせてご確認ください。
- どこで購入できますか?
- メンフィス・ミラノの公式サイトで製品情報を確認できます。日本国内の正規取扱については輸入代理店の案内をご確認ください。
- 正規品かどうかはどう見分けますか?
- 正規品には証明書が付き、設計者の署名と設計年を刻んだ番号入りの金属プレートが装着されます。中古で選ぶ場合はこの表示の有無で判別できます。
- 設置に必要な寸法を教えてください。
- 幅1,510×奥行390×高さ2,210mm、重量は約126kgです。高さ2,210mmは一般的な住宅の天井高(240cm前後)に対して余裕が19cm程度しか残りません。設置場所の天井高を実測してください。左右に張り出す棚板があるため、幅1,510mmに加えて周囲の余裕も必要です。
- 搬入できますか?
- 組立式のため部材に分けて搬入できます。ただし高さ2,210mmの部材は立てて運ぶことになり、天井高の低い経路やエレベーター内では傾けられない場合があります。事前に経路をご確認ください。
- どんなものが収まりますか?
- 上段は扉付きの棚で、内部に高さを変えられる棚板が2枚入ります。中段に引き出し3杯、下段に1杯を備えます。中心の柱から左右に張り出す棚板は物を載せる面になりますが、奥行が浅く位置によって幅も異なるため、小さなものを並べる使い方に向きます。
- 色は選べますか?
- 選べません。白地に黒の斑点を基調とし、棚板は赤と黒、扉は別の斑点柄という配色が固定されています。
- 手入れはどうすればよいですか?
- 乾いた柔らかい布で拭きます。汚れは薄めた中性洗剤を含ませた布で拭き、水気を残さないでください。研磨剤はラミネートの光沢を損ない、有機溶剤も表面を傷めます。角と縁は欠けやすく、ラミネートが剥がれると芯材が露出して水分を吸うため、剥がれた箇所は放置しないでください。