ソフトシェル ソファは、ロナン&エルワン・ブルレック兄弟がヴィトラのために設計したソファである。2004年、ヴィトラがホームコレクションを立ち上げた時期の製品にあたる。

張りのある側面パネルと背面パネルが籠のような枠をつくり、そのなかに柔らかい座クッションと背クッションを収める。硬い外殻と柔らかい中身という組み合わせが、名称の由来となっている。

特徴・コンセプト

ソファの構成は通常、フレームに詰め物を載せて全体を張るという順序をとる。ソフトシェルはこれを分けた。外側のパネルは形を保ち、内側のクッションは沈む。この分離によって、包まれている感覚と柔らかい座り心地の両方が同時に成立する。

パネルは布またはレザーで張られる。座クッションは硬さの異なる2種類が用意され、必要に応じてアームレスト用のクッションを追加できる。素材構成はスチール、ガラス繊維、フォーム、布またはレザー、ポリッシュアルミニウム、マイクロファイバー。寸法の異なる複数の構成が供給される。

くつろぐ、読む、テレビを見る、作業する。用途を一つに絞らず、姿勢を変えながら使える点が設計の前提に置かれている。

背景

ブルレック兄弟とヴィトラの協働は2000年に始まった。初期の成果には、広い天板を共有するオフィス什器システムがある。

ソフトシェル ソファはその直後、ヴィトラが新たに立ち上げたホームコレクションのために設計された。硬いパネルが籠状の構造をつくり、そこに柔らかいクッションを収めるという構成は、のちの2006年に始まるアルコーヴ ファミリーへとつながっていく。アルコーヴではこのパネルがさらに高くなり、部屋のなかに部屋をつくるという方向へ展開した。

働くことと暮らすことの境界が曖昧になっていく流れのなかで、この二つの製品は連続した試みとして位置づけられている。

評価

実務では、アルコーヴ ファミリーと比べてコンパクトである点が選択の理由になる。パネルの高さが抑えられているため視線が抜け、限られた広さのリビングでも圧迫感が出にくい。

ブルレック兄弟の設計としては初期に属し、その後のアルコーヴやベルヴィルに至る仕事の出発点にあたる。同じヴィトラではHAL ウッドが、共通のシェルに複数のベースを組み合わせるという別の分離のしかたをとる。

基本情報

デザイナーロナン&エルワン・ブルレック / Ronan & Erwan Bouroullec
発表年2004年
ブランドヴィトラ / Vitra
カテゴリーソファ
素材スチール、ガラス繊維、フォーム、布またはレザー、ポリッシュアルミニウム、マイクロファイバー
クッション座クッションは硬さ2種 / アームレストクッションはオプション
サイズ複数の構成あり
関連製品ソフトシェル チェア(2008年)、アルコーヴ ファミリー(2006年〜)