概要
ルールーゴーストは、フィリップ・スタルクが設計しカルテルが2008年に発表した子ども向けの椅子である。透明なポリカーボネートの射出成形により、金型ひとつで一体成形される。同じスタルクによるルイゴーストの寸法を子ども向けに縮めたもので、メダイヨン型の背もたれと湾曲したアームレストという構成を受け継ぐ。
特徴・コンセプト
古典様式を透明な樹脂に置き換える
背もたれのメダイヨン型と、緩やかに湾曲したアームレストは、18世紀フランスの宮廷家具に見られる形である。この輪郭を、木の彫刻ではなく透明な樹脂の一体成形で得ている点にこの椅子の構成がある。装飾的な形でありながら、透明であるために置いても背後が透け、部屋を塞がない。子ども部屋のように面積が限られる場所では、この性質が働く。
子どもが自分で動かせる寸法
座面高は32cm、幅40cm、奥行37cm、高さ63cm。重量は約1.5kgで、子ども自身が持ち上げて移動させられる。金型による一体成形のため接合部がなく、繰り返し動かしても部材が緩まない。最大6脚まで積み重ねられる。
素材と仕上げ
ポリカーボネートは耐衝撃性が高く、紫外線への耐性も持つため、屋内外の双方で使える。表面は滑らかで拭き取りやすい。透明版のほか、原液着色による色付きの仕様が用意される。着色版は素材そのものに色が入っているため、表面が擦れても下地の色が現れない。
エピソード
ルールーゴーストは、2002年に発表されたルイゴーストの子ども向けモデルとして企画された。ルイゴーストは、ポリカーボネートの一体成形によって古典的な椅子の形を再現した製品で、カルテルとスタルクの協働を代表する一点である。ルールーゴーストは、その造形と製法をそのまま小さな寸法に移している。
近年、カルテルは素材の見直しを進めており、セルロース由来の再生可能なポリマーを配合したポリカーボネートを一部の製品に導入している。
評価と影響
子ども向けの家具でありながら、大人向けの製品と同じ造形と製法を用いている点が特徴として挙げられる。住宅のほか、ホテルやレストラン、商業施設の子ども向けスペースでも用いられている。
フィリップ・スタルクの設計思想や経歴について詳しくはフィリップ・スタルクプロフィールページをご覧ください。
カルテルの歴史や他の製品について詳しくはカルテルブランドページをご覧ください。
基本情報
| 名称 | ルールーゴースト / Lou Lou Ghost |
|---|---|
| デザイナー | フィリップ・スタルク(Philippe Starck) |
| ブランド | カルテル(Kartell) |
| 発表年 | 2008年 |
| デザインの成立国 | イタリア |
| 分類 | キッズチェア |
| 主要素材 | ポリカーボネート(透明または原液着色) |
| サイズ | 幅40cm × 奥行37cm × 高さ63cm、座面高32cm |
| 重量 | 約1.5kg |
| スタッキング | 最大6脚 |
| 使用場所 | 屋内・屋外兼用 |
| 関連製品 | ルイゴースト(大人向け、2002年) |
Reference
- Lou Lou Ghost | Kartell
- https://www.kartell.com/us/en/lou-lou-ghost/