概要
ジュリアンは、ハビエル・マリスカルが2005年にマジスの子ども向けコレクション「Me Too」のために設計したチェアである。四本の脚が動物の足、背もたれが顔にあたる。回転成形のポリエチレンによる一体成形で、屋内外どちらでも使える。
特徴・コンセプト
回転成形で中空にする
回転成形は、粉状の樹脂を入れた型を回しながら加熱し、内側の壁面に樹脂を張り付かせる工法である。中が空洞になるため軽く、肉厚が全体で揃うので薄い部分ができない。子どもが倒したり引きずったりしても割れにくい。
継ぎ目のない一続きの面になるので、角や隙間が残らない。表面を拭くだけで手入れができる。
椅子と玩具の両方として
マリスカルは、この椅子を座るためのものであると同時に遊びの相手にもなるものとして構想した。動物に見える形は明確な特定の種を指しておらず、見る子どもによって解釈が変わる余地が残る。着想は、マリスカル自身が手がけた漫画『Los Garriris』に登場する動物のキャラクターにある。
屋外での使用
紫外線への耐性を持ち、屋外に置いても色が変わりにくい。鮮やかな色で展開される。
エピソード
Me Tooは、マジスが子ども向けに展開するコレクションである。大人向けの製品と同じ素材と工法を用いながら、寸法を子どもに合わせている。
評価と影響
回転成形による中空の樹脂という構成は、同じマジスのエアチェアがガスで内側から押す成形をとるのと同様、樹脂の成形工法から形を決める方向にある。座具に動物の姿を与える扱いは、イームズ エレファントにも見られる。
美術館コレクション
ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館は、2005年のジュリアンを収蔵番号B.11-2023で登録している。
ハビエル・マリスカルの設計思想や経歴について詳しくはハビエル・マリスカルプロフィールページをご覧ください。
マジスの歴史や他の製品について詳しくはマジスブランドページをご覧ください。
基本情報
| 名称 | ジュリアン / Julian |
|---|---|
| デザイナー | ハビエル・マリスカル(Javier Mariscal) |
| ブランド | マジス Me Too(Magis Me Too) |
| 発表年 | 2005年 |
| デザインの成立国 | スペイン |
| 分類 | 子ども用チェア(屋内外兼用) |
| 主要素材 | ポリエチレン(回転成形) |
| 構造 | 中空の一体成形。継ぎ目や角を持たない |
| サイズ | 幅36cm × 奥行49cm × 高さ55cm、座面高30cm |
| 収蔵 | ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(B.11-2023) |
Reference
- Julian | Victoria and Albert Museum
- https://api.vam.ac.uk/v2/objects/search?q=B.11-2023
- Julian | Magis
- https://www.magisdesign.com/product/julian/