このページについて
ジグザグチェアは、ヘリット・トーマス・リートフェルトが1934年に発表した椅子である。カッシーナが製造する。4枚の板をZ字に組む。脚を持たず、金属の部品を用いない。
このページでは、Z字の構造と座り方、樹種と仕上げの選択、設置と手入れ、購入できる場所を扱う。設計の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。
ヘリット・リートフェルトの設計思想や経歴について詳しくはヘリット・リートフェルト プロフィールページをご覧ください。
ジグザグチェアのデザインストーリーについて詳しくはジグザグチェア紹介ページをご覧ください。
正規品の基本情報:仕様・サイズ・素材
ジグザグチェアの正規品はカッシーナ(Cassina S.p.A., 1927年創業、イタリア・メーダ)がモデル番号280として製造する。1971年にリートフェルトの原設計に基づく再生産を開始し、「イ・マエストリ・コレクション」に位置づけられている。4枚の木板を蟻継ぎで接合し、座面と底板を支える斜めの支柱の両端に三角形の補強材を配する構造は、金属部品を一切使用しない木工技術によるものである。座面と背もたれの接合部には蟻継ぎが現れ、外から見える。
| 正式名称 | ジグザグチェア |
|---|---|
| 製造ブランド | カッシーナ |
| 構造 | 4枚の板をZ字に組む。接合は木で組み、三角の補強材を加える。金属の部品を用いない |
| 素材(1つ目の樹種) | 1つ目の樹種。無垢材による |
| 素材(2つ目の樹種) | 2つ目の樹種。無垢材による。着色の仕上げも選べる。着色した場合も縁には木目が現れる |
| サイズ | 幅370 × 奥行430 × 高さ740mm。座面の高さ430mm |
| 価格 | カッシーナは価格を公表していない(2026年8月19日確認)。正規取扱店への問い合わせによる。樹種と仕上げで価格が変わり、輸入品のため為替の影響も受ける |
| 納期 | 受注生産。納期は取扱店に確認する |
| 色 | 樹種と着色の組み合わせから選ぶ。取り扱いは取扱店に確認する |
| 収蔵 | MoMA ジグザグ チェア(1934年) 収蔵番号 405.1988 |
Z字の構造と座り方
4枚の板をZ字に組む。脚を持たない。
座面から床まで斜めの板が下りる。前方に張り出す。
そのため、机の下に収める際は張り出しを確かめる。
接合は木で組み、三角の補強材を加える。金属の部品を用いない。
選び分けの目安
- 机と組み合わせる場合
- 前方に張り出す。机の下に収まるかを確かめる。
- 座り方を考える場合
- 脚を持たない。実際に座って確かめられるとよい。
- 長く使う前提の場合
- 接合は木で組む。緩みを確かめる。
樹種と仕上げの選択
2つの樹種から選ぶ。いずれも無垢材による。
2つ目の樹種では着色の仕上げも選べる。着色した場合も縁には木目が現れる。
そのため、着色の仕上げでも木の表情が残る。
木目は個体ごとに異なる。無垢材による。
選び分けの目安
- 見え方で選ぶ場合
- 樹種と着色の組み合わせによる。縁には木目が現れる。
- 木目を確かめる場合
- 個体ごとに異なる。現物で確かめられるとよい。
- 複数を揃える場合
- 木目が個体ごとに異なる。まとめて注文する。
設置と手入れ
幅370 × 奥行430mm。椅子としては小さい部類にあたる。
座面の高さは430mm。机と組み合わせる寸法にあたる。
床に接する箇所は板の端にあたる。線で接する。
無垢材は湿度の変化で伸縮する。急な乾燥は割れを招く。
選び分けの目安
- 置き場所を決める場合
- 幅370 × 奥行430mm。前方への張り出しも確かめる。
- 床材を確かめる場合
- 板の端が線で接する。保護材の要否を確かめる。
- 置き場所を考える場合
- 直射日光と急な乾燥を避ける。無垢材による。
同じ設計者・同種の椅子との比較
椅子は脚の有無と床との接し方で性格が分かれる。
| 比較項目 | ジグザグチェア | ユトレヒトアームチェア | コノイドチェア |
|---|---|---|---|
| 脚 | 持たない(斜めの板) | 持たない(木の台) | 橇のような2本(片持ち) |
| 床との接し方 | 板の端で線で接する | 台の底面で接する | 面で接する |
| 座面 | 板(詰め物なし) | フォームに張地を張る | 一枚板を彫り込む |
| 接合 | 木で組む(金属を用いない) | 鋼の枠 | 木で組む |
| 座面の高さ | 430mm | 370mm | 440mm |
選び分けの目安
- 床材を確かめる場合
- 板の端が線で接する。面で接する椅子とは条件が異なる。
- 座り心地で選ぶ場合
- 詰め物を持たない。張地の椅子とは異なる。
- 置き場所を決める場合
- 幅370mm。小さい部類にあたるが前方に張り出す。
使用感と設置条件
座り心地
板が身体に触れる。詰め物を持たない。
座布団を用いることもできる。取扱店に相談する。
形状
背もたれと座面が板で連続する。肘掛けを持たない。
接合の箇所は外から見える。木で組む構成にあたる。
床との関係
板の端が床に接する。線で接する構成にあたる。
床材によっては傷が付く。保護材の要否を確かめる。
経年変化とメンテナンス
素材に起きること
無垢材は日光で色が変わる。着色の仕上げでも変化が生じる。
湿度の変化で伸縮する。急な乾燥は割れを招く。
接合の箇所は荷重がかかる。緩みが生じる場合がある。
床に接する板の端は擦れる。線で接する構成にあたる。
日常の手入れ
- 木部
- 乾いた布で拭く。水分を残さない。
- 接合の箇所
- 緩みを定期的に確かめる。木で組む構成にあたる。
- 床に接する箇所
- 擦れを確かめる。板の端が接する。
- 置き場所
- 直射日光、暖房の風、床暖房を避ける。色の変化と割れを招く。
修理と部品
木部の補修と接合の箇所については、取扱店を通じて相談する。
金属の部品を用いない構成にあたる。対応の可否を確かめる。
どこで買うか
取扱店の調べ方
カッシーナは公式サイトで取扱店を案内している。同社は価格を公表しておらず、正規取扱店への問い合わせによる。日本国内の正規取扱については、輸入代理店の案内を確認するのが確実である。
受注生産にあたる。樹種と仕上げを決めてから製作される。納期を確かめる。
実物を確認する
詰め物を持たない座り心地は、実際に座って確かめられるとよい。
樹種と仕上げの組み合わせも現物で分かる。
中古の流通
当初は別の製造元によるものであった。年式を確かめる。
確認箇所は、木部の割れと色の変化、接合の箇所の緩み、床に接する板の端である。
購入前チェックリスト
- 脚を持たず前方に張り出すこと(机の下に収まるか)
- 詰め物を持たないこと
- 樹種と仕上げの選択(着色でも縁に木目が現れる)
- 置き場所(幅370 × 奥行430mm)
- 座面の高さ430mmと組み合わせる机
- 板の端が線で床に接すること
- 接合の箇所の定期的な確認
- 直射日光と急な乾燥を避けること
よくある質問
- 価格はどのくらいですか?
- カッシーナは価格を公表しておらず、正規取扱店への問い合わせによります(2026年8月19日確認)。樹種と仕上げで価格が変わり、輸入品のため為替の影響も受けます。
- どこで購入できますか?
- カッシーナの公式サイトで取扱店が案内されています。日本国内の正規取扱については輸入代理店の案内をご確認ください。受注生産にあたるため納期もお確かめください。
- どのような構造ですか?
- 4枚の板をZ字に組み脚を持ちません。接合は木で組み三角の補強材を加え、金属の部品を用いません。
- 机の下に収まりますか?
- 座面から床まで斜めの板が下りて前方に張り出します。机の下に収める際は張り出しをお確かめください。座面の高さは430mmです。
- 座り心地はどうですか?
- 板が身体に触れ詰め物を持ちません。座布団を用いることもできるため取扱店にご相談ください。
- 樹種は選べますか?
- 2つの樹種から選べ、いずれも無垢材です。2つ目の樹種では着色の仕上げも選べ、着色した場合も縁には木目が現れます。
- 設置に必要な寸法を教えてください。
- 幅370×奥行430×高さ740mmで椅子としては小さい部類にあたります。ただし前方に張り出すため置き場所もお確かめください。
- 収蔵されている美術館はありますか?
- ニューヨーク近代美術館が収蔵しています(ジグザグ チェア、1934年、収蔵番号405.1988)。