このページについて
ユトレヒトは、ヘリット・トーマス・リートフェルトが1935年に設計した椅子である。カッシーナが製造する。縁の縫い目が外から見える。カバーは着脱できない。4つの寸法から選ぶ。
このページでは、縫い目の仕様、4つの寸法と設置、張地と手入れ、購入できる場所を扱う。設計の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。
ヘリット・リートフェルトの設計思想や経歴について詳しくはヘリット・リートフェルト プロフィールページをご覧ください。
ユトレヒトアームチェアのデザインストーリーについて詳しくはユトレヒトアームチェア紹介ページをご覧ください。
正規品の基本情報:仕様・サイズ・素材
ユトレヒトアームチェアの正規品はカッシーナ(Cassina S.p.A., 1927年創業、イタリア・メーダ)がモデル番号637として製造する。1988年のリートフェルト生誕100周年を記念して製造権を獲得し、「イ・マエストリ・コレクション」に位置づけている。2015年には現代人の体格変化に対応した寸法調整を施したXL版が「ミュタツィオーニ・コレクション」としてリリースされ、足部を持たないオリジナル仕様も選択可能となった。1人掛け、2人掛けストレート、3人掛けカーブ、そして子供用ベビーユトレヒトのサイズバリエーションを展開する。
| 正式名称 | ユトレヒト |
|---|---|
| 製造ブランド | カッシーナ |
| 構造 | 鋼の棒の枠に帯を張る。肘掛けは無垢材。詰め物はフォームと化学繊維による |
| 張地 | 布と革から選ぶ。等級によって選べる範囲が分かれる。カバーは着脱できない |
| 縫い目 | 縁の縫い目が外から見える。2つの縫い方と複数の色から選ぶ |
| サイズ(1人掛け) | 1人掛けは幅640 × 奥行850 × 高さ700mm。座面の高さ370mm、肘掛けの高さ490mm |
| サイズ(2人掛け) | 2人掛けは幅1,185 × 奥行850 × 高さ700mm |
| サイズ(3人掛け) | 3人掛けは幅2,040 × 奥行1,020 × 高さ700mm。曲線を描く |
| サイズ(小さい型) | 小さい型は幅460 × 奥行570 × 高さ490mm。座面の高さ350mm |
| 価格 | カッシーナは価格を公表していない(2026年8月19日確認)。正規取扱店への問い合わせによる。寸法と張地で価格が変わり、輸入品のため為替の影響も受ける |
| 納期 | 受注生産。納期は取扱店に確認する |
| 収蔵 | 本製品の美術館収蔵は、公開情報の範囲では確認できていない |
縫い目の仕様
縁の縫い目が外から見える。2つの縫い方と複数の色から選ぶ。
そのため、張地との組み合わせで印象が変わる。糸の色を変えて対比をつくることもできる。
縫い目の箇所は張地が引かれる。摩耗が生じる場合がある。
組み合わせは購入時に決める。実物または見本で確かめられるとよい。
選び分けの目安
- 見え方で選ぶ場合
- 縫い方と糸の色を選ぶ。張地との組み合わせによる。
- 組み合わせを決める場合
- 購入時に決める。見本で確かめられるとよい。
- 長く使う前提の場合
- 縫い目の箇所は張地が引かれる。摩耗を確かめる。
4つの寸法と設置
4つの寸法がある。1人掛けから3人掛けと、小さい型による。
| 型 | 寸法 | 座面の高さ |
|---|---|---|
| 1人掛け | 幅640 × 奥行850mm | 370mm |
| 2人掛け | 幅1,185 × 奥行850mm | 370mm |
| 3人掛け | 幅2,040 × 奥行1,020mm | 370mm |
| 小さい型 | 幅460 × 奥行570mm | 350mm |
3人掛けは曲線を描く。奥行も1,020mmと大きい。置き場所を実測する。
座面の高さは370mm。低い部類にあたる。
選び分けの目安
- 置き場所から決める場合
- 幅460mmから2,040mmまで分かれる。3人掛けは曲線を描く。
- 立ち座りを考える場合
- 座面の高さ370mm。低い部類にあたる。
- 組み合わせる場合
- 小さい型もある。用途によって選ぶ。
張地と手入れ
張地は布と革から選ぶ。等級によって選べる範囲が分かれる。
カバーは着脱できない。汚れた場合は表面から手入れする。
張り替えは業者による作業になる。縫い目が意匠に関わるため、作業の内容を確かめる。
座面は鋼の棒の枠に帯を張り、フォームを重ねる。帯は経年で伸びる。
選び分けの目安
- 手入れの手間を考える場合
- カバーを外せない。表面から手入れすることになる。
- 長く使う前提の場合
- 張り替えは業者による作業になる。縫い目の再現も確かめる。
- 座り心地で選ぶ場合
- 帯とフォームによる。実際に座って確かめられるとよい。
同じ製造元・同種の椅子との比較
椅子は張地の扱いと縁の仕上げで性格が分かれる。
| 比較項目 | ユトレヒト | LC2 ソファ | パシャ ラウンジチェア |
|---|---|---|---|
| カバー | 着脱できない | 座布団を外せる | 着脱できない |
| 縁の仕上げ | 縫い目が外から見える | 枠が外から見える | 面が連続する |
| 座面の高さ | 370mm | 475mm | 370mm |
| 寸法の選択 | 4つから選ぶ | 3つから選ぶ | 2つから選ぶ |
| 脚 | 持たない(本体が床に接する) | 枠が床に接する | 台が床に接する |
選び分けの目安
- 手入れの手間を考える場合
- カバーを外せない。座布団を外せる椅子とは条件が異なる。
- 見え方で選ぶ場合
- 縫い目が外から見える。枠が見える椅子とは印象が異なる。
- 置き場所を確かめる場合
- 本体が床に接する。脚を持たない構成にあたる。
使用感と設置条件
形状
背もたれが傾く。肘掛けは無垢材による。
脚を持たない。本体の底面が床に接する。
座り心地
鋼の棒の枠に帯を張り、フォームを重ねる。
座面の高さ370mmは低い部類にあたる。立ち座りの動作を確かめられるとよい。
床との関係
本体の底面が床に接する。張地が触れる。
床材によっては擦れる。動かす際に確かめる。
経年変化とメンテナンス
素材ごとに起きること
布の張地は日光で色褪せる。摩擦で毛羽立つ場合がある。
革の張地は使用によって色と質感が変わる。乾燥すると硬くなる。
縫い目の箇所は張地が引かれる。糸の色も褪せる場合がある。
帯は経年で伸びる。座った際の沈み方が変わる。
日常の手入れ
- 布の張地
- 埃を払う。カバーを外せないため表面から手入れする。取扱店に確認する。
- 革の張地
- 乾いた柔らかい布で拭く。水分をすぐに拭き取る。
- 縫い目
- 糸の状態を確かめる。張地が引かれる箇所にあたる。
- 肘掛けの木部
- 乾いた布で拭く。水分を残さない。
修理と部品
張地の交換については、取扱店を通じて相談する。業者による作業になる。
縫い目が意匠に関わるため、再現の可否もあわせて確認する。
どこで買うか
取扱店の調べ方
カッシーナは公式サイトで取扱店を案内している。同社は価格を公表しておらず、正規取扱店への問い合わせによる。日本国内の正規取扱については、輸入代理店の案内を確認するのが確実である。
受注生産にあたる。寸法、張地、縫い目の仕様を決めてから製作される。納期を確かめる。
実物を確認する
張地と縫い目の組み合わせは、実物または見本で確かめられるとよい。
座面の高さ370mmでの立ち座りも現物で分かる。
中古の流通
当初は別の製造元によるものであった。年式を確かめる。
確認箇所は、張地の状態と縫い目の糸、フォームの沈み、底面の擦れ、肘掛けの木部である。
購入前チェックリスト
- 縫い目が外から見えること(縫い方と糸の色を選ぶ)
- カバーを着脱できないこと
- 張り替えが業者による作業になること
- 寸法の選択(幅460〜2,040mm。3人掛けは曲線を描く)
- 座面の高さ370mm(低い部類にあたる)
- 脚を持たず本体が床に接すること
- 張地と縫い目の組み合わせを購入時に決めること
- 受注生産の納期
よくある質問
- 価格はどのくらいですか?
- カッシーナは価格を公表しておらず、正規取扱店への問い合わせによります(2026年8月19日確認)。寸法と張地で価格が変わり、輸入品のため為替の影響も受けます。
- どこで購入できますか?
- カッシーナの公式サイトで取扱店が案内されています。日本国内の正規取扱については輸入代理店の案内をご確認ください。受注生産にあたるため納期もお確かめください。
- 縫い目は選べますか?
- 縁の縫い目が外から見え、2つの縫い方と複数の色から選べます。張地との組み合わせで印象が変わり、糸の色を変えて対比をつくることもできます。購入時に決めるため見本でお確かめください。
- どのような寸法がありますか?
- 1人掛けが幅640mm、2人掛けが1,185mm、3人掛けが2,040mm、小さい型が460mmです。3人掛けは曲線を描き奥行も1,020mmと大きくなります。
- 座面の高さを教えてください。
- 370mmで低い部類にあたります。小さい型は350mmです。立ち座りの動作を実際にお確かめください。
- カバーは外せますか?
- 外せません。汚れた場合は表面から手入れすることになります。張り替えは業者による作業になり、縫い目が意匠に関わるため作業の内容をお確かめください。
- 脚はありますか?
- 持ちません。本体の底面が床に接し張地が触れるため、床材によっては擦れます。動かす際にご確認ください。
- 手入れはどうすればよいですか?
- 布の張地は埃を払い、カバーを外せないため表面から手入れします。革の張地は乾いた柔らかい布で拭いてください。縫い目は張地が引かれる箇所のため糸の状態もお確かめください。