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トリックス Aチェア(Chaise A)は、グザビエ・ポシャールが設計し、トリックスがフランス・オータンで製造する鋼板の椅子である。1956年に息子のジャン・ポシャールが改良を加えた。

このページでは、正規品の仕様、仕上げによる屋内用と屋外用の違い、ライセンスを受けていない製品との違い、手入れ、購入できる場所を扱う。設計の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。

正規品の基本情報:仕様・サイズ・素材

トリックスは1927年にブルゴーニュ地方のオータンで創業した。公式サイトによれば、製造は切断、プレス成形、折り曲げ、溶接、研磨、塗装の各工程を手作業で進める。トリックスは「Entreprise du Patrimoine Vivant(生きた遺産企業)」の認定を受けている。

正式名称 Chaise A
素材 鋼(acier)。屋外用の「Galvanisé Verni」は亜鉛めっきを施す
重量 4.5kg
スタッキング 可能。公式の仕様表の表記は「Empilable par 4」(4脚)
組み立て 組み立て済みで届く
保証 2年(公式の仕様表)。公式オンラインストアで2024年10月15日以降に購入し、購入から15日以内に申請した場合は、溶接部と接合部を対象に8年の構造保証が加わる(家庭での通常使用に限る)
公式価格(フランス) 塗装仕上げ250ユーロ、Brut Verni 320ユーロ、Galvanisé Verni 450ユーロ(いずれも税込、公式オンラインストア、2026年10月時点)

仕上げと色

公式サイトで選べる仕上げは11種類ある。粉体塗装の9色(Blanc Pur、Blanc Perlé、Gris Beige、Brun Vert、Vert Jonc、Bleu Noir、Rouge Vin、Brun Noir、Noir Foncé)と、鋼の地肌にクリア塗装をかけた「Brut Verni」、亜鉛めっきにクリア塗装をかけた「Galvanisé Verni」である。

公式サイトで屋外用に分類されているのはGalvanisé Verniだけで、塗装仕上げとBrut Verniは屋内用である。屋外に置くつもりなら、仕上げの選択がそのまま用途を決める。

関連する型

A56 アームチェア(Fauteuil A56)
1956年にジャン・ポシャールが設計した、Aチェアにアームを付けた型。重量4.5kg、4脚まで重ねられる。塗装仕上げは330ユーロ(税込、公式オンラインストア、2026年10月時点)。
H スツール(Tabouret H)
Aチェアと同系統のスツール。H30、H45、H65、H75の高さ違いがある。屋外用の仕上げ(Galvanisé Verni)があるのはH45、H65、H75である。

正規品とライセンスを受けていない製品の違い

権利者のライセンスを受けていない同型の製品が広く流通している。トリックスが公表している仕様を基準に比べると、次の点が判断材料になる。

比較項目 正規品(トリックス) ライセンスを受けていない製品
製造 フランス・オータン(公表) 公表されない場合が多い
重量 4.5kg(公表) 公表されない場合が多い
屋外用の仕上げ Galvanisé Verni(亜鉛めっき)のみ 表面処理が明示されない場合がある
メーカー保証 2年(公式ストアでの購入は条件付きで構造保証8年を追加) 対象外

同じ形でも鋼板が薄ければ軽くなり、座ったときのたわみ方が変わる。重量と表面処理が明示されているかは確認しておきたい。

類似商品・競合との比較

金属や樹脂の椅子と比べると、素材と構成で性格が分かれる。

比較項目 トリックス Aチェア ナガサキチェア ベジタルチェア
素材 鋼板(屋外用は亜鉛めっき) 鋼管と穴あき鋼板 ポリアミド(射出成形)
構成 4本脚。4脚まで重ねられる。屋外用はGalvanisé Verniのみ 3本脚 屋外で使う前提で設計され、重ねられる

使用感と設置条件

屋外で使う

屋外に置けるのは亜鉛めっき仕上げのGalvanisé Verniである。塗装仕上げやBrut Verniを屋外に置くと、塗膜の傷から錆が進む。

Galvanisé Verniでも、めっきが削れた箇所からは錆が出る。重ねたときに擦れる箇所と脚の先端が起点になりやすい。

トリックスは屋外用の製品について、使わない時期の前に洗って乾かし、乾いた風通しのよい場所にしまうか、通気性のあるカバーを掛けることを勧めている。

座り方と重ね方

座面と背もたれは鋼板を成形したもので、詰め物はない。長く座るならクッションを併用することになる。金属のため、日なたでは熱くなり、冬は冷たい。

重ねると、椅子どうしが触れる箇所の塗膜が擦れる。砂や埃を拭き取ってから重ねる。

経年変化とメンテナンス

素材に起きること

亜鉛めっきは、傷で鋼が露出しても周囲の亜鉛が先に腐食して鋼を守る。ただし亜鉛の層が失われた範囲では鋼が錆びる。塗装仕上げは塗膜が剥がれると下地が出て、そこから錆が進む。

日常の手入れ

トリックスの手入れの案内は次のとおりである。

ふだん
乾いた布か湿らせた柔らかい布で拭く。汚れには水と中性洗剤を使い、洗った後はよく乾かす。
避けるもの
刺激の強い洗剤や研磨剤、角のある硬い物(鍵、指輪、食器など)との接触。
傷が付いたら
早めに補修塗りをすると表面の傷みを抑えられる。
脚裏
交換用の脚先パッド(4個組)が公式オンラインストアで販売されている。すり減ったら交換する。

どこで買うか

取扱店の調べ方

トリックスは公式サイトで各国の取扱店を公開しており、日本の取扱店としてSHINWASHOP CO LTD.(大阪府東大阪市)を挙げている(2026年10月時点)。公式オンラインストアの配送先の選択肢は欧州各国で、日本は含まれていない。

注文時に決めるのは仕上げで、屋外で使うかどうかで選択肢が決まる。

中古の流通

長く生産されているため、古い個体も流通している。確認する箇所は、めっきや塗装の剥がれと錆(とくに脚の先端と重ねたときに触れる箇所)、座面の変形、脚の曲がり、脚裏のパッドの有無である。

購入前チェックリスト

  • 屋内で使うか屋外で使うか(屋外用はGalvanisé Verniのみ)
  • 仕上げと色(塗装9色、Brut Verni、Galvanisé Verni)
  • 保証の条件(2年。公式ストアでの購入は申請により構造保証8年を追加)
  • 重ねて収納するか(4脚。触れる箇所が擦れる)
  • 詰め物がないこと(長く座るならクッションを併用)
  • 中古の場合、脚先と重ねる箇所の錆

よくある質問

価格はどのくらいですか?
トリックス公式オンラインストア(フランス)では、塗装仕上げが250ユーロ、Brut Verniが320ユーロ、Galvanisé Verniが450ユーロです(いずれも税込、2026年10月時点)。日本国内での価格は取扱店にお問い合わせください。
日本ではどこで購入できますか?
トリックスの公式サイトの取扱店一覧には、日本の取扱店としてSHINWASHOP CO LTD.(大阪府東大阪市)が掲載されています(2026年10月時点)。公式オンラインストアの配送先に日本は含まれていません。
屋外で使えますか?
屋外用はGalvanisé Verni(亜鉛めっき仕上げ)だけです。塗装仕上げとBrut Verniは屋内用として販売されています。Galvanisé Verniでも、めっきが削れた箇所からは錆が出ます。
何脚まで重ねられますか?
公式の仕様表では4脚です。重ねると椅子どうしが触れる箇所の塗膜が擦れるため、砂や埃を拭き取ってから重ねてください。
保証は何年ですか?
公式の仕様表では2年です。公式オンラインストアで2024年10月15日以降に購入し、15日以内に申請した場合は、溶接部と接合部を対象とする8年の構造保証が加わります。家庭での通常使用が条件です。
重さはどのくらいですか?
公式の仕様表では4.5kgです。A56アームチェアも同じ4.5kgです。
正規品かどうかはどう見分けますか?
正規品はトリックスがフランス・オータンで製造し、重量4.5kg、保証2年と公表されています。販売元がトリックスの取扱店か、重量と表面処理が明示されているかを確認してください。
手入れはどうすればよいですか?
乾いた布か湿らせた柔らかい布で拭き、汚れには水と中性洗剤を使ってください。洗った後はよく乾かします。刺激の強い洗剤や研磨剤は避け、傷が付いたら早めに補修塗りをしてください。