スイタは、アントニオ・チッテリオがヴィトラのために設計したソファシステムである。2010年に発表され、2019年に改訂された。細く絞った座面と背もたれの塊が、ブリッジ状のアルミニウム脚の上に浮いているように見える構成をとる。
単体のソファではなく、複数の構成要素からなるファミリーとして設計されている。2人掛け・3人掛けのほか、オットマンやヘッドセクション、トレイなどを組み合わせて空間に合わせた形をつくれる。
特徴・コンセプト
本体はウェビングを張った金属フレームに成形ポリウレタンフォームを載せた構造で、脚はダイキャストアルミニウム。ポリッシュ仕上げとパウダーコート仕上げが選べる。脚が細く床から本体を持ち上げるため、座面下に視線が抜ける。ヴィトラはこの脚の扱いをミッドセンチュリーのアメリカ家具への参照として説明している。
座り心地はクッションの選択で変えられる。ファーム仕様はポリウレタンフォームとポリエステルファイバー、ソフト仕様はポリウレタンチップと羽根をフォームのコアと組み合わせる。背クッションもチャンバー構造で硬さの異なる仕様が用意されており、同じ本体でも姿勢の正しさを保つ設定と、深く沈む設定を選び分けられる。
座面の高さは約430mm。カバーは取り外しが可能で、ドライクリーニングに対応する。レザー仕様は固定張りのファーム仕様のみで、縫い目の処理が仕様上の特徴となる。
構成
基本となるのは2人掛けと3人掛けで、幅はそれぞれ約1,880mmと約2,330mm、奥行は約880mm、高さは約880mmである。これにトレイを付ければ奥行が約1,160mmに、ヘッドセクションを付ければ高さが約1,060mmになる。
各要素は単独でも使えるし、並べて組み合わせることもできる。同じシステムからは、オフィスやロビーなどの用途を想定したスイタ クラブ ソファも派生しており、こちらは背もたれ自体に張りを持たせてクッションを追加せずに座れる構成をとる。
評価
実務では、床面を見せて空間を広く感じさせたい場面で選ばれる。脚の高さがあるためロボット掃除機が通る点も、現代の住宅では実際的な利点になる。一方、座面が薄く脚が細い構成のため、たっぷりとした量感を求める用途には向かない。同じヴィトラではアナグラム ソファがより厚いクッションをとり、ソフトシェル ソファは硬い外殻で囲う構成をとる。同じチッテリオによるチャールズ ベッドも、細い脚で本体を床から持ち上げる扱いを共有する。
アントニオ・チッテリオの設計思想や経歴について詳しくはアントニオ・チッテリオプロフィールページをご覧ください。
ヴィトラの歴史や他の製品について詳しくはヴィトラブランドページをご覧ください。
基本情報
| デザイナー | アントニオ・チッテリオ / Antonio Citterio |
|---|---|
| 発表年 | 2010年(2019年に改訂) |
| ブランド | ヴィトラ / Vitra |
| カテゴリー | ソファ |
| 構造 | ウェビング付き金属フレーム+成形ポリウレタンフォーム |
| 脚 | ダイキャストアルミニウム(ポリッシュ / パウダーコート) |
| サイズ | 2人掛け:幅 約1,880mm / 3人掛け:幅 約2,330mm(いずれも奥行 約880mm、高さ 約880mm) |
| 座面高 | 約430mm |
| カバー | 取り外し可能(レザー仕様はファーム仕様のみ) |
| 生産 | ドイツ |