椅子やソファの座枠に張り渡す帯状の織物。詰め物の下地になるほか、編んでそれ自体を座面とすることもある。
ウェビング
ウェビングとは、椅子やソファの座枠に張り渡す帯状の織物のこと。詰め物やクッションの下地になるほか、それ自体を編んで座面とすることもある。英語では webbing と書く。
解説
座面に加わる荷重は、下から支える面がなければ受け止められない。板を張れば面はできるが、しなりが失われて座り心地が硬くなり、重量も増す。帯を数センチ間隔で渡すと、荷重は帯の張力として枠へ伝わり、身体の形に応じてたわむ面ができる。少ない材料で弾力のある下地をつくる方法として、張りぐるみのソファでは詰め物の下に隠れている。
素材は用途で変わる。麻や綿の織り帯は伸びにくく、上に載せるコイルばねや詰め物を支える下地として使われる。ゴムを織り込んだ弾性のある帯は、それ自体がばねの役目を果たすため、詰め物を薄くしても座り心地が保てる。いずれも消耗する部材で、長く使ったソファが沈み込むのは、詰め物より先に下地の帯が伸びていることが多い。張り替えの際に交換される部位でもある。
帯を隠さず、そのまま座面として見せる設計もある。リソム ラウンジチェアは、木の枠に帯を格子状に編み込んで座と背をつくる。ノルによれば、この一連の家具は戦時中の材料統制のもとで構想され、当初は端材の木枠に、落下傘の製造で規格から外れたナイロンの帯を組み合わせていた。現行品では綿の帯に替わっている。手に入る材料の制約から出発した構成が、そのまま製品の性格になった例にあたる。
枠に張るという点では、革や布を張り渡す構成も原理は同じである。ただしウェビングは帯を並べて隙間をつくるため、面全体が一様にたわむのではなく、帯ごとに独立して沈む。座ったときに身体の凹凸へ追随しやすいのはこのためである。
Reference
- Risom Lounge Chair - Original Design(Knoll)
- https://www.knoll.com/design-plan/product/risom-lounge-chair
- Jens Risom(Knoll)
- https://www.knoll.com/designer/Jens-Risom