概要

メッシュは、パトリシア・ウルキオラが2014年にケタルのために設計した屋外用の家具である。エキスパンドメタルの面を背もたれとアームレストに用い、無垢材のベースに厚みのあるクッションを載せる。ケタルは、周囲の環境を濾しながら光と空気の流れは止めない建築のファサードから着想したと説明している。

特徴・コンセプト

濾す面としてのメッシュ

エキスパンドメタルは、金属の板に切れ目を入れて引き伸ばし、菱形の孔を並べた材である。板を打ち抜くのではなく伸ばすため、材料を減らさずに開口をつくれる。背もたれとアームレストにこの面を用いると、視線と風は通しながら、座る範囲の輪郭ははっきり現れる。囲われていながら閉じていないという状態が、屋外の座席に求められる条件と重なっている。

屋外で用いるため、金属には粉体塗装が施される。塗膜が厚く、雨や日射にさらされる環境でも劣化が進みにくい。

外へわずかに反るアーム

アームレストの面は、外側へわずかに反らせてある。まっすぐな面のままでは工業材料の硬さがそのまま出るが、反らせることで輪郭に緩みが生まれる。同時に、内側に置くサイドクッションを受ける傾きにもなっており、見え方と支持の両方に効いている。

硬い面と柔らかい面

ベースは無垢材で、角を落とした板を組んで構成される。その上に、屋内のソファに近い厚みのクッションを載せる。金属のメッシュ、木の板、布のクッションという性質の異なる3つを重ねることで、屋外の家具でありながら室内の居間に近い座り心地が得られる。テーブルの天板には木材や大理石も選べる。

エピソード

ウルキオラとケタルの協働は2005年のマイアコレクション以来続いており、メッシュもその流れのなかで生まれた。ケタルとウルキオラの双方が挙げる出発点は、建築のファサードである。ファサードは日射や視線を調整しながら、風と光を室内へ通す。この働きを家具の寸法に置き換えたのがメッシュの構成であり、エキスパンドメタルはそのための材として選ばれている。

評価と影響

屋外の家具を、耐候性を満たすだけの装備ではなく、居間の家具と同じ座り心地で考える方向を示した例として扱われている。ソファ、デイベッド、デッキチェア、モジュール式のコーナーピースのほか、ダイニングテーブルやセンターテーブル、サイドテーブルまでが同じ構成で展開されている。

基本情報

名称 メッシュ / Mesh
デザイナー パトリシア・ウルキオラ(Patricia Urquiola)
ブランド ケタル(Kettal)
発表年 2014年
デザインの成立国 スペイン
分類 ガーデンファニチャー/アウトドアラウンジ
主要素材 エキスパンドメタル(アルミニウム・粉体塗装)、無垢材のベース、天板は木材または大理石
構成 ソファ、デイベッド、デッキチェア、モジュール式コーナーピース、各種テーブル
製造国 スペイン

Reference