このページについて

BKF は、アントニオ・ボネットらが1938年に発表した椅子である。現行の製造はクエロによる。鋼の棒の枠に張地を4点で掛ける。組み立てて用いる。

このページでは、枠と張地の構成、3つの張地の選択、組み立てと設置、手入れ、購入できる場所を扱う。設計の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。

正規品の基本情報:仕様・サイズ・素材

現在、BKFチェアの高品質な製造を手がけているのは、スウェーデンのCUERO(クエロ/Cuero Design)社である。同社は1980年代から南米産の上質なレザーをスウェーデンに輸入する家族経営の企業として始まり、1990年代後半に創業者ラース・キェスタディウス(Lars Kjerstadius)がBKFチェアをもとにしたバージョンの製造を開始した。現在も家族経営で、息子夫妻が事業を引き継いでいる。日本ではRoyal Furniture Collection(ロイヤルファニチャーコレクション)などが正規取扱代理店となっている。

正式名称 BKF バタフライチェア
製造ブランド クエロ
直径12mmの鋼の棒。中実の材による。複数の仕上げから選ぶ
張地(革の仕様) 革の仕様。厚さ3.5〜4mmの牛革による
張地(布の仕様) 布の仕様。枠に触れる箇所は革で補強される
張地(毛皮の仕様) 毛皮の仕様。布と組み合わせる
サイズ(革の仕様) 革の仕様は幅870 × 奥行860 × 高さ920mm
サイズ(布の仕様) 布の仕様は幅800 × 奥行900 × 高さ900mm
重量 約11〜14kg
組み立て 分解した状態で届く。組み立てて用いる
価格 クエロは公式サイトで製品情報を公開している(2026年8月19日確認)。日本国内の価格は輸入代理店と取扱店により異なる。張地と仕上げで価格が変わる
張地ごとに複数の色から選ぶ。取り扱いは取扱店に確認する
収蔵 MoMA BKF チェア(1938年) 収蔵番号 715.1943.a-b

枠と張地の構成

鋼の棒の枠に張地を4点で掛ける。詰め物を持たない。

張地が身体の形に沿って撓む。座る位置によって沈み方が変わる。

枠は直径12mmの中実の材による。曲げて一体の形をつくる。

張地は掛けるだけの構成にあたる。取り外して手入れできる。

選び分けの目安

座り心地で選ぶ場合
詰め物を持たない。張地が撓む。実際に座って確かめられるとよい。
手入れの手間を考える場合
張地を取り外せる。掛けるだけの構成にあたる。
見え方で選ぶ場合
枠の仕上げを複数から選ぶ。

3つの張地の選択

張地は3つの仕様から選ぶ。革、布、毛皮による。

比較項目 革の仕様 布の仕様 毛皮の仕様
寸法 幅870 × 奥行860mm 幅800 × 奥行900mm 取扱店に確認する
手入れ 乾いた布で拭く 埃を払う 専用の手入れが要る
経年 色と質感が変わる 色褪せる 毛が抜ける場合がある

革の仕様と布の仕様で寸法が異なる。置き場所を確かめる。

毛皮の仕様は布と組み合わせる。手入れの条件が異なる。

選び分けの目安

手入れの手間を考える場合
3つの仕様で条件が分かれる。毛皮は専用の手入れが要る。
置き場所を確かめる場合
革と布で寸法が異なる。実測する。
見え方で選ぶ場合
張地ごとに複数の色から選ぶ。

組み立てと設置

分解した状態で届く。組み立てて用いる。

そのため、搬入は容易にあたる。組み立ての手順は取扱説明書を確認する。

重量は約11〜14kg。組み立てた後は動かせる範囲にあたる。

枠が床に接する。細い棒による。床材への影響を確かめる。

選び分けの目安

搬入を考える場合
分解した状態で届く。組み立てて用いる。
置き場所を決める場合
幅800〜870mm、奥行860〜900mm。実測する。
床材を確かめる場合
細い枠が床に接する。保護材の要否を確かめる。

同種の椅子との比較

椅子は座面の構成と手入れの条件で性格が分かれる。

比較項目 BKF ベルトイア ダイヤモンドチェア プリアチェア
座面 張地を枠に掛ける 鋼の棒の格子 樹脂(詰め物なし)
張地の交換 取り外せる 3つの仕様から選ぶ 該当しない
直径12mmの鋼の棒 鋼の棒と台 鋼管(折りたためる)
組み立て 分解した状態で届く 取扱店に確認する 蝶ねじによる
重量 約11〜14kg 取扱店に確認する 約3kg

選び分けの目安

手入れの手間を考える場合
張地を取り外せる。格子の座面とは条件が異なる。
搬入を考える場合
分解した状態で届く。
座り心地で選ぶ場合
張地が撓む。詰め物を持たない椅子のなかでも条件が異なる。

使用感と設置条件

座り方

張地が身体の形に沿って撓む。深く沈み込む。

立ち座りの動作が一般的な椅子とは異なる。実際に座って確かめられるとよい。

張地の掛け方

4点で枠に掛ける。取り外して手入れできる。

掛ける箇所は荷重がかかる。状態を確かめる。

床との関係

細い枠が床に接する。荷重が集まる。

床材によっては傷が付く。保護材の要否を確かめる。

経年変化とメンテナンス

素材ごとに起きること

革の張地は使用によって色と質感が変わる。乾燥すると硬くなる。

布の張地は日光で色褪せる。摩擦で毛羽立つ場合がある。

毛皮の張地は毛が抜ける場合がある。専用の手入れが要る。

張地を掛ける箇所は荷重がかかる。伸びが生じる場合がある。

日常の手入れ

革の張地
乾いた柔らかい布で拭く。水分をすぐに拭き取る。
布の張地
埃を払う。取り外して手入れできる。
毛皮の張地
専用の手入れが要る。方法を取扱店に確認する。
枠と掛ける箇所
柔らかい布で拭く。掛ける箇所の状態も確かめる。

修理と部品

張地の交換については、取扱店を通じて相談する。取り外せる構成にあたる。

枠の仕上げの補修もあわせて確認する。

どこで買うか

取扱店の調べ方

クエロは公式サイトで製品情報を公開している。日本国内の正規取扱については、輸入代理店の案内を確認するのが確実である。

張地と枠の仕上げを決めてから注文する。納期も確かめる。

実物を確認する

張地が撓む座り心地は、実際に座って確かめられるとよい。

張地の質感も現物で分かる。

中古の流通

本製品には長い流通の歴史があり、製造元が時期によって異なる。年式を確かめる。

確認箇所は、張地の状態と掛ける箇所、枠の仕上げと変形、床に接する箇所である。

購入前チェックリスト

  • 張地を枠に4点で掛ける構成(詰め物を持たない)
  • 張地の仕様(革/布/毛皮。手入れの条件が分かれる)
  • 革と布で寸法が異なること
  • 置き場所(幅800〜870mm、奥行860〜900mm)
  • 分解した状態で届き組み立てること
  • 深く沈み込むこと(立ち座りの動作)
  • 細い枠が床に接すること
  • 張地を掛ける箇所の状態

よくある質問

価格はどのくらいですか?
クエロは公式サイトで製品情報を公開しています(2026年8月19日確認)。日本国内の価格は輸入代理店と取扱店により異なります。張地と仕上げで価格が変わります。
どこで購入できますか?
クエロの公式サイトで製品情報を確認できます。日本国内の正規取扱については輸入代理店の案内をご確認ください。
どのような構造ですか?
直径12mmの鋼の棒の枠に張地を4点で掛けます。詰め物を持たず、張地が身体の形に沿って撓みます。張地は取り外して手入れできます。
張地は選べますか?
革、布、毛皮の3つの仕様から選べます。手入れの条件が分かれ、毛皮の仕様は専用の手入れが必要です。革と布では寸法も異なります。
組み立ては必要ですか?
分解した状態で届くため組み立てて用います。搬入は容易にあたり、手順は取扱説明書をご確認ください。
設置に必要な寸法を教えてください。
革の仕様は幅870×奥行860×高さ920mm、布の仕様は幅800×奥行900×高さ900mmです。張地によって異なるため置き場所を実測してください。
座り心地はどうですか?
張地が身体の形に沿って撓み深く沈み込みます。立ち座りの動作が一般的な椅子とは異なるため、実際に座ってお確かめください。
収蔵されている美術館はありますか?
ニューヨーク近代美術館が収蔵しています(BKF チェア、1938年、収蔵番号715.1943.a-b)。