ベオラブ 28は、バング&オルフセンが2021年に発表したフロア型のワイヤレススピーカーである。デザインはドイツ・ケルンのデザインスタジオNotoが担当し、ユリアン・ゾンマーとヨハネス・オットがリードデザイナーを務めた。高さ137cmに対して幅と奥行はいずれも25.3cmという細長い柱状の輪郭をとる。
木製ルーバーの角度を変えることで音の指向性を調整できる点が、この製品の中心にある機構である。1台で完結する据え置き型ではなく、2台1組のステレオを前提として設計されている。
特徴・コンセプト
正面を覆う木製のルーバーは開閉する。狭めれば音の指向性が絞られ、聴取位置に焦点が結ばれる。開けば音が横方向へ広がり、複数人が同時に聴く状況に対応する。ビーム幅の制御というスピーカー内部の処理が、外観の可動要素として現れている点にこの設計の特徴がある。
1台あたりのドライバー構成は1インチツイーター1基、3インチフルレンジ3基、6.5インチウーファー1基。ドライバーごとに専用のアンプが割り当てられる。
筐体はデンマークの自社工場で成形・旋削・切削・陽極酸化を施したアルミニウムを基礎とし、ファブリックと無垢材で覆われる。設置形態は床置きスタンドと壁掛けブラケットの2種類があり、壁掛けの場合の寸法は幅21.2cm×高さ140cm×奥行25.3cmとなる。1台あたりの重量は18.6kg。
背景
バング&オルフセンは、通信とストリーミングを担うモジュールを交換可能にすることで、製品を長く使える構成を採っている。ベオラブ 28もこの方針のもとにあり、規格やサービスが変化した際にはモジュールを差し替えて対応できる。アルミニウムのコアの色と仕上げ、外装の木材とファブリック、内張りの織物は、Atelierプログラムを通じて個別に指定できる。
評価
フロア型スピーカーの多くは箱型の筐体を床に据える形をとり、音響性能のために容積を確保する。ベオラブ 28は幅と奥行を25.3cmに抑え、柱としての見え方を優先している。壁際に沿わせても存在感が抑えられるため、リビングの動線を圧迫しにくい。
ホームシアターの構成要素としても使え、前方に置けばステレオ、ソファの後方に置けばサラウンドの後方チャンネルを担う。
一方、1台18.6kgという重量と2台1組という前提から、導入には相応の設置計画が要る。1台で完結する構成を求めるならベオサウンド バランス、より小規模な空間ならベオラブ 8が比較対象になる。
バング&オルフセンの歴史や他の製品について詳しくはバング&オルフセンブランドページをご覧ください。
基本情報
| デザイナー | ユリアン・ゾンマー / Julian Sommer、ヨハネス・オット / Johannes Ott(Noto、ケルン) |
|---|---|
| 発表年 | 2021年 |
| ブランド | バング&オルフセン / Bang & Olufsen |
| カテゴリー | フロア型スピーカー |
| 素材 | アルミニウム、ファブリック、木材、ポリマー |
| サイズ | 床置きスタンド:幅253mm × 高さ1,370mm × 奥行253mm / 壁掛けブラケット:幅212mm × 高さ1,400mm × 奥行253mm |
| 重量 | 18.6kg(1台あたり) |
| スピーカー構成 | 1インチツイーター×1、3インチフルレンジ×3、6.5インチウーファー×1(1台あたり) |
| アンプ出力 | ツイーター100W、フルレンジ各100W、ウーファー225W(いずれもクラスD、1台あたり) |
| 再生周波数帯域 | 27〜23,000Hz |
| 最大音圧レベル | 110dB SPL(ペア、1m) |
| 音響機能 | アクティブルームコンペンセーション、ビーム幅制御、アダプティブベースリニアライゼーション |
| 接続 | Wi-Fi(デュアルバンド)、Bluetooth 5.0、Wireless Powerlink / WiSA、Beolink Multiroom |