ケタル ビッタ テーブルは、イタリアの建築家・デザイナーであるロドルフォ・ドルドーニが、スペインのアウトドアファニチャーブランド「ケタル」のために2009年にデザインしたビッタコレクションのテーブル群である。「ビッタ(Bitta)」はイタリア語で船を繋ぎ止める係船柱を指し、コレクション名は係留ロープの編み込みに由来する。

テーブルには、8名から12名に対応する伸長式のダイニングテーブルと、ソファまわりに置くセンターテーブルがある。いずれも耐候性を前提とした素材構成で、住宅のテラスやガーデンのほか、ホテルやリゾートのコントラクト空間でも使われている。

特徴・コンセプト

ビッタコレクションは、屋外を室内と地続きの生活空間として扱う考え方から出発している。ドルドーニは港の係船柱に巻かれたロープの編み目に着目し、シーティングの座面にはポリエステルロープの編み込みを、テーブルには天然素材の天板を用いることで、コレクション全体に共通する素材の語彙を組み立てた。

素材の組み合わせ

天板には、経年で色調が変化するチーク材のほか、トラバーチンやマーブルなどのストーンが選べる。軽量で腐食に強いアルミニウムのフレームと組み合わせることで、木や石の重さを視覚的に抑えた構成になっている。いずれの素材も屋外での常設使用を前提に選定されている。

仕上げの選択肢

アルミニウムフレームは、ケタルが自社で展開する塗装仕上げのカラーパレットから選択できる。ニュートラルな色から彩度の高い色まで幅があり、テラスの床材や植栽、既存の屋外家具に合わせられる。センターテーブルは、ビッタのソファやクラブアームチェアと組み合わせる高さに設定されており、天板素材によって印象が変わる。

エピソード

ドルドーニはビッタについて、船を係留するロープの編み目を思わせる密な編み込みを目指したと述べている。空気を通しながら軽やかに見え、同時に自然な色合いのなかで身を預けられる巣のような場所をつくる——コレクション名の由来と設計の意図がここで結びついている。シーティングを中心とした発想だが、テーブルの天板素材の選び方にも同じ考え方が通っている。

ケタルは1966年の創業以来、屋外空間を住まいの延長として扱う製品づくりを続けてきたブランドである。ビッタはその方針を代表するコレクションのひとつとして、発表から現在まで生産が続いている。2019年には丸みを帯びた小ぶりのビッタ ラウンジ、2023年にはより大型のグランド ビッタが加わり、シリーズとしての選択肢は広がっている。

評価

ビッタコレクションは、住宅用途にとどまらずコントラクト市場でも採用が続いている。ケタルが公表しているビッタの導入事例には、ヴィラ・エレクトラ、フォーシーズンズ・フォルメントール、MEリスボンなどが含まれる。

ケタルが使用するチーク材は、管理された植林地から選別され、FSC認証の要件を満たすものとして扱われている。屋外家具に求められる耐久性と木材調達の透明性の双方に配慮した素材選定が、長期使用を前提とする購入者からの支持につながっている。

基本情報

製品名 ビッタ テーブル(Bitta Table)
デザイナー ロドルフォ・ドルドーニ(Rodolfo Dordoni)
ブランド ケタル(Kettal)
デザイン年 2009年(ビッタコレクション)
製造国 スペイン
素材 天板:チーク材/ストーン(トラバーチン、マーブル等) フレーム:アルミニウム
ラインナップ ダイニングテーブル(伸長式・8〜12名用)、センターテーブル
特徴 屋外常設対応、天板素材とフレーム塗装色の選択が可能