概要
グラン レポは、アントニオ・チッテリオが2011年にヴィトラのために設計したラウンジチェアである。翼状の側面を持つウイングチェアの形式をとりながら、座面と背もたれが連動して傾くシンクロ機構を内蔵する。
特徴・コンセプト
ラウンジチェアで背を倒す機構は、レバーや金具が外に出ることが多い。グラン レポはオフィスチェアで用いられるシンクロ機構を張り地の下に収め、外から見えない構成をとる。ウイングチェアという古い形式の輪郭を保ったまま、可動を組み込んでいる。
背もたれだけが倒れる機構では、体が前へずり落ちる。座面と背もたれを連動させれば、傾けたときに座面の前端も上がり、姿勢が保たれる。任意の位置でロックでき、背もたれの抵抗力は体重に合わせて調整できる。
翼状の部分が頭の左右を囲み、横からの視線と音を遮る。これは17世紀のウイングチェアが隙間風を遮った構成に由来する。ウイングバックチェアも同じ形式を扱っている。
素材と部材
内部構造のプラスチック部品にはリサイクル素材が用いられる。クッション材にはリサイクル可能なポリウレタンフォームが採用され、張り地は取り外せる。
エピソード
チッテリオがオフィスチェアの開発で用いた機構を、住空間のための家具に応用した例にあたる。同じ設計者によるスイタ ソファやチャールズ ベッドは、脚で本体を床から持ち上げる扱いを共有する。
グラン レポは、ウイングのないスリムなバリエーション「レポ」とともにコレクションを構成し、オットマンやパンキーナ(ベンチ)といった関連アイテムも用意されている。
評価と影響
ベースを5cm高くしたハイシート仕様も用意される。座面が高いほど立ち座りの動作が小さくなる。
4館の公開データでは、グラン レポの収蔵は確認できていない。
アントニオ・チッテリオの設計思想や経歴について詳しくはアントニオ・チッテリオプロフィールページをご覧ください。
ヴィトラの歴史や他の製品について詳しくはヴィトラブランドページをご覧ください。
基本情報
| 商品名(日本語) | グラン レポ |
|---|---|
| 商品名(英語) | Grand Repos |
| デザイナー | Antonio Citterio(アントニオ・チッテリオ) |
| デザイン年 | 2011年 |
| ブランド | Vitra(ヴィトラ) |
| 製造国 | ドイツ |
| 分類 | ラウンジチェア |
| サイズ(ローシート) | W742 × D811 × H1098 mm(座面高 400mm) |
| サイズ(ハイシート) | W742 × D811 × H1150 mm(座面高 450mm) |
| 構造・素材 | リサイクル可能ポリウレタンフォーム(V-Foam)、ウェブベルト付きプラスチックフレーム、シンクロナイズドメカニズム内蔵 |
| ベース | ダイキャストアルミニウム製4スターベース(ポリッシュ仕上げまたはパウダーコート仕上げ) |
| 張地 | ファブリックまたはレザー(取り外し可能) |
| 付属品 | フェザー入りネッククッション |
| 関連アイテム | オットマン、パンキーナ(ベンチ)、レポ(ウイングなしバージョン) |