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チェスカチェアは、マルセル・ブロイヤーが1928年に設計した椅子である。ノルが製造する。後ろ脚を持たない片持ちの構造による。座面と背もたれは木の枠に籐を編む。肘掛けの有無で2つの型式に分かれる。

このページでは、籐編みの座面と手入れ、2つの型式と設置、ライセンスを受けていない製品との違い、手入れ、購入できる場所を扱う。設計の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。

正規品の基本情報:仕様・サイズ・素材

チェスカチェアの正規品はノル社(Knoll, 1938年ハンス・ノルがニューヨークで設立。現MillerKnoll)が唯一の正規ライセンス製造者として生産する。1968年にガヴィーナ社を買収して製造権を取得し、以来継続生産。アームレスモデル(B32)とアーム付きモデル(B64)の2型を展開し、座面・背もたれは籐張り(ケーン)、張地付き座面(アップホルスタードシートパッド)、フルアップホルスタード(座面・背面ともに張地)の3仕様から選択可能。フレームはポリッシュドクローム(光沢仕上げ)またはウルトラマットパウダーコート(艶消し塗装)。木部はライトビーチ(ブナ材ナチュラル)またはブラックビーチ(ブナ材黒染め)。各製品にはKnoll Studioロゴとマルセル・ブロイヤーの署名がフレーム底部に刻印される。

正式名称 チェスカチェア。肘掛けの有無で2つの型式に分かれる
製造ブランド ノル
構造 後ろ脚を持たない片持ちの構造。鋼管を連続して曲げた一体の枠による
めっきした鋼管。光沢と艶消しの仕上げから選ぶ
座面と背もたれ ブナ材の枠に籐を編む。木部は2種の仕上げから選ぶ。張地を張る仕様も選べる
サイズ(肘掛けなし) 肘掛けのない型は幅465 × 奥行595 × 高さ800mm。座面の高さ450mm。重量は約7.3kg
サイズ(肘掛けあり) 肘掛けのある型は幅595 × 奥行595 × 高さ800mm。座面の高さ450mm、肘掛けの高さ685mm
収蔵 MoMA チェスカ サイドチェア(1928年) 収蔵番号 835.1942。V&A B32(1928年) 収蔵番号 W.10-1989
価格 ノルは公式サイトで製品情報を公開している(2026年8月19日確認)。日本国内の価格は輸入代理店と取扱店により異なる。型式と座面の仕様で価格が変わる
正規品の表示 枠の底部に製造元の表示と設計者の署名が刻まれる

籐編みの座面と手入れ

座面と背もたれは木の枠に籐を編む。詰め物を持たない。

籐は乾燥すると割れる。湿度の低い環境では注意する。

編み目には埃が溜まる。柔らかい刷毛で払うことになる。

消耗する部材にあたる。傷んだ場合は編み直しになる。対応を確かめる。

選び分けの目安

手入れの手間を考える場合
編み目の埃を払う。乾燥も避ける。
長く使う前提の場合
籐は消耗する部材にあたる。編み直しの対応を確かめる。
座り心地で選ぶ場合
詰め物を持たない。張地を張る仕様も選べる。

2つの型式と設置

肘掛けの有無で2つの型式に分かれる。幅が465mmと595mmで130mm異なる。

肘掛けのある型では高さ685mm。机の下に収まるかを確かめる。

奥行と座面の高さは共通する。奥行595mm、座面の高さ450mm。

片持ちの構造のため後方に張り出す。置き場所を確かめる。

選び分けの目安

置き場所から決める場合
幅が130mm異なる。複数を並べる場合はとくに関わる。
机と組み合わせる場合
肘掛けのある型では高さ685mm。机の下に収まるかを確かめる。
座り方を考える場合
座面の高さ450mmは共通する。

ライセンスを受けていない製品との違い

本製品には、ライセンスを受けていない類似の製品が流通する。

比較項目 正規品 ライセンスを受けていない製品
製造 ノルによる 製造元は個々に異なる
鋼管を連続して曲げた一体の枠 公表されない場合がある
座面と背もたれ ブナ材の枠に籐を編む 公表されない場合がある
表示 枠の底部に表示と署名が刻まれる 刻まれない
部品の供給 取扱店を通じて相談できる 個々に異なる

片持ちの構造で荷重を支えるため、枠の材質と曲げの仕様は強度と座り心地に関わる。確認する事項になる。

選び分けの目安

強度を確かめる場合
枠の材質と曲げの仕様を確認する。片持ちで荷重を支える構成にあたる。
正規品を確かめる場合
枠の底部に表示と署名が刻まれる。
長く使う前提の場合
部品の供給と籐の編み直しの対応を確かめる。

同種の片持ちの椅子との比較

片持ちの椅子は座面の素材と肘掛けの扱いで性格が分かれる。

比較項目 チェスカチェア ブルノチェア MRチェア
座面 籐を編む(詰め物なし) フォームに張地を張る 籐または革
肘掛け 2つの型式から選ぶ 持つ 型式による
座面の高さ 450mm 438〜460mm 460mm
重量 約7.3kg 取扱店に確認する 取扱店に確認する
補修 籐の編み直しになる 張り替えになる 編み直しまたは交換

選び分けの目安

手入れの手間を考える場合
籐の編み目に埃が溜まる。張地の座面とは条件が異なる。
肘掛けを選びたい場合
有無を2つの型式から選べる。
動かす場合
約7.3kg。片手で持ち上げられる範囲にあたる。

使用感と設置条件

座り心地

座ると枠が撓む。片持ちの構造による。

籐の座面は詰め物を持たない。座布団を用いることもできる。

木部の仕上げ

木部は2種の仕上げから選ぶ。籐との組み合わせで見え方が変わる。

枠の仕上げも光沢と艶消しから選ぶ。

床との関係

前方の曲線部が床に接する。金属にあたる。

脚先の部材の有無は取扱店に確認する。床材への影響を確かめる。

経年変化とメンテナンス

素材ごとに起きること

籐は乾燥すると割れる。日光でも色が変わる。編み目が緩む場合もある。

ブナ材の枠は日光で色が変わる。湿度の変化で伸縮する。

めっきの枠は湿気の多い環境で曇る。光沢の仕上げでは細かい傷が目立つ。

撓む構造のため、枠には繰り返しの力がかかる。

日常の手入れ

籐の座面
柔らかい刷毛で編み目の埃を払う。乾燥を避ける。
木部
乾いた布で拭く。水分を残さない。
柔らかい布で拭く。研磨剤は仕上げを損なう。
床に接する箇所
擦れを確かめる。脚先の部材の有無も確認する。

修理と部品

籐の編み直しについては、取扱店を通じて相談する。消耗する部材にあたる。

枠の再めっきの可否もあわせて確認する。

どこで買うか

取扱店の調べ方

ノルは公式サイトで製品情報を公開している。日本国内の正規取扱については、輸入代理店の案内を確認するのが確実である。

型式、座面の仕様、木部と枠の仕上げを決めてから注文する。納期も確かめる。

実物を確認する

座った際の撓み方と籐の座面の感触は、実際に座って確かめられるとよい。

木部と枠の仕上げの組み合わせも現物で分かる。

中古の流通

製造元が時期によって異なる。年式を確かめる。

確認箇所は、籐の割れと緩み、木部の色の変化、枠のめっきと変形、底部の表示である。

購入前チェックリスト

  • 籐が消耗する部材であること(編み直しの対応を確かめる)
  • 編み目に埃が溜まること
  • 籐は乾燥すると割れること
  • 型式の選択(肘掛けの有無で幅が130mm異なる)
  • 肘掛けのある型では高さ685mm(机の下に収まるか)
  • 片持ちの構造(座ると枠が撓む。後方に張り出す)
  • 金属が床に接すること(脚先の部材を確認する)
  • 底部の表示と署名

よくある質問

価格はどのくらいですか?
ノルは公式サイトで製品情報を公開しています(2026年8月19日確認)。日本国内の価格は輸入代理店と取扱店により異なります。型式と座面の仕様で価格が変わります。
どこで購入できますか?
ノルの公式サイトで製品情報を確認できます。日本国内の正規取扱については輸入代理店の案内をご確認ください。
籐の座面の手入れを教えてください。
柔らかい刷毛で編み目の埃を払ってください。籐は乾燥すると割れるため湿度の低い環境では注意が必要です。消耗する部材のため、傷んだ場合は編み直しになります。
2つの型式の違いを教えてください。
肘掛けの有無で分かれ、幅が465mmと595mmで130mm異なります。奥行595mmと座面の高さ450mmは共通します。肘掛けのある型では高さ685mmです。
座ると揺れますか?
後ろ脚を持たない片持ちの構造のため、座ると枠が撓みます。籐の座面は詰め物を持たず、座布団を用いることもできます。
机の下に収まりますか?
肘掛けのある型では肘掛けの高さが685mmです。机の下に収める場合はこの高さをお確かめください。また片持ちの構造のため後方に張り出します。
収蔵されている美術館はありますか?
ニューヨーク近代美術館(チェスカ サイドチェア、1928年、収蔵番号835.1942)とヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(1928年、W.10-1989)が収蔵しています。
正規品かどうかはどう見分けますか?
枠の底部に製造元の表示と設計者の署名が刻まれます。また片持ちの構造で荷重を支えるため、枠の材質と曲げの仕様が強度と座り心地に関わります。