カステヘルミは、オイバ・トイッカが1964年に設計したガラスシリーズである。フィンランド語で「露の粒」を意味する名は、型押しガラスの表面に並ぶ粒状の突起に由来する。キャンドルホルダーはこのシリーズの一員にあたる。

シリーズは1964年から1988年まで生産され、その後トイッカのデザイナーとしての活動50年を機に復刻された。

特徴・コンセプト

外周を覆う粒の連なりが、この製品の性格を決めている。滑らかな面であれば光はそのまま透過するが、粒があることで屈折が生じ、内側の炎が複数の点として散る。表面に凹凸を与えるという操作だけで、光の見え方が変わる。

粒は下方ほど小さく、上へ向かうにつれて大きくなる。この配置によって、卓上に置いたときに視線が上へ抜ける。同心円状に整列した粒の列は型押しによって成形されており、一つずつ手作業で仕上げられる。

背景

トイッカは当初は陶芸を学び、ガラスの設計に取り組むようになったのはその後である。

1972年からは吹きガラスによる鳥の連作にも取り組んでいる。

カステヘルミが一度生産を終えた1988年から復刻までの期間、市場ではヴィンテージ品が流通していた。復刻にあたっては当初の型押しの表情が引き継がれている。

評価

イッタラのティーライトホルダーのなかで、カステヘルミは表面の造作によって光を分節する方向を選んでいる。厚みで光を屈折させるキビ キャンドルホルダー、輪郭の柔らかさで受けるヴァルケア キャンドルホルダーと並べたとき、この違いが最もはっきり現れる。

実務では、単体よりも数を並べて使う場面に向く。粒の列が隣り合うホルダーの光を受けて反射するため、間隔を詰めるほど効果が増す。食卓の中央に列を作る、窓辺に沿わせるといった使い方が定着している。

基本情報

デザイナーオイバ・トイッカ / Oiva Toikka
発表年1964年(シリーズ)
生産1964〜1988年、のち復刻
ブランドイッタラ / Iittala
カテゴリーキャンドルホルダー(ティーライト用)
素材ガラス(型押し)
名称の由来フィンランド語で「露の粒」