ボダム シャンボールは、フレンチプレス式コーヒーメーカーを代表するデザインとして世界中で使われている製品である。その名は、フランス・ロワール渓谷にあるルネサンス様式の城館「シャトー・ド・シャンボール」に由来する。

金属のフレームとガラスのビーカーからなる現在の形は、1958年にファリエロ・ボンダニーニが特許を取得し、フランスのマルタン社が「メリオール(Melior)」の名で製造したモデルを原型としている。1980年代初頭にこのデザインが「カフェティエール・シャンボール」として発売され、1983年にボダム社が商標を登録した。以来、ほとんど形を変えることなく作られ続けている。

特徴・コンセプト

シャンボールは、機能と簡潔な美しさを両立させた道具として、発表以来ほぼ同じ形で作られ続けている。以下に、素材と構造、抽出方式の特徴をまとめる。

素材と構造

シャンボールは三つの主要素材から構成される。本体のカラフェには熱衝撃に強いホウケイ酸ガラスが用いられ、耐久性と透明感を両立している。フレームと蓋にはクロームメッキを施したステンレススチールが使われ、複数回のメッキ工程を経た光沢のある仕上がりとなっている。ハンドルにはポリプロピレンが用いられ、注ぐ際に握りやすく、熱くなりにくい設計である。

抽出の原理

フレンチプレス方式は、金属のフィルターで抽出後のコーヒー粉を押し下げる方法で、プロのカッピング(コーヒーの品質評価)でも用いられる。ガラスと金属という味に影響を与えにくい素材のみを使い、ペーパーフィルターを必要としないため、コーヒー豆のオイル分がそのままカップに移る。湯を注いでおよそ4分待ってからプランジャーを押し下げるだけで、手軽に抽出できる。

環境への配慮

使い捨てのペーパーフィルターやプラスチックカプセルを必要とせず、廃棄物を抑えられる点も特徴である。各パーツは分解して洗浄でき、交換部品も供給されているため、一台を長く使い続けやすい。

基本情報

名称 ボダム シャンボール フレンチプレス / Bodum Chambord French Press
原型デザイン メリオール(Melior / Martin S.A.)。1958年にファリエロ・ボンダニーニが特許を取得
発表年 1983年(ボダム社がシャンボールの商標を登録)
メーカー ボダム / Bodum(デンマーク発、本社スイス)
素材 ホウケイ酸ガラス、クロームメッキ・ステンレススチール、ポリプロピレン
サイズ展開 3カップ(350ml)、4カップ(500ml)、8カップ(1L)、12カップ(1.5L)
名称の由来 シャトー・ド・シャンボール(フランス・ロワール渓谷のルネサンス城館)