このページについて
.03 は、マールテン・ヴァン・セーヴェレンが1998年に発表した椅子である。ヴィトラが製造する。座面はフォームを一体で成形する。背もたれに板ばねを内蔵し撓む。
このページでは、板ばねと座り心地、重ねる際の条件、素材と手入れ、購入できる場所を扱う。設計の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。
マールテン・ヴァン・セーヴェレンの設計思想や経歴について詳しくはマールテン・ヴァン・セーヴェレン プロフィールページをご覧ください。
.03チェアのデザインストーリーについて詳しくは.03チェア紹介ページをご覧ください。
正規品の基本情報:仕様・サイズ・素材
.03チェアは、スイスの家具メーカーVitra社が製造・販売する正規品のみが流通している。デザイナーが素材の特性と製作可能性を深く理解しながら、試行錯誤を重ねて完成させたこの椅子は、わずか二つの主要素材——ポリウレタンとスチール——のみで構成される、極限まで洗練された造形を特徴とする。以下に、正規品の詳細なスペックを記す。
| 正式名称 | .03 |
|---|---|
| 製造ブランド | ヴィトラ |
| サイズ | 幅380 × 奥行525 × 高さ790mm |
| 座面の高さ | 420mm |
| 座面 | ウレタンのフォームを一体で成形する。表面に皮膜が生じる |
| 脚 | 後脚は鋼管、前脚はアルミニウムによる |
| 背もたれの機構 | 背もたれに板ばねを内蔵する。もたれると撓む |
| 床に接する部材 | 床に接する部材が付く。床材に応じて選ぶ |
| 重ねられる脚数 | 最大10脚まで重ねられる。台車を用いる場合は最大20脚 |
| 価格 | ヴィトラは公式サイトで製品情報を公開している(2026年8月19日確認)。日本国内の価格は輸入代理店と取扱店により異なる。色と仕上げで価格が変わる |
| 色 | 座面と脚それぞれ複数から選ぶ。取り扱いは取扱店に確認する |
| 収蔵 | MoMA .03 チェア(1999年) 収蔵番号 387.2009.1-2 |
板ばねと座り心地
背もたれに板ばねを内蔵する。もたれると撓む。
そのため、姿勢に応じて背もたれが動く。固定される椅子とは異なる。
座面はフォームを一体で成形する。表面に皮膜が生じ、詰め物を別に持たない。
撓む構造のため、板ばねには繰り返しの力がかかる。状態を確かめる。
選び分けの目安
- 座り心地で選ぶ場合
- もたれると背もたれが撓む。実際に座って確かめられるとよい。
- 用途から決める場合
- 座面の高さ420mm。机と組み合わせる寸法にあたる。
- 長く使う前提の場合
- 撓む構造にあたる。板ばねの状態を確かめる。
重ねる際の条件
最大10脚まで重ねられる。台車を用いる場合は最大20脚。
そのため、多数を収納する用途にも対応する。台車は別途用意する。
重ねる際は座面どうしが触れる。フォームの表面の擦れを確かめる。
幅380mm。椅子としては小さい部類にあたる。
選び分けの目安
- 収納を考える場合
- 最大10脚、台車を用いる場合は最大20脚。
- 置き場所を決める場合
- 幅380 × 奥行525mm。小さい部類にあたる。
- 取り扱いを考える場合
- 重ねる際に座面が触れる。擦れを確かめる。
素材と手入れ
座面はウレタンのフォームによる。表面に皮膜が生じる構成にあたる。
皮膜が損なわれると内部が現れる。硬いものが当たらないよう扱う。
日光でも色が変わる。とくに淡い色で現れやすい。
床に接する部材は床材に応じて選ぶ。摩耗も確かめる。
選び分けの目安
- 手入れの手間を考える場合
- 柔らかい布で拭く。研磨剤は表面を傷める。
- 取り扱いを考える場合
- 皮膜が損なわれると内部が現れる。
- 床材を確かめる場合
- 床に接する部材を選ぶ。取扱店に相談する。
同種の椅子との比較
椅子は座面の構成と重ねられる脚数で性格が分かれる。
| 比較項目 | .03 | セブンチェア 3107 | マイトチェア |
|---|---|---|---|
| 座面 | フォームを一体で成形 | 成形した合板 | 一体で成形した樹脂 |
| 背もたれ | 板ばねで撓む | 座面と連続する | 座面と連続する |
| 重ねられる脚数 | 最大10脚(台車で20脚) | 最大12脚 | 最大8脚 |
| 脚 | 鋼管とアルミニウム | 鋼管(4本) | 樹脂(一体) |
| 座面の高さ | 420mm | 430〜480mm | 取扱店に確認する |
選び分けの目安
- 座り心地で選ぶ場合
- 背もたれが撓む。座面と連続する椅子とは異なる。
- 収納を考える場合
- 台車を用いる場合は最大20脚。
- 手入れの手間を考える場合
- フォームの表面の皮膜による。合板や樹脂とは条件が異なる。
使用感と設置条件
座面の形状
座面と背もたれが連続する。フォームを一体で成形する。
肘掛けを持たない。机の下に収めやすい。
脚
後脚は鋼管、前脚はアルミニウムによる。素材が分かれる。
複数の仕上げから選ぶ。座面との組み合わせで印象が変わる。
床との関係
床に接する部材が付く。床材に応じて選ぶ。
繰り返し動かす用途にあたる。摩耗を確かめる。
経年変化とメンテナンス
素材ごとに起きること
フォームの表面の皮膜は硬いものが当たると損なわれる。内部が現れる。
日光で色が変わる。淡い色でとくに現れやすい。
板ばねは繰り返し撓む。動きが変わる場合がある。
床に接する部材は摩耗する。定期的に確かめる。
日常の手入れ
- 座面
- 柔らかい布で拭く。研磨剤は表面を傷める。
- 脚
- 柔らかい布で拭く。仕上げを損なわないよう扱う。
- 背もたれ
- 撓み方の変化を確かめる。板ばねを内蔵する。
- 床に接する部材
- 摩耗を定期的に確かめる。交換の対応も確認する。
修理と部品
床に接する部材の交換については、取扱店を通じて相談する。
座面の補修の可否もあわせて確認する。一体で成形する構成にあたる。
どこで買うか
取扱店の調べ方
ヴィトラは公式サイトで製品情報を公開している。日本国内の正規取扱については、輸入代理店の案内を確認するのが確実である。
座面の色と脚の仕上げを決めてから注文する。床に接する部材もあわせて相談する。
実物を確認する
もたれた際の撓み方は、実際に座って確かめられるとよい。
フォームの表面の質感も現物で分かる。
中古の流通
製造の時期によって色の選択肢が異なる場合がある。年式を確かめる。
確認箇所は、座面の表面の皮膜と色の変化、背もたれの撓み、脚の仕上げ、床に接する部材である。
購入前チェックリスト
- 背もたれが撓むこと(板ばねを内蔵する)
- 座面の高さ420mmと組み合わせる机
- 重ねられる脚数(最大10脚。台車を用いる場合は20脚)
- 台車を別途用意すること
- 置き場所(幅380 × 奥行525mm)
- フォームの表面の皮膜が損なわれると内部が現れること
- 床に接する部材の選択
- 座面と脚の色の組み合わせ
よくある質問
- 価格はどのくらいですか?
- ヴィトラは公式サイトで製品情報を公開しています(2026年8月19日確認)。日本国内の価格は輸入代理店と取扱店により異なります。色と仕上げで価格が変わります。
- どこで購入できますか?
- ヴィトラの公式サイトで製品情報を確認できます。日本国内の正規取扱については輸入代理店の案内をご確認ください。
- 座り心地はどうですか?
- 背もたれに板ばねを内蔵しもたれると撓みます。座面はフォームを一体で成形し詰め物を別に持ちません。実際に座ってお確かめください。
- 重ねて収納できますか?
- 最大10脚まで重ねられ、台車を用いる場合は最大20脚です。台車は別途ご用意ください。重ねる際は座面どうしが触れるため擦れをお確かめください。
- 設置に必要な寸法を教えてください。
- 幅380×奥行525×高さ790mm、座面の高さは420mmです。幅380mmは椅子としては小さい部類にあたります。
- 手入れで気をつけることはありますか?
- 座面は柔らかい布で拭き、研磨剤は表面を傷めます。表面の皮膜が損なわれると内部が現れるため、硬いものが当たらないようご注意ください。
- 床を傷つけませんか?
- 床に接する部材が付き、床材に応じて選べます。繰り返し動かす用途のため摩耗もお確かめください。
- 収蔵されている美術館はありますか?
- ニューヨーク近代美術館が収蔵しています(.03 チェア、1999年、収蔵番号387.2009.1-2)。