1954年にイタリアの百貨店ラ・リナシェンテが創設したデザイン賞。現在はイタリア工業デザイン協会(ADI)が運営し、受賞作のコレクションは国の文化財とされている。

コンパッソ・ドーロ

コンパッソ・ドーロとは、イタリアの工業デザインを対象に、1954年から授与されているデザイン賞のこと。名称はイタリア語で「金のコンパス」を意味し、現在はイタリア工業デザイン協会(ADI)が運営することから、ADIコンパッソ・ドーロとも呼ばれる。

解説

創設したのはミラノの百貨店ラ・リナシェンテで、ジオ・ポンティとアルベルト・ロッセッリの発案による。戦後に生まれつつあったイタリアの工業製品の中から、機能と美しさ、新しさを兼ねたものを選んで顕彰し、普及させることが目的だった。1954年から1957年までの最初の4回はラ・リナシェンテ自身が主催し、その後運営がADIへ移されて、1967年にADIが賞の権利を完全に取得した。

選考は二段階で行われる。ADIの常設デザイン観測機関が各分野の製品や計画を継続的に選び出して年ごとの「ADIデザイン・インデックス」にまとめ、その中から審査員が受賞作を決める。受賞作のほかに名誉賞(メンツィオーネ・ドノーレ)があり、デザイナーや企業の業績に対する功労賞、若手を対象とする部門も設けられている。2014年からは国際部門も始まり、2025年の大阪・関西万博にあわせた回も開かれた。

この賞の特色は、受賞作そのものを集めて保存してきた点にある。2001年にADIが設立した財団がコレクションを管理し、2004年4月22日、イタリア文化財省のロンバルディア州支局がこれを「例外的な芸術的・歴史的価値をもつ」ものとして国の文化遺産に加えた。受賞作と名誉賞の製品・計画は2,300件を超え、ミラノのADIデザイン・ミュージアムで保存・公開されている。

家具や機器の受賞例は多く、1955年にはフランコ・アルビーニのルイーザが、1962年にはジノ・ヴァッレが意匠を担ったソラーリ 表示板が受賞している。企業としてはオリベッティの受賞が多い。同じミラノを拠点とするミラノ・トリエンナーレやミラノサローネとは別の組織・行事である。

基本情報

イタリア語表記 Compasso d'Oro
創設 1954年、ラ・リナシェンテ(ジオ・ポンティとアルベルト・ロッセッリの発案)
運営 ADI(イタリア工業デザイン協会)。1967年に賞の権利を取得
コレクション 2004年に国の文化遺産に指定。ADIデザイン・ミュージアム(ミラノ)所蔵

Reference

The ADI Compasso d’Oro Award(ADI Design Museum)
https://adidesignmuseum.org/en/il-premio-compasso-doro
Fondazione ADI Collezione Compasso d'Oro(Archivio Storico la Rinascente)
https://archives.rinascente.it/en/funds/fondazione_adi_collezione_compasso_doro?item=1902
The Compasso d’Oro(Compasso d'Oro International Award)
https://compassodorointernational.com/compasso-doro/

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