このページについて
シリンダラインは、アルネ・ヤコブセンが設計しステルトンが1967年から製造するステンレスの卓上用品のシリーズである。円筒を基本の形とし、把手には黒い樹脂を用いる。ポット、ジャグ、アイスバケット、トレーなど複数の品目で構成される。
このページでは、品目ごとの仕様と容量、同種のシリーズとの比較、手入れの条件、購入できる場所を扱う。設計の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。
アルネ・ヤコブセンの設計思想や経歴について詳しくはアルネ・ヤコブセン プロフィールページをご覧ください。
シリンダラインのデザインストーリーについて詳しくはシリンダライン紹介ページをご覧ください。
正規品の基本情報:仕様・素材・ラインナップ
シリンダラインは単品のプロダクトではなく、コーヒー・ティーのサービスからバーアクセサリーまでを含むコレクションである。発表時は15点で構成された。以下に共通仕様と、代表的なアイテムの仕様を示す。
コレクション共通仕様
| 正式名称 | シリンダライン / Cylinda Line(AJシリンダライン) |
|---|---|
| 製造国 | デンマーク |
| 主要素材 | ステンレススチール。把手とつまみは黒い樹脂による |
| 仕上げ | つや消し(サテン)仕上げ。50周年を機にカラーエナメル仕上げの限定品も展開された |
| 価格 | ステルトンは公式サイトで品目ごとの価格を公表している。米国サイトでは、シュガーボウルが109米ドル、クリーマーが85米ドル、ティーポットが475米ドル、コーヒーポットが449米ドル、アイスバケットが499米ドルなど(2026年8月19日確認)。日本国内の価格は輸入代理店と取扱店により異なる |
| 受賞歴 | 1967年 IDプライズ(デンマーク・インダストリアルデザイン協会)、1968年 インターナショナル・デザイン・アワード(米国室内デザイナー協会) |
| 美術館収蔵 | MoMA シリンダ アイスバケット(1964-67年) 収蔵番号 347.1969.a-b |
| 食洗機対応 | 非対応。メーカーはぬるま湯と食器用洗剤での手洗いを案内している |
代表的なアイテムと仕様
以下の価格は、ステルトン公式ストア(米国)に掲載されている税抜のUSD建て希望価格である。国内での販売価格は取扱店や為替により変動するため、購入時に各店で確認されたい。
コーヒー・ティーアイテム
| コーヒーポット | 容量 1.5L/公式価格 USD 449 |
|---|---|
| ティーポット | 容量 1.25L/茶漉し付属/公式価格 USD 475 |
| フレンチプレス | 容量 1L/公式価格 USD 329 |
| クリーマー | 容量 0.15L/公式価格 USD 85 |
| シュガーボウル | 容量 0.2L/公式価格 USD 109 |
バー・エンターテイメントアイテム
| カクテルシェーカー | 容量 0.75L/ストレーナー内蔵 |
|---|---|
| マティーニミキサー | 容量 1L/ミキシングスプーン付属/公式価格 USD 170 |
| アイスバケット(小) | 容量 1L/二重壁構造 |
| アイスバケット(大) | 容量 2.5L/二重壁構造/公式価格 USD 499 |
| リボルビングアッシュトレイ | 高さ 約65mm/約80mm の2サイズ/公式価格 USD 139・160 |
テーブル・サービングアイテム
| サービングジャグ | 容量 2L/公式価格 USD 260 |
|---|---|
| コースター | 直径 約85mm/公式価格 USD 109 |
| ソルト&ペッパーセット | 円筒形の小型シェーカー2点セット |
| ソルトミル/ペッパーミル | コレクションのプロポーションに合わせた円筒形 |
| サービングトレイ | 円形。縁がわずかに立ち上がり、他アイテムを載せた際に安定する |
類似商品・競合との比較
卓上用のステンレス器物は、表面の仕上げと把手の素材によって扱いが変わる。手入れの手間と、熱の伝わり方に関わる。
| 比較項目 | シリンダライン | EM77 クラシックバキュームジャグ | 9090 エスプレッソコーヒーメーカー |
|---|---|---|---|
| 表面の仕上げ | つや消し | 樹脂または金属 | 鏡面 |
| 指紋・水滴の跡 | 目立ちにくい | 素材による | 目立つ |
| 把手の素材 | 樹脂(熱が伝わりにくい) | 樹脂 | 樹脂 |
| 用途 | 注ぐ・保つ・供する | 沸かした湯を保つ | 直火で抽出する |
| 食器洗浄機 | 非対応 | 製品による | 非対応 |
| シリーズの構成 | 複数の品目で揃えられる | 単品と関連品 | 単品 |
選び分けの目安
- 手入れの頻度を抑えたい場合
- つや消しの面は指紋と水滴の跡が目立ちにくい。鏡面の器物では、使うたびに拭き取ることになる。
- 卓上を揃えたい場合
- シリンダラインは複数の品目が同じ形式で用意される。ポット、クリーマー、シュガーボウル、トレーを同じ系統で揃えられる。
- 保温が必要な場合
- シリンダラインのポットは真空の構造を持たない。注いだ湯は時間とともに冷める。保温を求める場合は真空ジャグが該当する。
使用感と設置条件
つや消しの面
表面はつや消しに仕上げられる。鏡面では指紋と水滴の跡がそのまま残るが、細かい筋目のある面では光が散乱するため、跡が目立ちにくい。日常的に手で持つ器物では、この差が手入れの頻度に直結する。
そのかわり、擦り傷が付いた場合は面の質感が変わる。研磨剤で磨くと筋目が消え、その箇所だけ光沢が出る。
把手
把手とつまみには黒い樹脂を用いる。金属は熱伝導率が高く、熱い中身を入れると把手まで温まるが、樹脂であればこれが起きない。円筒の本体に対して直角に取り付けられ、持つ位置が定まる。
容量と品目
コーヒーポットは1.5L、ティーポットは1.25L、クリーマーは0.15L。アイスバケットとサービングジャグはこれより大きい。使う人数から品目と容量を選ぶことになる。
円筒を基本とするため、複数の品目を並べたときに径と高さの関係が揃う。トレーには円筒の把手が付き、ポットと合わせて持ち運べる。
経年変化とメンテナンス
素材ごとに起きること
ステンレスは錆びにくいが、水道水に含まれる成分が乾いて白い跡になる。つや消しの面では目立ちにくいものの、堆積すると残る。
把手の樹脂は、繰り返しの加熱と洗浄で表面が曇ることがある。内側には茶渋や湯垢が付く。
日常の手入れ
- 洗浄
- 食器洗浄機は使えない。ぬるま湯と食器用洗剤で手洗いし、柔らかい布で拭き上げる。
- 避けるもの
- 研磨剤を含むものはつや消しの筋目を消す。金属たわしも同様である。
- 内側
- 茶渋や湯垢はクエン酸を溶かした湯で落とす。把手の樹脂に長時間つけない。
部品
ポットの蓋やパッキンなど、消耗する部品については取扱店を通じて確認する。
どこで買うか
品目と価格
ステルトンは公式サイトで品目ごとの価格を公表している。米国サイトでは、シュガーボウルが109米ドル、クリーマーが85米ドル、ティーポットが475米ドル、コーヒーポットが449米ドル、アイスバケットが499米ドルである(2026年8月19日確認)。品目によって価格の幅が大きい。
日本国内の価格は輸入代理店と取扱店により異なる。輸入品のため為替の影響も受ける。
取扱店の調べ方
ステルトンは公式サイトで製品情報を公開している。日本国内の正規取扱については、輸入代理店の案内を確認するのが確実である。
中古の流通
1967年から生産が続いているため、古い個体も流通している。相場は年式と状態で幅があり、一定していない。
確認箇所は、つや消しの面の擦り傷(研磨された箇所は光沢が出る)、把手の樹脂の割れと曇り、内側の茶渋や湯垢、蓋の嵌まり具合である。現行品と同じ品目であれば、部品の入手について取扱店に確認できる。
購入前チェックリスト
- 品目と容量(使う人数から決める)
- 食器洗浄機が使えないこと
- 研磨剤が使えないこと(つや消しの筋目が消える)
- 保温の構造を持たないこと
- 複数の品目を揃えるかどうか
- 中古の場合、把手の樹脂の状態と面の研磨跡
よくある質問
- 価格はどのくらいですか?
- ステルトンは公式サイトで品目ごとの価格を公表しています。米国サイトでは、シュガーボウルが109米ドル、クリーマーが85米ドル、ティーポットが475米ドル、コーヒーポットが449米ドル、アイスバケットが499米ドルです(2026年8月19日確認)。日本国内の価格は輸入代理店と取扱店により異なります。
- どこで購入できますか?
- ステルトンの公式サイトで製品情報を確認できます。日本国内の正規取扱については輸入代理店の案内をご確認ください。
- 食器洗浄機は使えますか?
- 使えません。メーカーはぬるま湯と食器用洗剤での手洗いを案内しています。洗ったあとは柔らかい布で拭き上げてください。
- 表面の指紋は目立ちますか?
- つや消しに仕上げられているため目立ちにくくなっています。鏡面では指紋と水滴の跡がそのまま残りますが、細かい筋目のある面では光が散乱するためです。ただし擦り傷が付いた場合は面の質感が変わり、研磨剤で磨くと筋目が消えてその箇所だけ光沢が出ます。
- 把手は熱くなりませんか?
- 把手とつまみには黒い樹脂を用いています。金属は熱伝導率が高く熱い中身を入れると把手まで温まりますが、樹脂であればこれが起きません。
- 保温はできますか?
- ポットは真空の構造を持たないため、注いだ湯は時間とともに冷めます。保温を求める場合は真空ジャグが選択肢になります。
- どの品目を選べばよいですか?
- コーヒーポットは1.5L、ティーポットは1.25L、クリーマーは0.15Lです。使う人数から品目と容量をお選びください。円筒を基本とするため、複数の品目を並べたときに径と高さの関係が揃います。
- 手入れはどうすればよいですか?
- ぬるま湯と食器用洗剤で手洗いします。研磨剤を含むものと金属たわしは、つや消しの筋目を消すため使えません。内側の茶渋や湯垢はクエン酸を溶かした湯で落としますが、把手の樹脂に長時間つけないでください。