概要
LAMY 2000は、1966年にドイツの筆記具メーカー、ラミー社から発表された万年筆である。ゲルト・A・ミュラーが設計した。樹脂とステンレススチールを継ぎ目なく接合した紡錘形の軸を持つ。
1966年の発表以来、生産が続いている。
デザインの特徴とコンセプト
軸は中央が太く両端が細い紡錘形をとる。均一な円筒では持つ位置が定まらないが、太さが変化すれば指が自然に太い箇所へ収まる。重心も中央寄りになる。
ボディにはガラス繊維で強化したポリカーボネート樹脂を用いる。表面にはヘアライン加工を施す。平滑な面では手の脂で滑るが、細かい筋目があれば摩擦が生じる。
ステンレスのグリップ部と樹脂のボディは、径を揃えて接合される。素材の境界に段差があれば指が引っかかるが、面が連続していれば握る位置を選ばない。ピストンノブも同様に軸と面一に収まる。
技術的革新
ペン先は14金にプラチナコーティングを施し、軸の内側に半分覆われる。露出したペン先は空気に触れる面積が大きくインクが乾きやすいが、覆えば乾燥が遅れる。
吸入はピストン式による。カートリッジ式では容器の体積が決まるが、軸そのものをタンクとすれば約2mlを保持できる。ボディには4箇所の窓が設けられ、残量が外から見える。
クリップはバネで開く。固定式では厚みのある生地に留めにくいが、開けば挟める幅が広がる。キャップの嵌合部には2つの突起が配され、閉じた位置が定まる。
評価と影響
同じラミーのラミー・サファリは三角形の断面で持つ角度を定めるのに対し、LAMY 2000は太さの変化で持つ位置を導く。ペン先を軸に半分覆う構成は、全体を覆うパーカー 51と、露出させるモンブラン マイスターシュテュック 149の中間にあたる。
ステンレススチール製など、素材を変えた仕様も展開されている。LAMY 2000の美術館収蔵は、公開情報の範囲では確認できていない。同じ設計者の他作品としては MoMA がブラウンの電気シェーバー(2283.2001.a-f)などを収蔵しているが、いずれも本作とは異なる。
ゲルト・A・ミュラー の設計思想や経歴について詳しくはゲルト・A・ミュラー プロフィールページをご覧ください。
ラミーの歴史や他の製品について詳しくはラミーブランドページをご覧ください。
基本情報
| 製品名 | LAMY 2000 |
|---|---|
| デザイナー | ゲルト・A・ミュラー(Gerd A. Müller) |
| メーカー | C. Josef Lamy GmbH(ドイツ) |
| 発表年 | 1966年 |
| 素材 | マクロロン(ガラス繊維強化ポリカーボネート)、ステンレススチール |
| ペン先 | 14金(プラチナコーティング) |
| 充填方式 | ピストン吸入式 |
| サイズ | 全長約139mm(収納時)、約152mm(筆記時) |
| 重量 | 約27g |
| 価格(日本) | 45,100円(税込・定価) |
| ペン先種類 | EF(極細)、F(細字)、M(中字)、B(太字) |