概要
アアルト・ティーライトホルダーは、アルヴァ・アアルトが1936年に示した波形の輪郭を、ティーライト用のホルダーへ展開したガラス製品である。ペンタゴン・デザインが展開を手がけ、イッタラが製造する。高さは約60mm。
特徴・コンセプト
輪郭を保ったまま寸法を変える
原型の花瓶は、波打つ平面形を持つ。この輪郭を保ったまま高さを抑え、直径を縮めるとティーライトの寸法に合う。波形の凹凸は、面が湾曲するぶんガラスの厚みが場所ごとに変わるため、炎の光の透け方も一様にならない。
プレス成形でつくる
原型の花瓶は手吹きで一点ずつ仕上げられるが、ティーライトホルダーは型を用いたプレス成形による。同じ輪郭でも、寸法が小さく数量が多い製品では成形のほうが適する。素材には無鉛のガラスが用いられる。
色と展開
クリアのほか、複数の色が用意される。イッタラの色ガラスは金属酸化物の調合によって得られる。工場で生じたガラス廃材を再利用した仕様もあり、混色されるため個体ごとに色が異なる。
エピソード
1936年、アアルトはカルフラ・イッタラのガラスデザインコンペティションに出品した。クレヨンで描かれた複数の有機的な案で、装飾的なガラス製品が主流だった当時としては例の少ない造形だった。この案は第一位を得て、翌1937年のパリ万国博覧会で公開されている。
同年に開業したヘルシンキのレストラン「サヴォイ」では、アアルトが妻アイノとともに内装を手がけ、このシリーズの花瓶が用いられた。代表作の花瓶が「サヴォイベース」とも呼ばれるのはこれによる。当初は木型を用いた成形に困難が伴ったが、量産化への道が開かれた。
ティーライトホルダーへの展開は近年の試みにあたる。ヘルシンキを拠点とするペンタゴン・デザインは1996年の設立以来イッタラと協働しており、スチールボウルや木製プレートとともにこの品を手がけた。
評価と影響
イッタラのティーライトホルダーには、角ばった型押しの造形を持つものや、丸みのある輪郭のものがある。アアルト・ティーライトホルダーは、既存の花瓶の輪郭を縮小して展開した点で成り立ちが異なる。単体で置くほか、複数を並べて使われる。
このティーライトホルダーの美術館収蔵は、公開情報の範囲では確認できていない。
アルヴァ・アアルトの設計思想や経歴について詳しくはアルヴァ・アアルトプロフィールページをご覧ください。
イッタラの歴史や他の製品について詳しくはイッタラブランドページをご覧ください。
基本情報
| 名称 | アアルト・ティーライトホルダー / Aalto Tealight Holder |
|---|---|
| デザイナー | アルヴァ・アアルト(Alvar Aalto/原型の輪郭) |
| ティーライトホルダーへの展開 | ペンタゴン・デザイン(Pentagon Design) |
| ブランド | イッタラ(iittala) |
| 原型の成立年 | 1936年 |
| デザインの成立国 | フィンランド |
| 分類 | キャンドルホルダー(ティーライト用) |
| 主要素材 | 無鉛のプレスガラス |
| 製法 | 型を用いたプレス成形(原型の花瓶は手吹き) |
| サイズ | 高さ約60mm、直径約90mm |
| 手入れ | 手洗い |
Reference
- Aalto | iittala
- https://www.iittala.com/en-us/collections/aalto