このページについて
アスタリスク クロックは、ジョージ・ネルソン・アソシエイツが1950年に設計しヴィトラが製造する壁掛け時計である。中心から12本の棒が放射状に伸び、文字盤の面を持たない。棒の間から壁が見える。
このページでは、正規品の仕様と選べる仕上げ、正規品とライセンスを受けていない製品との差、設置と手入れ、購入できる場所を扱う。設計の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。
ジョージ・ネルソンの設計思想や経歴について詳しくはジョージ・ネルソン プロフィールページをご覧ください。
アスタリスク クロックのデザインストーリーについて詳しくはアスタリスク クロック紹介ページをご覧ください。
正規品の基本情報:仕様・サイズ・素材
ヴィトラ・デザイン・ミュージアムが所蔵する資料に基づいて再生産される。直径250mmは、同シリーズのなかでは小さい部類に入る。
| 正式名称(日本語) | アスタリスク クロック |
|---|---|
| 正式名称(英語) | Asterisk Clock |
| 製造国 | ポーランド |
| 本体素材 | 黒の仕様は塗装したスチール、真鍮の仕様は真鍮 |
| ムーブメント | クオーツ |
| 電源 | 単3電池1本(付属) |
| サイズ | 直径250mm(メーカー公表値) |
| カラーバリエーション | 黒(白い針と真鍮の中心)と、真鍮の2種 |
| 参考価格(税込目安) | ヴィトラは公式サイトで価格を公表していない(2026年8月19日確認)。正規取扱店への問い合わせによる。仕上げで価格が変わり、輸入品のため為替の影響も受ける |
| 取り付け方法 | 背面のフックによる壁掛け |
| 付属品 | 単3電池、正規品の証明書 |
| 収蔵 | MoMA アスタリスク ウォールクロック(1950年) 収蔵番号 1273.2018 |
| 保証 | 2年(部品と工賃) |
中心の機構を覆う部分から、12本の棒が均等に放射する。棒は先端に向かって細く絞られる。正面からは星形に見え、斜めからは棒が壁から浮いた立体として見える。
正規品とライセンスを受けていない製品の違い
権利者のライセンスを受けていない同型の製品が流通している。公表されている情報から確認できる差を整理する。仕様が公表されていない項目は「公表なし」と記し、推測では埋めていない。
製造の許諾
設計者の資料はヴィトラ・デザイン・ミュージアムが所蔵しており、ヴィトラは1999年から再生産を行っている。同社は欧州と中東の市場について、指定されたネルソン製品の唯一の許諾された製造者であると公表している。
公表されている仕様
ヴィトラは、本体の素材(塗装したスチール、または真鍮)、寸法、クオーツのムーブメントを用いること、ポーランドでの製造を公表している。
ライセンスを受けていない製品では、これらの仕様が公表されていない場合が多い。真鍮の仕様では、真鍮の無垢か、めっきかによって経年での色の変化が異なる。
| 比較項目 | 正規品(ヴィトラ) | ライセンスを受けていない製品 |
|---|---|---|
| 素材 | 塗装したスチール、または真鍮(公表) | 公表なし |
| 寸法 | 直径250mm(公表) | 公表なし |
| 製造国 | ポーランド(公表) | 公表なし |
| 証明書 | 付属する | なし |
| メーカー保証 | 2年(部品と工賃) | 対象外 |
類似商品・競合との比較
同じシリーズの時計は、いずれも数字を持たない。中心から何が伸びるかによって、壁に現れる形と占める範囲が変わる。
| 比較項目 | アスタリスク | ボールクロック | アイ クロック |
|---|---|---|---|
| 中心から伸びるもの | 12本の棒 | 12個の球を先端に付けた棒 | 左右へ伸びる枠 |
| 外形 | 円(直径250mm) | 円(直径330mm) | 細長い(幅760×高さ340mm) |
| 文字盤の面 | なし | なし | 中央に円盤 |
| 壁面が背景になるか | なる | なる | なる |
| 向きの変更 | 該当しない | 該当しない | 縦横どちらでも掛けられる |
選び分けの目安
- 設置場所が限られる場合
- 直径250mmは同シリーズのなかで小さい部類にあたる。狭い壁面や、他の物と並べて掛ける場所に収まる。
- 壁の色を生かしたい場合
- 文字盤の面を持たないため、棒の間から壁が見える。壁の色がそのまま背景になる。
- 横長の壁面に掛ける場合
- 円形のこの製品より、横方向に長い形の製品が合う。
使用感と設置条件
時刻の読み取り
中心から12本の棒が放射状に伸びる。この棒が時の位置を示し、針の指す方向を棒と照らし合わせて時刻を判断する。数字も目盛りも持たない。
文字盤の面がないため、棒の間には壁が見える。壁と本体の明暗差が小さいと、棒の位置が判別しにくくなる。黒の仕様は明るい壁で、真鍮の仕様は暗い壁で輪郭が出やすい。
設置
直径250mm。取り付けは背面のフックによる。電源は単3電池1本で、配線を要さない。
棒が壁から浮くため、光の当たり方によって棒の影が壁に落ちる。影が重なると時刻が読みにくくなることがある。照明の位置との関係を確かめる。
仕上げの選択
黒の仕様は塗装したスチールで、白い針と真鍮の中心を組み合わせる。真鍮の仕様は全体が真鍮による。壁の色との明暗差から選ぶことになる。
経年変化とメンテナンス
素材ごとに起きること
塗装したスチールは、擦れると下地が出る。細い棒のため、掃除の際に触れる機会が多い。
真鍮は空気に触れて酸化し、色が濃くなる。磨けば元の色に戻るが、時間とともにまた進む。棒が細く本数が多いため、全体を均一に磨くのは手間がかかる。
日常の手入れ
- ふだん
- 乾いた柔らかい布で拭く。棒の一本ずつを拭くことになる。
- 棒の扱い
- 細いため、強く力をかけると曲がる。拭く際は根元を支える。
- 真鍮
- 色の変化を戻す場合、真鍮用の研磨剤を用いる。変化をそのまま残す選択もある。
修理
正規品は2年の保証の対象となる。ムーブメントの交換などは、取扱店を通じて相談する。
どこで買うか
取扱店の調べ方
ヴィトラは公式サイトで製品情報を公開している。同社は価格を公表しておらず、正規取扱店への問い合わせによる。日本国内の正規取扱については、輸入代理店の案内を確認するのが確実である。
注文の際に決めるのは仕上げ(黒または真鍮)である。
実物を確認する
文字盤の面を持たない構成のため、掛ける壁の色によって見え方が変わる。展示の状態がそのまま自宅での見え方になるとは限らない。
中古の流通
1999年以降の再生産品と、当時のハワード・ミラー製の個体が流通している。両者は仕様が異なる。相場は年式と状態で幅があり、一定していない。
確認箇所は、正規品の証明書の有無、棒の曲がりと欠け、塗装の剥がれまたは真鍮の状態、針の曲がり、時計が動くかである。
購入前チェックリスト
- 仕上げの選択(黒/真鍮。壁の色との明暗差から決める)
- 掛ける壁面の寸法(直径250mm)
- 壁の色(棒の間から壁が見える)
- 照明の位置(棒の影が壁に落ちる)
- 数字も目盛りも持たないこと
- 棒が細く曲がりやすいこと
- 中古の場合、証明書の有無と製造時期
よくある質問
- 価格はどのくらいですか?
- ヴィトラは公式サイトで価格を公表しておらず、正規取扱店への問い合わせによります(2026年8月19日確認)。仕上げで価格が変わり、輸入品のため為替の影響も受けます。
- どこで購入できますか?
- ヴィトラの公式サイトで製品情報を確認できます。日本国内の正規取扱については輸入代理店の案内をご確認ください。
- 数字がなくて読めますか?
- 中心から12本の棒が放射状に伸び、この棒が時の位置を示します。針の指す方向を棒と照らし合わせて時刻を判断します。文字盤の面がないため棒の間には壁が見え、壁と本体の明暗差が小さいと棒の位置が判別しにくくなります。
- 黒と真鍮のどちらを選べばよいですか?
- 壁の色との明暗差から決めてください。黒の仕様は明るい壁で、真鍮の仕様は暗い壁で輪郭が出やすくなります。黒の仕様は塗装したスチールに白い針と真鍮の中心を組み合わせ、真鍮の仕様は全体が真鍮によります。
- 正規品かどうかはどう見分けますか?
- 正規品には証明書が付属します。ヴィトラは欧州と中東の市場について、指定されたネルソン製品の唯一の許諾された製造者であると公表しています。設計者の資料はヴィトラ・デザイン・ミュージアムが所蔵しており、同社は1999年から再生産を行っています。
- 収蔵されている美術館はありますか?
- ニューヨーク近代美術館が収蔵しています(Asterisk Wall Clock、1950年、収蔵番号1273.2018)。
- 設置に必要な寸法を教えてください。
- 直径250mmです。取り付けは背面のフックによります。棒が壁から浮くため、光の当たり方によって棒の影が壁に落ちます。影が重なると時刻が読みにくくなることがあるため、照明の位置との関係をご確認ください。
- 手入れはどうすればよいですか?
- 乾いた柔らかい布で拭きます。棒の一本ずつを拭くことになります。細いため強く力をかけると曲がりますので、拭く際は根元を支えてください。真鍮の仕様は空気に触れて色が濃くなります。真鍮用の研磨剤で戻せますが、変化をそのまま残す選択もあります。