このページについて

リボンチェアは、ピエール・ポーランが1966年に発表した椅子である。アルティフォートが製造する。鋼管の枠にフォームを重ね、伸びる布で覆う。木の台が床に接する。

このページでは、伸びる布と張地の選択、台と設置、ライセンスを受けていない製品との違い、手入れ、購入できる場所を扱う。設計の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。

正規品の基本情報:仕様・サイズ・素材

リボンチェアを製造するアルティフォート(Artifort)は、1890年にオランダ・マーストリヒトでジュール・ワーヘマンスが椅子張り工房として創業し、1928年に正式にブランド化された歴史ある家具メーカーである。125年以上にわたり家具とアートの交差点に位置し、ピエール・ポーラン、ジェフリー・ハーコート、コー・リャン・イー等の名デザイナーとの協働によって、革新的で色彩豊かなタイムレスデザインを世に送り出してきた。ポーランは1958年にアルティフォートのデザイナーとなり、マッシュルームチェア(1960年)、オレンジスライスチェア(1960年)、リボンチェア(1966年)、タングチェア(1967年)等の彫刻的椅子群を生み出した。リボンチェアはこの創造的パートナーシップの頂点を示す作品の一つである。

正式名称 リボンチェア
製造ブランド アルティフォート
鋼管の枠に水平のばねを張る
詰め物 ウレタンのフォームによる
張地 伸びる布による。曲面に沿うため、伸びない素材では皺が生じる場合がある。選べる範囲は取扱店に確認する
塗装した木の台。複数の色から選ぶ
サイズ 幅1,000 × 奥行760 × 高さ700mm。座面の高さ390mm
足を置く台(別売) 足を置く台が別売で用意される。幅760 × 高さ約400mm
重ねられるか 重ねられない
価格 アルティフォートは公式サイトで製品情報を公開している(2026年8月19日確認)。日本国内の価格は輸入代理店と取扱店により異なる。張地と台の色で価格が変わる
収蔵 MoMA リボン チェア(1966年) 収蔵番号 452.2008

伸びる布と張地の選択

鋼管の枠にフォームを重ね、伸びる布で覆う。曲面が連続する形状による。

そのため、張地は伸びる素材に限られる。伸びない素材では皺が生じる場合がある。

選べる範囲は他の椅子より狭い。希望する生地があるかを取扱店に確認する。

張り替えも同じ条件による。素材の入手を確かめる。

選び分けの目安

張地を選びたい場合
伸びる素材に限られる。取扱店に確認する。
長く使う前提の場合
張り替えも同じ条件による。素材の入手を確かめる。
座り心地で選ぶ場合
布が伸びて形に沿う。実際に座って確かめられるとよい。

台と設置

塗装した木の台が床に接する。脚を持たない。

台は複数の色から選ぶ。本体の張地との組み合わせで印象が変わる。

幅1,000 × 奥行760mm。椅子としては大きい部類にあたる。

座面の高さは390mm。低い部類にあたる。

選び分けの目安

置き場所を決める場合
幅1,000 × 奥行760mm。実測する。
見え方で選ぶ場合
台の色と張地の組み合わせによる。
立ち座りを考える場合
座面の高さ390mm。低い部類にあたる。

ライセンスを受けていない製品との違い

本製品には、ライセンスを受けていない類似の製品が流通する。

比較項目 正規品 ライセンスを受けていない製品
製造 アルティフォートによる 製造元は個々に異なる
鋼管に水平のばねを張る 公表されない場合がある
張地 伸びる素材から選ぶ 個々に確認が要る
塗装した木。色を選べる 個々に異なる
部品の供給 取扱店を通じて相談できる 個々に異なる

曲面が連続する形状のため、枠の成形と張地の仕様は形の再現に関わる。確認する事項になる。

選び分けの目安

形を確かめる場合
枠の成形と張地の仕様が関わる。曲面が連続する構成にあたる。
座り心地を確かめる場合
ばねとフォームの仕様が関わる。実際に座って確かめる。
長く使う前提の場合
部品の供給と張り替えの対応を確かめる。

同じ設計者・同種の椅子との比較

椅子は張地の条件と台の構成で性格が分かれる。

比較項目 リボンチェア パシャ ラウンジチェア ココナッツチェア
張地 伸びる素材に限られる 着脱できない 一枚で覆う
床との接し方 木の台で接する 台で接する 3本の脚で接する
座面の高さ 390mm 370mm 約267〜295mm
1,000mm 取扱店に確認する 1,010mm前後
足を置く台 別売で用意される 該当しない 該当しない

選び分けの目安

張地を選びたい場合
伸びる素材に限られる。他の椅子とは条件が異なる。
床を確かめる場合
木の台で接する。脚で接する椅子とは条件が異なる。
脚を伸ばしたい場合
足を置く台が別売で用意される。

使用感と設置条件

形状

曲面が連続する。座面と背もたれが分かれない。

肘掛けを持たない。座る位置を選べる。

座り心地

鋼管の枠に水平のばねを張り、フォームを重ねる。

布が伸びて形に沿う。座面の高さ390mmは低い部類にあたる。

床との関係

木の台が床に接する。塗装の仕上げによる。

床材によっては擦れる。動かす際に確かめる。

経年変化とメンテナンス

素材ごとに起きること

伸びる布は使用によって伸びる。形が変わる場合がある。

布は日光で色褪せる。摩擦で毛羽立つ場合がある。

フォームは経年で沈む。ばねも弾力が変わる。

木の台は擦れると塗装が損なわれる。床に接する箇所から進みやすい。

日常の手入れ

張地
埃を払う。伸びる布による。方法を取扱店に確認する。
木の台
乾いた布で拭く。床に接する箇所の擦れも確かめる。
置き場所
直射日光を避ける。布の色褪せが進む。
座面
沈み方の変化を確かめる。ばねとフォームによる。

修理と部品

張地の交換については、取扱店を通じて相談する。伸びる素材に限られる。

ばねの補修の可否もあわせて確認する。

どこで買うか

取扱店の調べ方

アルティフォートは公式サイトで製品情報を公開している。日本国内の正規取扱については、輸入代理店の案内を確認するのが確実である。

張地と台の色を決めてから注文する。足を置く台の要否もあわせて相談する。

実物を確認する

曲面が連続する形状での座り心地は、実際に座って確かめられるとよい。

張地と台の色の組み合わせも現物で分かる。

中古の流通

製造の時期によって張地の選択肢が異なる場合がある。年式を確かめる。

確認箇所は、布の伸びと色褪せ、フォームの沈み、ばねの弾力、木の台の塗装である。

購入前チェックリスト

  • 張地が伸びる素材に限られること
  • 張り替えも同じ条件によること
  • 置き場所(幅1,000 × 奥行760mm)
  • 座面の高さ390mm(低い部類にあたる)
  • 木の台が床に接すること
  • 台の色と張地の組み合わせ
  • 足を置く台が別売であること
  • 重ねられないこと

よくある質問

価格はどのくらいですか?
アルティフォートは公式サイトで製品情報を公開しています(2026年8月19日確認)。日本国内の価格は輸入代理店と取扱店により異なります。張地と台の色で価格が変わります。
どこで購入できますか?
アルティフォートの公式サイトで製品情報を確認できます。日本国内の正規取扱については輸入代理店の案内をご確認ください。
張地は選べますか?
伸びる素材に限られます。曲面が連続する形状のため、伸びない素材では皺が生じる場合があります。選べる範囲は他の椅子より狭いため、希望する生地があるか取扱店にご確認ください。
張り替えはできますか?
できますが、張地と同じく伸びる素材に限られます。素材の入手を取扱店にお確かめください。
座り心地はどうですか?
鋼管の枠に水平のばねを張りフォームを重ね、布が伸びて形に沿います。座面と背もたれが分かれない形状のため座る位置を選べます。
設置に必要な寸法を教えてください。
幅1,000×奥行760×高さ700mm、座面の高さは390mmです。椅子としては大きい部類にあたるため置き場所を実測してください。
脚はありますか?
持ちません。塗装した木の台が床に接し、複数の色から選べます。床材によっては擦れるため動かす際にご確認ください。
収蔵されている美術館はありますか?
ニューヨーク近代美術館が収蔵しています(リボン チェア、1966年、収蔵番号452.2008)。