概要

エンリコ・フラテージ(1978年生まれ)は、イタリアの建築家・デザイナーである。2006年、スティーネ・ガムとともにコペンハーゲンでガムフラテージを設立した。イタリアで建築を学び、日本と北欧の事務所で実務を経ている。作品はすべて連名で発表され、個々の担当は公表されていない。

バイオグラフィー

1978年、イタリアのマルケ州ペーザロに生まれた。建築を学び、インダストリアルデザインで修士号を得ている。

学生時代、交換留学でイタリアに滞在していたスティーネ・ガムと出会った。

卒業後、日本と北欧の複数の建築設計事務所で実務を積んだ。

2006年、ガムとともにコペンハーゲンでガムフラテージを設立した。以後の設計はすべてこのスタジオ名義で発表されている。

デザインの思想と方法

フラテージはイタリアで建築を学び、日本と北欧で実務を経てデンマークに定着した。それぞれの土地で、家具の作り方も生活の形式も異なる。設計にあたっては、どの土地の方法を用いるかという選択が生じる。

複数の土地の方法を選ぶ

イタリアの手工芸、日本の木工、北欧の量産では、扱える形も工程も違う。製品ごとにどの方法を用いるかを決めることになる。

建築の寸法体系を用いる

建築を学んだ経歴から、家具の寸法も空間との関係で決める。部屋の高さと家具の高さの比率が、設計の出発点になる。

覆いで領域を作る

座具に高い背や覆いを設けると、座る人の周囲に領域が生じる。家具が空間を分ける要素になる。建築の側からの発想にあたる。

連名で発表する

2006年以降の作品はすべてスティーネ・ガムとの連名で発表され、個々の担当は公表されていない。

代表作にみる方法

マスキュリン(2012年、グビ)

高い覆いを持つ椅子の系列である。座る人の周囲に領域が生じ、家具が空間を分ける要素になる。

ビーティル(2011年、グビ)

細い金属の枠に張り材を組み合わせた椅子である。

ベオサウンド A5(2023年、バング&オルフセン)

携帯できる音響機器である。把手を本体の上部に設け、持ち運びを前提とする。→ベオサウンド A5

照明・家具の設計

ルイスポールセン、フリッツ・ハンセン、ヘイなどのために設計している。

ガムフラテージ(2006年〜)

コペンハーゲンの設計事務所である。イタリアとデンマークという2つの背景を前提とする。

評価と影響

フラテージは、2000年代後半以降のデンマークで活動するデュオの一方として言及される。イタリアで学び、日本と北欧で実務を経た経歴を持つ。

2006年以降の作品はすべてスティーネ・ガムとの連名で発表され、個々の担当は公表されていない。

家具、照明、音響機器と対象が広い。複数のメーカーと協働している。

収蔵

4館のAPI(MoMA、V&A、Met、AIC)で照合したが、該当する収蔵は確認できなかった。デンマーク・イタリア国内の館については照合手段がない。

作品一覧

いずれもスティーネ・ガムとの共同設計による。

区分 作品名 ブランド
2006年 事務所 ガムフラテージ 設立 コペンハーゲン、デンマーク
2011年 椅子 ビーティル GUBI
2012年 椅子 マスキュリン GUBI
2023年 音響機器 ベオサウンド A5 Bang & Olufsen
2006年〜 照明 ルイスポールセンほかのための照明 Louis Poulsen ほか
2006年〜 家具 フリッツ・ハンセン・ヘイのための家具 Fritz Hansen / HAY

プロフィール

生年 1978年
出身地 イタリア・マルケ州ペーザロ
国籍 イタリア
活動拠点 コペンハーゲン
分野 家具、照明、音響機器
主な協働ブランド GUBI、Louis Poulsen、Fritz Hansen、HAY、Bang & Olufsen

Reference