概要
カボシェは、パトリシア・ウルキオラとエリアナ・ジェロットが2005年にフォスカリーニのために設計した照明である。
光源を覆う拡散板の外側に、透明な樹脂の球を多数留める。吊り下げる型のほか、床置き、卓上、壁付け、天井付けが展開されている。
パトリシア・ウルキオラの設計思想や経歴について詳しくはパトリシア・ウルキオラ プロフィールページをご覧ください。
特徴・コンセプト
球が光源を増やす
内側には、酸で表面を処理した吹きガラスの拡散板がある。ここまでは通常の照明と変わらない。
その外周に、透明な球を並べて留める。個々の球が光を透過させると同時に、内部で反射させる。光源は1つでありながら、発光する点は球の数だけ生じる。
1つの単位を反復して全体をつくるという方法が、照明で用いられた例にあたる。
ガラスではなく樹脂を選ぶ
球はアクリル樹脂による。ガラスであれば同じ透明感は得られるが、多数を吊り下げる構成では重量が問題になる。
樹脂は軽く、割れにくい。ガラスに見える外観を保ちながら、天井から吊れる重量に収めている。留め具の構成も、この素材を前提に成立する。
名称の由来
カボションは宝飾の用語で、磨きはするが面取りをしない石の加工を指す。角を持たず、丸みを帯びた形になる。
この照明の球も、切子面を持たない。光を鋭く分けるのではなく、丸い面のまま透過と反射を繰り返す。名称は加工の方法を指している。
エピソード
系列への展開と改良
2005年の発表以降、寸法と設置の方法を変えた型が加わった。吊り下げる型は3つの寸法があり、大きい型は3本のケーブルで支える。
後年の改良では、球の留め具が捻って固定する方式に変わり、支持部の材料も見直された。同じ構成のまま、透明度と明るさが高められている。
評価と影響
一般的に、フォスカリーニを代表する製品のひとつとして扱われている。素材の性質そのものを効果に用いる同社の方向に沿った作例にあたる。
色は透明と黄金色の2つが展開されている。
基本情報
| デザイナー | パトリシア・ウルキオラ、エリアナ・ジェロット |
|---|---|
| ブランド | フォスカリーニ |
| 発表年 | 2005年 |
| デザインの成立国 | イタリア |
| 主要素材 | アクリル樹脂の球、吹きガラスの拡散板、金属 |
| 色 | 透明と黄金色 |
| 展開 | 吊り下げる型(3つの寸法)、床置き、卓上、壁付け、天井付け |
フォスカリーニの歴史や他の製品について詳しくはフォスカリーニ ブランドページをご覧ください。
Reference
- Caboche | Patricia Urquiola
- https://patriciaurquiola.com/product/caboche
- Caboche Plus | Foscarini
- https://www.foscarini.com/en/product/caboche-plus-std-s-en/