パルメニデ チーズグレーターは、チーズをおろす器具(グレーター)と、おろしたチーズを受ける容器(セラー)を一体にしたキッチンウェアである。1994年、アレハンドロ・ルイスがアレッシィ研究センター(CSA)との協働で設計し、パルミジャーノ・レッジャーノをテーブルで削りながら供するという食習慣に沿った道具として発表された。
製品名は、紀元前5世紀に南イタリアのエレアで活躍した古代ギリシャの哲学者パルメニデスに由来する。日用の調理道具に思索的な含意を重ねた命名で、イタリアの食文化と知的伝統への目配りがうかがえる。
特徴・コンセプト
従来は別々に用いられてきたグレーターとセラーを一つにまとめた点が、この製品の要である。18/10ステンレススチール製の鏡面仕上げグレーターが樹脂製容器の上部に装着され、削られたチーズはそのまま容器内に落ちる。削り終えたあとは、食卓に置く小鉢としても使える。
形状と使い勝手
丸みを帯びた容器は掌になじむ形状で、削る作業のあいだ手のなかで安定する。容器の端には注ぎ口が設けられ、削りたてのチーズをパスタやリゾットへ振りかける動作が無理なく行える。
素材と製造
グレーター部分には18/10ステンレススチールを用い、鏡面研磨で光沢と耐久性をもたせている。容器部分は熱可塑性樹脂(PMMA)製で、軽量ながら堅牢で、食器洗浄機にも対応する。イタリア・オメーニャ近郊クルジナッロのアレッシィ工場で製造されている。
カラーバリエーション
容器の色はレッド、ブラック、アイス(半透明の白)が用意され、キッチンや食卓の雰囲気に合わせて選べる。
評価と位置づけ
パルメニデ チーズグレーターは、1994年の発表以来、現在まで生産が続くロングセラーである。二つの機能を一つにまとめた着想と、手になじむ造形が、実用品としても食卓の道具としても支持を集めてきた。
1995年にはニューヨーク近代美術館(MoMA)の建築・デザイン部門コレクションに収蔵された(メーカーからの寄贈、収蔵番号138.1995)。日用の調理道具が美術館のコレクションに加えられた例として知られる。
基本情報
| 製品名 | Parmenide(パルメニデ) |
|---|---|
| デザイナー | Alejandro Ruiz(アレハンドロ・ルイス)、CSA |
| ブランド | Alessi(アレッシィ) |
| 発表年 | 1994年 |
| 製造国 | イタリア |
| 素材 | 18/10ステンレススチール(グレーター)、PMMA樹脂(容器) |
| サイズ | W15.3cm × D7.5cm × H6.7cm |
| カラー | レッド、ブラック、アイス(半透明白) |
| 品番 | AARU01 |