概要
レアンダー・クレードル(Leander Cradle)は、デンマークのデザイナー、スティグ・リーンダーが1998年に開発したベビークレードルである。双子を妊娠した義理の姉のために考案されたもので、一点から吊り下げる独特の構造により、赤ちゃんの動きに反応して穏やかに揺れる。
メーカーは、抱かれているときのような穏やかな揺れが新生児に安心感を与え、子どもの発達を穏やかに促すとしている。1998年の開発開始から1年足らずでデンマークの店舗に並び、現在では世界30カ国以上で販売されている。
特徴・コンセプト
浮遊する揺りかご
レアンダー・クレードルの特徴は、中央の一点から吊り下げる構造にある。四隅で支える従来の揺りかごとは異なり、この単一支点の仕組みによって、赤ちゃんのわずかな動きにも反応して穏やかに揺れる。抱かれて揺らされるような感覚に近く、新生児に安心感をもたらすとされる。
発達を促す設計思想
スティグ・リーンダーは、単に赤ちゃんを寝かせる場所ではなく、子どもの発達を穏やかに促す家具を目指した。揺れによってバランス感覚を穏やかに刺激することを意図しており、楕円形の柔らかな形状は鋭い角を避けている。100%コットンの素材が赤ちゃんの肌に触れる部分に用いられている。
柔軟な設置方法
天井フックによる吊り下げ、または専用のトライポッド(三脚スタンド)による自立式の2通りの設置が可能。トライポッドを使用することで、部屋から部屋への移動も容易になり、赤ちゃんが常に家族の近くで過ごせる環境を実現する。また、吊り下げ部分を外せばモバイルベッドとしても使用可能という多機能性を備えている。
開発エピソード
1998年、鍛冶職人としての訓練を受け、椅子や自転車、ベビーカーの開発に携わってきたスティグ・リーンダーは、義理の姉が双子を妊娠したことをきっかけに揺りかごの構想を始めた。一人の赤ちゃんに授乳している間、もう一人をどう落ち着かせるかという課題に応えるためであった。
リーンダーは段ボールと糊、糸という簡素な材料を使って試作を重ねた。動きによって赤ちゃんを落ち着かせる揺りかごという構想のもと、安全性を保ちながら周囲の様子を感じられる開かれた設計を追求し、一点から吊り下げる構造にたどり着いた。
開発開始から1年足らずで、最初のレアンダー・クラシック・クレードルのシリーズがデンマークの店舗で販売された。これがレアンダー社の出発点となった。
評価と影響
専門家からの評価
レアンダー・クレードルは、北欧を中心に親世代から支持されている。一点から吊り下げる構造による穏やかな揺れが、赤ちゃんを落ち着かせると同時に、適度な感覚的刺激を与える点が、製品の特徴として挙げられている。
デザイン哲学の継承
レアンダー・クレードルは、「形と機能の両立」「家具を子どもに合わせる」というスティグ・リーンダーのデザインの考え方を示す製品となった。この方針はその後のレアンダー社の製品開発にも受け継がれ、ハイチェアから収納家具まで、子どもの成長を支える製品群へと広がっている。
技術仕様と安全性
レアンダー・クレードルは、ヨーロッパの安全基準に準拠して設計されている。本体のバッグ部分は100%コットン製で、60度での洗濯機洗いに対応し、清潔に保ちやすい。
付属のマットレスは通気性に配慮した構造で、カバーも空気の循環を考慮した仕様となっている。近年のモデルは保育施設での使用にも対応している。
基本情報
| 製品名 | Leander Classic™ Cradle |
|---|---|
| デザイナー | スティグ・リーンダー(Stig Leander) |
| デザイン年 | 1998年(開発開始) |
| 発売年 | 1999年頃(デンマーク) |
| 製造元 | Leander A/S(デンマーク) |
| 本社所在地 | デンマーク・シルケボー |
| サイズ | 高さ30cm × 幅50cm × 長さ83cm |
| 重量 | 約10kg(総重量) |
| 素材 | クレードルバッグ:コットン100% フレーム:粉体塗装アルミニウム(トライポッド) |
| 対象年齢 | 新生児〜約6か月 |
| 付属品 | マットレス、天井フック、吊り下げストラップ(短) |
| オプション | トライポッド、キャノピー、長ストラップ |
| カラー | ホワイト、グレー |
| 価格帯 | プレミアム |