概要
スティグ・リーンダーは、デンマークのデザイナー・製造者である。1999年、吊り下げ式のゆりかごを設計し、これを製品化するためリーンダーを設立した。子供の成長に応じて寸法を変えられる構成を製品の条件とし、ベビーベッド、椅子、収納を手がけている。
沿革
リーンダーはデンマークを拠点とし、鍛冶職人としての訓練を受けた経歴を持つ。
1998年、義姉が双子を妊娠したことが設計の契機になった。片方に授乳する間、もう一方をあやせる道具が必要という条件から出発している。
1999年にクラシック クレードルを発表し、これを製造するためシルケボーで会社を設立した。
以後、ベビーベッド、椅子、収納、おむつ替えの台などを手がけている。同社は現在も家族による経営が続く。
デザインの思想と方法
子供用の家具は、成長に伴って使えなくなる。買い替えれば費用がかかり、使えなくなったものは処分される。リーンダーが条件としたのは、寸法を変えて使い続けられることである。
寸法を段階的に変える
椅子では、座板と足置きの位置を溝に差し替えることで高さと奥行きを変える。生後6か月から成人まで、同じ椅子を使い続けられる。ピーター・オプスヴィックのトリップ トラップと同じ方向にあたる。
吊って揺らす
クレードルは天井から吊るす。重心の位置で揺れ方が決まり、外から力を加えなくても揺れが続く。床に置く型では得られない動きになる。
角を持たせない
楕円や曲面で構成し、角を作らない。子供がぶつかる可能性を減らすという条件による。
一体成形で隙間をなくす
おむつ替えの台では、成形したウレタンを継ぎ目なく仕上げる。縫い目や割れ目がないため、汚れが入り込まない。衛生の条件が構成を決めている。
リーンダーの歴史や他の製品について詳しくはリーンダー ブランドページをご覧ください。
代表作にみる方法
クラシック クレードル(1999年)
天井から吊るすゆりかごである。重心の位置で揺れ方が決まり、外から力を加えなくても揺れが続く。義姉の双子の出産が設計の契機にあたる。→レアンダー・クレードル
クラシック ベビーベッド
楕円形のベビーベッドである。角を持たない構成をとる。床板の高さを変えられ、成長に応じて使い続けられる。
クラシック ハイチェア
座板と足置きの位置を溝に差し替えて高さと奥行きを変える椅子である。生後6か月から成人まで、同じ椅子を使い続けられる。
マティ おむつ替えマット
成形したウレタンを継ぎ目なく仕上げた台である。縫い目や割れ目がないため、汚れが入り込まない。2019年にドイツ・デザイン賞を受けた。
リネア・ルナの系列
直線的な輪郭による家具の系列である。クラシックの曲線とは別の方向をとりながら、寸法を変えられるという条件は共通する。
評価と影響
リーンダーは、設計者であると同時に製造者でもある立場にあたる。1999年の設計を製品化するため自ら会社を設立している。
子供の成長に応じて寸法を変えられるという条件は、ピーター・オプスヴィックが1972年のトリップ トラップで示した方向と重なる。買い替えを前提としないという点で共通する。
2019年にドイツ・デザイン賞を受けた。同社は現在も家族による経営が続いている。
受賞・収蔵
受賞
- 2019年 ドイツ・デザイン賞(マティ おむつ替えマット)
収蔵
4館のAPI(MoMA、V&A、Met、AIC)で照合したが、該当する収蔵は確認できなかった。デンマーク国内の館については照合手段がない。
作品一覧
| 年 | 区分 | 作品名 | ブランド |
|---|---|---|---|
| 1999年 | ゆりかご | レアンダー・クレードル | Leander |
| 1999年 | 会社 | リーンダー 設立 | シルケボー、デンマーク |
| 2000年代 | ベビーベッド | クラシック ベビーベッド | Leander |
| 2000年代 | 椅子 | クラシック ハイチェア | Leander |
| 2010年代 | 什器 | マティ おむつ替えマット | Leander |
| 2010年代〜 | 家具 | リネア・ルナの系列 | Leander |
プロフィール
| 出身地 | デンマーク |
|---|---|
| 国籍 | デンマーク |
| 活動拠点 | シルケボー、デンマーク |
| 分野 | 子供用家具 |
| 主な協働ブランド | Leander |
Reference
- Leander(公式)
- https://www.leander.com/
- Designmuseum Danmark
- https://designmuseum.dk/en/