このページについて

ジオメトリは、ヴェルナー・パントンが1960年に設計したラグである。現行品はデザイナーカーペッツが製造する。手結びによるため、寸法と色に個体差が生じる。正規品には証明書が付く。

このページでは、手結びによる個体差、正規品の識別、毛足の高さと設置の条件、手入れ、購入できる場所を扱う。設計の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。

正規品の基本情報:仕様・サイズ・素材

基本スペック

正式名称 ジオメトリ
製造ブランド(現行品) デザイナーカーペッツ
オリジナル製造 当初は別の製造元による。現行のラグはデザイナーカーペッツが製造する
製法 手結びによる。一枚ずつ製作される
素材 ウールによる
パイル高 約19mm
裏面 手結びの仕上げによる。色と寸法に個体差が生じる
価格 デザイナーカーペッツは公式サイトで製品情報を公開している(2026年8月19日確認)。日本国内の価格は取扱店により異なる
収蔵 本製品の美術館収蔵は、公開情報の範囲では確認できていない。同じ設計者の他の作品では、MoMA が VP グローブ ランプ(118.2003)を、AIC がムーン ランプ(2015.604)を収蔵している
証明書 正規品には証明書が付く

カラーバリエーション

Geometriのパターンは、歴史的に複数の2色配色(カラーコンビネーション)で展開されてきた。ヴェルナー・パントン公式アーカイブが挙げる代表的な配色は以下の通り。なおGeometri I〜IVは、配色ではなくアストリアで用いられたパターンの種類を指す。

ブラック/ホワイト
最も象徴的な配色。コントラストの強さが幾何学パターンの視覚効果を高め、現行のDesignercarpets版ラグでも中心的な配色となっている。
オレンジ/イエロー
暖色系の組み合わせ。パントンのポップアート的な色彩感覚を映し、空間に明るさをもたらす。
ライトレッド/ダークレッド
赤の濃淡によるトーン・オン・トーンの構成。空間に温かみと深みを与える。
マリンブルー/アイスブルー
寒色系の組み合わせ。涼やかでありながら奥行きのある印象を生む。
ブラウン/ベージュ
落ち着いたアースカラー。木質やナチュラルな素材のインテリアになじみやすい。
グリーン/ターコイズ
緑と青緑の組み合わせ。レトロでありながら爽やかな雰囲気を演出する。

現行のDesignercarpets版は主にブラック/ホワイトで展開され、カスタムカラーはメーカーへの相談が可能。手結びウールのため、カラーサンプルの取り寄せによる事前確認が推奨されている。

サイズ展開

225 × 225 cm オリジナルUnika Væv版(228×228 cm)に最も近い、ジオメトリの正統的サイズ
250 × 250 cm やや大型のスタンダードサイズ
300 × 300 cm 大型サイズ。広いリビングやダイニングに最適
カスタムサイズ 上記以外のサイズも個別オーダーで対応可能。設置空間に合わせた特注サイズの製作が可能

手結びによる個体差

手結びで一枚ずつ製作される。そのため、寸法と色に個体差が生じる。

公表される寸法に対して、実物には誤差がある。設置場所に余裕を見込む。

幾何学的な模様のため、線の通り方にも一点ごとの差が現れる。写真と同じ見え方にはならない。

複数を並べて敷く場合、模様が揃うとは限らない。

選び分けの目安

設置場所の寸法が限られる場合
公表される寸法に対して誤差がある。余裕を見込んで確かめる。
模様の見え方を確かめたい場合
線の通り方に一点ごとの差が現れる。可能であれば現物を確認する。
複数を並べる場合
模様が揃うとは限らない。並べたときの見え方を想定する。

正規品の識別

現行品はデザイナーカーペッツが製造する。正規品には証明書が付く。

設計者の署名を入れる仕様もある。指定できる場合がある。

中古で選ぶ場合、証明書の有無を確かめる。当初の製造元による古い個体も流通する。

製造元によって製法と素材が異なる場合がある。年式とあわせて確かめる。

選び分けの目安

新品で購入する場合
正規品には証明書が付く。取扱店で確認する。
中古で選ぶ場合
証明書の有無と年式を確かめる。当初の製造元による個体も流通する。
署名の有無を選ぶ場合
指定できる場合がある。取扱店に確認する。

毛足の高さと設置の条件

毛足の高さは約19mm。ラグとしては中程度にあたる。

内開きの扉の下を通る場合、この厚みで当たることがある。扉と床の隙間を実測する。

家具の脚を載せると、荷重で毛足が潰れる。移動させると跡が残る。

幾何学的な模様のため、家具で隠れる範囲によって見え方が変わる。配置を先に想定する。

選び分けの目安

扉の近くに敷く場合
毛足の高さ約19mmが扉の下を通るかを実測する。
家具を載せる場合
荷重で毛足が潰れる。また模様が家具で隠れる。
模様を見せたい場合
家具の配置によって見える範囲が変わる。先に想定する。

同種のラグとの比較

手で製作されるラグは、製法によって個体差の現れ方が変わる。

比較項目 ジオメトリ マンガス
製法 手結び 手織り機
毛足の高さ 約19mm 約40mm
個体差 寸法と色、線の通り方 寸法と柄の配置
模様 幾何学的な模様 複数の編み地を組み合わせる
証明書 正規品に付く 該当しない

選び分けの目安

毛足の高さで選ぶ場合
約19mmと約40mmで差がある。扉の下を通るかに関わる。
正規品を確かめたい場合
証明書が付く。中古では有無を確認する。
模様の見え方で選ぶ場合
幾何学的な模様は、家具で隠れる範囲によって見え方が変わる。

使用感と設置条件

寸法の選択

複数の寸法が展開される。当初の仕様に近い寸法もある。

手結びのため、公表される寸法に対して誤差がある。設置場所には余裕を見込む。

模様と配置

幾何学的な模様による。見る角度によって、模様の見え方が変わる。

家具を載せると模様が隠れる。配置を先に想定する。

床との関係

裏面は手結びの仕上げによる。滑り止めの機能は持たない。

床材によっては滑る。必要に応じて、滑り止めを別に用意する。

経年変化とメンテナンス

素材に起きること

ウールは使い始めに繊維が抜ける。掃除機をかけるうちに落ち着く。

荷重のかかる箇所から毛足が潰れる。同じ位置に家具を置き続けると、跡が残る。

日光で色が褪せる。模様のある製品では、当たる箇所と当たらない箇所で色の差が現れやすい。

水分を吸うため、染みが残る場合がある。

日常の手入れ

掃除機
毛足の向きに沿ってかける。回転するブラシは毛足を傷める場合がある。
こぼした場合
すぐに乾いた布で吸い取る。擦らない。
向きを変える
定期的に向きを変え、日光と荷重の当たり方を均す。模様のある製品では色の差が現れやすい。
長期の保管
防虫の対策をとる。湿気を避ける。

専門の手入れ

全体の洗浄は、ウールを扱える業者に依頼する。手結びの製品にあたるため、対応の可否を確かめる。

どこで買うか

取扱店の調べ方

デザイナーカーペッツは公式サイトで製品情報を公開している。日本国内の取り扱いについては、取扱店に確認することになる。

正規品には証明書が付く。購入時に確かめる。

実物を確認する

線の通り方は一点ごとに異なる。可能であれば現物を確認する。

見る角度によって模様の見え方が変わる。踏んだときの感触も現物で分かる。

中古の流通

当初の製造元による古い個体と、現行の製造元による個体が流通する。製法と素材が異なる場合があるため、年式を確かめる。

相場は寸法、年式、状態で幅があり、一定していない。確認箇所は、証明書の有無、毛足の潰れと抜け、色の褪せ方の偏り、染みの有無、縁の状態である。

購入前チェックリスト

  • 手結びによる寸法と色の個体差
  • 設置場所の寸法(誤差を見込んだ余裕)
  • 正規品の証明書の有無
  • 毛足の高さ約19mm(扉の下を通るか)
  • 家具の配置(模様が隠れる範囲)
  • 滑り止めを別に用意するか
  • 日光の当たり方(模様のある製品では色の差が現れやすい)
  • 中古の場合、年式と製造元

よくある質問

価格はどのくらいですか?
デザイナーカーペッツは公式サイトで製品情報を公開しています(2026年8月19日確認)。日本国内の価格は取扱店により異なります。
どこで購入できますか?
デザイナーカーペッツの公式サイトで製品情報を確認できます。日本国内の取り扱いについては取扱店にご確認ください。正規品には証明書が付きます。
同じ模様が届きますか?
手結びで一枚ずつ製作されるため、線の通り方に一点ごとの差が現れます。写真と同じ見え方にはなりません。複数を並べて敷く場合も、模様が揃うとは限りません。
寸法は正確ですか?
手結びのため、公表される寸法に対して実物には誤差があります。色にも個体差が生じます。設置場所には余裕を見込んでご確認ください。
正規品かどうかはどう見分けますか?
正規品には証明書が付きます。設計者の署名を入れる仕様もあり、指定できる場合があります。中古で選ぶ場合は証明書の有無と年式をお確かめください。当初の製造元による古い個体も流通し、製法と素材が異なる場合があります。
扉の下を通りますか?
毛足の高さは約19mmで、ラグとしては中程度にあたります。内開きの扉の下を通る場合はこの厚みで当たることがあるため、扉と床の隙間を実測してください。
家具を載せても大丈夫ですか?
荷重で毛足が潰れ、移動させると跡が残ります。また幾何学的な模様のため、家具で隠れる範囲によって見え方が変わります。配置を先に想定してください。
手入れはどうすればよいですか?
掃除機は毛足の向きに沿ってかけてください。回転するブラシは毛足を傷める場合があります。こぼした場合はすぐに乾いた布で吸い取り、擦らないでください。模様のある製品では日光による色の差が現れやすいため、定期的に向きを変えてください。