概要

アンニ・アルバース ラグは、テキスタイル作家アンニ・アルバースのデザインをもとに製品化されたラグである。英国のクリストファー・ファーが、ジョセフ&アンニ・アルバース財団との協働で製作している。在庫を持つ「Editions」は機械紡ぎのウール(一部は絹)をハンドタフトで、注文を受けてから織るラグは手紡ぎのウールをハンドノットで仕上げる。

特徴・コンセプト

織り構造から模様が立ち上がる

模様を後から染めたり刺したりするのではなく、糸の重なり方そのものが模様になる。経糸と緯糸のどちらを表に出すかを切り替えれば、同じ色の糸でも面の見え方が変わる。アルバースはバウハウスの織物工房でこの方法を扱った。ラグでも、織りの構造が模様を決める構成が引き継がれている。

幾何学の反復

直線、格子、縞、メアンダー(雷文)といった単純な形を組み合わせて構成する。色数は限られるが、隣り合う色が互いの見え方に影響するため、面ごとに異なる印象が生まれる。

古代アンデスの織物

1930年代以降、アルバースはメキシコと南米を訪ね、先コロンブス期の織物に接した。限られた道具で複雑な構造を作り出す技法が、以後の仕事の土台の一つになっている。ラグの模様にもこの関心が現れている。

ラグ化されているデザイン

クリストファー・ファーが製作するラグには、「Study 1926」「Smyrna」「DRXVII」「Red Meander」「Tapestry Study」「Camino Real」「Child's Room」などがある。Study Rug や Runner などは在庫品の Editions として、Smyrna や Camino Real などは注文で織るラグとして展開される。

「Smyrna」「Tapestry Study」は、アルバースが残した習作をもとにラグへ起こしたものである。もとになった習作が美術館に収められている場合はあるが、ラグそのものが収蔵されているわけではない。

アルバースのデザインは、クリストファー・ファー・クロスによる織物や壁紙としても展開されている。ノル・テキスタイルズが製品化したファブリック「Eclat」(1974年)もあり、ラグとは別の製品ラインにあたる。

評価と影響

織物を絵画の代わりに壁へ掛けるのではなく、床に敷く敷物として展開している。同じくバウハウスに学んだ設計者の仕事では、バウハウス テーブルランプ WG24のように工房での実験が製品へ移された例がある。

基本情報

名称 アンニ・アルバース ラグ / Anni Albers Rugs
デザイナー アンニ・アルバース(Anni Albers)
ブランド クリストファー・ファー(Christopher Farr)/アルバース財団との協働
もとになったデザイン 1920年代〜1970年代(作品により異なる)
分類 ラグ
主要素材 ウール(Editions は機械紡ぎ、注文で織るラグは手紡ぎ)。作品により絹、またはウールと絹
製法 Editions(在庫品)はハンドタフト、注文で織るラグはハンドノット
主なデザイン Study 1926、Smyrna、DRXVII、Red Meander、Tapestry Study、Camino Real、Child's Room

Reference

Anni Albers | Christopher Farr
https://christopherfarr.com/designer/anni-albers/