面が受け取る光の量を表す値。単位はルクス。光源が出す光の総量を表す光束(ルーメン)とは別の指標。

照度

照度とは、ある面が受け取る光の量を表す値のこと。単位はルクス(lx)を用いる。

解説

照明を選ぶ際に混同されやすいのが、光束との違いである。光束は光源が四方に放つ光の総量を表し、単位はルーメンで示される。カタログに記載されるのは通常こちらである。これに対して照度は、その光が届いた先の面で測られる。同じ電球でも、天井から吊るせば机の上の照度は低く、手元まで下ろせば高くなる。照度は距離の二乗に反比例して減るため、器具の位置の違いは数値に大きく効く。

したがって、ルーメンの数値だけを比べても、その空間が明るくなるかどうかは決まらない。光をどの方向にどれだけ配るかという配光、天井の高さ、壁や天井の反射率が同じだけ影響する。白い壁の部屋と濃色の壁の部屋では、同じ器具でも体感が異なる。

目安となる値は日本産業規格に定められている。長らくJIS Z 9110「照明基準総則」が場所と行為ごとの照度を示してきたが、2024年の改正にともない、屋内の具体的な基準はJIS Z 9125「屋内照明基準」に整理された。数値の段階はおよそ1.5倍の間隔で刻まれており、これは人が明るさの違いを認識できる最小の差を根拠にした刻み方である。面内で明るさがどれだけ均一かを表す照度均斉度もあわせて規定されている。

住宅で実務的に重要なのは、全般照明と局部照明を分けて考えることである。読書や手芸に必要な照度は、団らんに適した照度よりはるかに高い。部屋全体をその水準まで上げると、明るすぎて落ち着かないうえに電力も無駄になる。全般照明は控えめにとどめ、手元にスタンドやペンダントを置いて必要な場所だけ照度を確保するほうが、結果として快適で経済的になる。器具を増やすことは、グレアの抑制という点でも有利に働く。

基本情報

単位 ルクス(lx)
測る対象 光が届いた面。光源が放つ総量である光束(ルーメン)とは別の量
距離との関係 距離の二乗に反比例して減る
関連規格 JIS Z 9110「照明基準総則」、JIS Z 9125「屋内照明基準」
関連する指標 照度均斉度(面内の明るさの均一さ)

Reference

JIS Z 9110:2024 照明基準総則(日本規格協会)
https://webdesk.jsa.or.jp/books/W11M0090/index/?bunsyo_id=JIS+Z+9110:2024
JIS Z 9125:2023 屋内照明基準(日本規格協会)
https://webdesk.jsa.or.jp/books/W11M0090/index/?bunsyo_id=JIS+Z+9125:2023
JIS照度基準についての技術資料(GSユアサ ライティングサービス)
https://gyls.gs-yuasa.jp/jp/products/LED/doc/technic/06.php

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