Chapo Création(シャポー・クレアシオン)
Chapo Créationは、フランスの家具設計者Pierre Chapo(1927年〜1987年)が興した工房を源流とするブランドである。1957年、Pierre Chapoと妻のNicole Lormierが設計事務所を兼ねる会社を設立した。無垢のニレ材を主素材とし、釘や接着剤に頼らず木の組手で緊結する構造を特徴とする。Chapoの死後も一族が設計と製作の技術を受け継ぎ、現在も手作業による製作を続けている。
事業と製造の実体
Chapo Créationの製造を規定しているのは、金属の留め具に依存しない組手である。木同士を噛み合わせて組み上げる方法は、Chapoが造船大工のもとで木工を学んだ経歴に由来する。この構造では、噛み合う面の精度が強度をそのまま決める。同時に、分解して組み直せる構成にもなる。
素材はニレ材が中心となる。堅く木目が明瞭な材で、組手の加工に耐える。用途に応じてオーク、チーク、アッシュも用いられる。
ピエール・シャポー S34チェアは、収束する四本の脚と多角形の座面、非対称の背を組み合わせる椅子である。部材の角度がそれぞれ異なるため、接合部の加工は一点ごとに異なる。
比率の設計には黄金比が援用されている。Chapoはパリの国立高等美術学校で建築を学んでおり、その素養が寸法の決定に用いられた。
沿革
Pierre Chapoは1927年、パリの職人の家系に生まれた。当初は画家を志したが、造船大工との出会いを機に木工と建築へ関心を移し、パリの国立高等美術学校で建築を学んでいる。妻となる彫刻家・画家のNicole Lormierとともに北米とスカンジナビアを旅した。
1957年、PierreとNicoleは設計事務所と室内設計の事務所を兼ねる会社を設立した。翌1958年にはパリ5区に画廊を開き、自作の家具に加えてIsamu Noguchiの照明などを紹介している。クラマールに構えた木工の工房で最初期の製品が作られ、そのなかには作家Samuel Beckettの依頼による寝台も含まれる。
1967年、Chapoは南フランスのゴルドへ拠点を移し、職人を擁して家具の製作を本格化させた。生涯に100を超える型を製作している。
1987年にChapoが死去したのち、事業は一族によって継承された。現在はChapo Créationとして、当時の設計と製法にもとづく製作が続けられている。
デザイナーとの協働
Chapo Créationは、外部の設計者へ委嘱する方式を採らず、創業者の設計にもとづく製作を続ける構成にあたる。組手の加工が形の成立を左右するため、設計と製作が分離しにくい。
設計はPierre Chapo本人によるもので、素材の性質を起点に家具を構想する姿勢が製作全体を貫いている。
Pierre Chapoの設計思想や経歴について詳しくはPierre Chapoプロフィールページをご覧ください。
主な製品群
ピエール・シャポー S34チェアは1973年設計の椅子である。収束する四本の脚、多角形の座面、非対称の背を組み合わせる構成を採る。
このほか、1966年設計の椅子(ニレ材の枠に革を組み合わせる構成)、厚い無垢のニレ材の天板と分解できる脚部を持つ卓、1959年に作家の依頼で生まれた寝台などがある。
基本情報
| ブランド名 | Chapo Création(シャポー・クレアシオン) |
|---|---|
| 創業 | 1957年 |
| 創業者 | Pierre Chapo(1927年〜1987年)、Nicole Lormier |
| 工房の所在地 | フランス・ゴルド(1967年〜) |
| 主素材 | 無垢のニレ材(オーク、チーク、アッシュも使用) |
| 事業内容 | 木製家具の製作および販売 |
| 公式サイト | https://chapo-creation.com |
Reference
- Chapo Création - 公式サイト
- https://chapo-creation.com