概要

ピエール・シャポー(1927-1987)は、フランスの家具デザイナー・製作者である。建築を学んだのち、1958年に工房を開いた。無垢の楡や樫を太い断面のまま用い、木同士の仕口で接合する構成をとる。金具を使わないため、部材の形そのものが接合を担う。生産数は限られ、大半が受注による。

バイオグラフィー

1927年7月23日、パリに生まれた。パリの国立高等美術学校で建築を学んでいる。

1950年代前半にアメリカ、メキシコ、北欧を旅行し、各地の木工を見ている。

1958年、パリで家具の工房を開いた。当初から設計と製作の双方を自ら行っている。

1960年代に南フランスのゴルドへ移り、工房を構えた。1987年に没している。現在は遺族が運営する会社が再生産を行っている。

デザインの思想と方法

シャポーが用いたのは、木同士の仕口だけで接合するという方法である。金具を使わなければ、異種の材料が混ざらず、経年での緩みも木の側で扱える。ただし部材の形は複雑になり、加工の手間も増える。

仕口で接合する

ほぞとほぞ穴、あるいは楔を用いて部材を組む。接合の位置に金具が現れないため、外観は木だけで構成される。仕口の形が構造を決める。

断面を太く保つ

楡や樫の無垢材を、太い断面のまま用いる。仕口を刻むには一定の厚みが要るため、部材を細くできない。構造上の要求が断面を規定する。

分解できるようにする

楔を用いた接合は、楔を抜けば分解できる。運搬と保管の体積が減り、修理も部材ごとに行える。

設計と製作を分けない

工房で自ら製作したため、加工の可否を確かめながら形を決められる。生産数は限られ、大半が受注による。

代表作にみる方法

S34 チェア

無垢の楡による椅子である。座面と背が木の板で構成され、脚との接合は仕口による。金具を使わないため、外観は木だけで構成される。→ピエール・シャポー S34チェア

T14 テーブル

厚い天板を太い脚が支える卓である。脚との接合に楔を用い、抜けば分解できる。

R16 書架

無垢材による書架である。棚板と側板を仕口で組み、金具を持たない。

照明

木と紙、または木とガラスによる照明である。家具と同じ材料と加工で作られる。

ゴドの工房(1960年代〜)

南フランスのゴルドに構えた工房である。設計と製作の双方をここで行った。現在は遺族が運営する会社が再生産を行っている。

評価と影響

シャポーは一般に、20世紀後半のフランスで無垢材による家具を手がけた制作者と評価されている。金具を使わず木同士の仕口で接合するという方法が特徴にあたる。

建築を学んだのち、設計と製作の双方を自ら行った。加工の可否を確かめながら形を決められる立場にある。

生産数は限られ、大半が受注による。2000年代以降に中古市場での評価が高まり、遺族が運営する会社が再生産を行っている。

収蔵

4館のAPI(MoMA、V&A、Met、AIC)で照合したが、該当する収蔵は確認できなかった。フランス国内の館については照合手段がない。

作品一覧

区分 作品名 ブランド
1958年 工房 パリに工房を開設 フランス
1960年代 椅子 ピエール・シャポー S34チェア Chapo Création
1960年代 テーブル T14 テーブル Chapo Création
1960年代 書架 R16 書架 Chapo Création
1960-80年代 照明 木と紙・ガラスによる照明 Chapo Création
1960-80年代 家具 受注による家具 Chapo Création

プロフィール

生没年 1927年7月23日〜1987年
出身地 フランス・パリ
国籍 フランス
活動拠点 パリ、ゴルド
分野 家具、照明
主な協働ブランド Chapo Création

Reference

Chapo Création
https://www.chapo.com/
Musée des Arts Décoratifs, Paris
https://madparis.fr/en