マメ科ツルサイカチ属(ダルベルギア属)の樹木から得られる、暗色の縞をもつ重硬な木材の総称。ワシントン条約で属全体の国際取引が規制されている。
ローズウッド
ローズウッドとは、マメ科ツルサイカチ属(Dalbergia、ダルベルギア属)の樹木から得られる、濃い褐色から紫褐色の地に黒い縞が入る、重く硬い木材の総称のこと。ヨーロッパではパリサンダーとも呼ばれる。
解説
同じ名で呼ばれる材にも複数の樹種がある。家具の歴史で最もよく知られるのはブラジル産の Dalbergia nigra で、日本ではハカランダの名でも流通してきた。ほかにインド産の Dalbergia latifolia、マダガスカル産の種などがある。いずれも密度が高く、油分を含んで木目が詰まり、磨くと深い艶が出る。
家具では無垢材よりも、薄く削った突板として使われることが多かった。木目の縞が強く、少量でも面全体に表情を与えられるためで、20世紀半ばの北欧の家具には、収納家具の扉や天板にローズウッドの突板を張ったものが多い。イタリアでも、ポッジがウォールナットやチークと並べて無垢のローズウッドを用いていた。
取引の規制
過剰な伐採と違法な取引を受けて、ローズウッドはワシントン条約(CITES)の規制対象になっている。ブラジル産の Dalbergia nigra は、1992年に京都で開かれた第8回締約国会議で附属書Iに掲載され、商業目的の国際取引が原則として禁じられた。さらに2016年の第17回締約国会議で、附属書Iの種を除くダルベルギア属の全種が附属書IIに掲載され、2017年1月2日から輸出入に許可書類が必要になった。2019年の第18回締約国会議では、完成した楽器とその部品についての規制が緩められている。
この規制は、ヴィンテージ家具の取引にも関わる。ローズウッドを用いた古い家具を国境を越えて売買・輸送する場合には、樹種と製造時期によって書類が求められることがある。中古市場では、樹種が特定されないまま「ローズウッド」と表記される例もあるため、出品情報だけで樹種を判断することはできない。
Reference
- CoP18 Prop. 52: Dalbergia spp. and Guibourtia spp.(CITES)
- https://cites.org/sites/default/files/fra/cop/18/prop/12032019/F-CoP18-Prop-52.pdf
- Implementation of the CoP17 listing of rosewood(CITES Plants Committee PC23 Doc. 22.2)
- https://cites.org/sites/default/files/eng/com/pc/23/E-PC23-22-02.pdf
- Dalbergia melanoxylon and CITES(CITES SC78 Inf. 33)
- https://cites.org/sites/default/files/documents/E-SC78-Inf-33_2.pdf