オフィス、ホテル、学校、医療施設など住宅以外の空間に向けて、案件単位で納入される家具とその市場を指す業界用語。住宅用より厳しい耐久性と安全性が求められる。

コントラクト

コントラクトとは、家具業界で、オフィス、ホテル、飲食店、学校、医療施設、公共施設など住宅以外の空間に向けて、建築や内装の案件単位で納入される家具、またその市場を指す語のこと。英語の contract furniture に由来し、日本では「コントラクト家具」「コントラクト向け」のように用いる。対になる語は住宅向け、いわゆるレジデンシャルである。

解説

住宅向けの家具が小売店を通じて個人に一点ずつ売られるのに対し、コントラクトの家具は、建築家やインテリアデザイナーが空間の設計にあわせて選定し、施主や施工会社を通じてまとまった数量で納められる。製品の多くはカタログに載る既製品で、特注品に限った語ではない。張り地の種類、脚の仕様、連結や積み重ねの機能などを案件ごとに選べるよう、仕様の選択肢を広く用意する製品が多い。

求められる性能は住宅用より厳しい。不特定多数の人が、長時間、繰り返し使い、清掃や移動の頻度も高いためである。米国では業界団体BIFMAが、事務用椅子、ロビーや待合の椅子、机やテーブル、収納などの種類ごとに強度と耐久性の試験方法を任意規格として定めており、欧州でも非住宅用の家具を対象とする規格群がある。ホテルや公共施設では、張り地や詰め物の燃えにくさについての要件も加わる。スウェーデンのMöbelfaktaのように、公共調達の要件とそろえた認証制度もある。

同じデザインの製品が、住宅向けとコントラクト向けの両方で売られることも少なくない。その場合でも、張り地の耐摩耗性や難燃性、耐荷重の試験条件が異なる仕様が用意されていることがあり、名前が同じでも性能が同じとは限らない。

Reference

BIFMA Standards Overview(BIFMA)
https://www.bifma.org/page/standardsoverview
Standards Descriptions(BIFMA)
https://www.bifma.org/page/standardsshortdesc
What Is Contract Furniture?(Rosehill)
https://www.rosehill.co.uk/?p=33605

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