概要
ノーマン・チャーナー(1920-1987)は、アメリカの建築家・デザイナーである。1958年に設計した椅子は、成形合板の座面と背が一続きで、肘掛けが座面から立ち上がって背に接する構成をとる。低価格の住宅と量産家具の双方に関わり、プレハブ住宅に関する著作も残した。
バイオグラフィー
1920年、ニューヨークに生まれた。コロンビア大学で建築と美術を学んでいる。
1940年代後半、ニューヨーク近代美術館とコロンビア大学で教えた。低価格の住宅に関する研究を行っている。
1950年代、プレハブ住宅と量産家具の設計に携わった。著作も複数刊行している。
1958年、プリシラ・チャーナー社のために椅子を設計した。1987年に没している。
デザインの思想と方法
チャーナーが取り組んだのは、低価格で作れる住宅と家具である。工程を減らし、部材を共通にすれば、価格は下がる。設計の判断が、製造の条件から決まる。
一続きの面で構成する
座面と背を一枚の成形合板で作る。接合部が生じないため、工程が減る。曲率は合板の曲げられる範囲に収まる。
肘掛けを座面から立ち上げる
肘掛けは座面の縁から伸び、背に接する。別部材を追加せず、支持と肘掛けを兼ねる。部材の点数が減る。
断面を変化させる
肘掛けの断面は、座面に近い部分で広く、背に近い部分で細い。荷重のかかる位置に材料を配し、そうでない部分は削る。
住宅と家具を同じ条件で扱う
プレハブ住宅も量産家具も、工程を減らして価格を下げるという条件は同じである。規模が変わるだけで、判断の根拠は共通する。
チャーナー・チェア・カンパニーの歴史や他の製品について詳しくはチャーナー・チェア・カンパニー ブランドページをご覧ください。
代表作にみる方法
チャーナー チェア(1958年)
成形合板の座面と背が一続きで、肘掛けが座面から立ち上がって背に接する椅子である。別部材を追加せず、支持と肘掛けを兼ねる。肘掛けの断面は座面に近い部分で広く、背に近い部分で細い。→チャーナー チェア
アームチェア(1986年)
シカゴ美術館が収蔵している(収蔵番号1986.1078)。
プレハブ住宅の設計(1950年代)
低価格で建てられる住宅を研究し、設計した。工程を減らして価格を下げるという条件が家具と共通する。
著作
プレハブ住宅と量産家具に関する著作を複数刊行した。研究と実務を並行している。
再生産(1999年〜)
子息が設立したチャーナー・チェア・カンパニーが生産を再開した。工程は当初と同じく成形合板による。
評価と影響
チャーナーは、低価格の住宅と量産家具の双方に関わった設計者として言及される。工程を減らして価格を下げるという条件が共通する。
1958年の椅子は、座面と背を一続きの成形合板で作り、肘掛けが支持を兼ねる構成をとる。部材の点数が少ない。
1999年から子息が設立した会社が生産を再開している。工程は当初と同じく成形合板による。
収蔵
以下の収蔵が確認できる(AIC=シカゴ美術館)。
- AIC アームチェア(1986年) 収蔵番号 1986.1078
MoMA、V&A、Met では該当する収蔵は確認できなかった。
作品一覧
| 年 | 区分 | 作品名 | ブランド |
|---|---|---|---|
| 1950年代 | 建築 | プレハブ住宅の設計 | アメリカ |
| 1958年 | 椅子 | チャーナー チェア | Plycraft / Cherner Chair Company |
| 1986年 | 椅子 | アームチェア | — |
| 1950-60年代 | 著作 | プレハブ住宅・量産家具に関する著作 | — |
| 1999年〜 | 椅子 | チャーナー チェアの再生産 | Cherner Chair Company |
プロフィール
| 生没年 | 1920年〜1987年 |
|---|---|
| 出身地 | アメリカ・ニューヨーク |
| 国籍 | アメリカ |
| 活動拠点 | ニューヨーク |
| 分野 | 家具、建築、著述 |
| 主な協働ブランド | Cherner Chair Company、Plycraft |
Reference
- Cherner Chair Company
- https://www.chernerchair.com/
- The Art Institute of Chicago Collection
- https://www.artic.edu/collection