概要

マリオ・マレンコ(1933-2019)は、イタリアの俳優・デザイナーである。建築を学んだのち、設計と俳優業の双方を続けた。1970年にアルフレックスのために設計した長椅子は、詰め物を布で覆い、輪郭を緩く保つ構成をとる。テレビと舞台での活動でも知られる。

バイオグラフィー

1933年9月9日、イタリアのフォッジャに生まれた。ローマで建築を学んでいる。

1960年代から家具の設計に携わった。アルフレックス、アルテミデ、ポルトローナ・フラウなどのために設計している。

同時期にテレビと舞台で俳優としても活動した。設計と俳優業を並行して続けている。

1970年にアルフレックスのための長椅子を発表した。2019年に没している。

デザインの思想と方法

1970年前後の長椅子は、骨組みに詰め物を載せて布を張るという構成が通例だった。マレンコが用いたのは、詰め物を厚くとり、布を余らせて覆うという方法である。輪郭が緩み、身体の側に合う。

布を余らせて覆う

布を張り詰めず、余った状態で被せる。座ると布がたわみ、身体に沿う。張り詰めた面では得られない柔らかさになる。

骨組みを見せない

骨組みは詰め物の内側に収まり、外から見えない。外形は詰め物と布だけで決まる。

脚を隠す

座面が床に近く、脚が布に覆われる。塊としての印象が強くなり、床との境界が曖昧になる。

設計と俳優業を並行する

テレビと舞台での活動を続けながら設計を行った。どちらも本業として扱う立場にある。

代表作にみる方法

マレンコ(1970年、アルフレックス)

詰め物を厚くとり、布を余らせて覆った長椅子である。座ると布がたわみ、身体に沿う。骨組みは内側に収まり外から見えず、外形は詰め物と布だけで決まる。座面が床に近く、脚が布に覆われる。→マレンコ

マレンコの展開

一人掛け、二人掛け、三人掛け、腰掛けが用意された。構成は共通で、寸法だけが変わる。

アルテミデのための照明

照明の設計も行った。家具とは異なる材料と工程による。

ポルトローナ・フラウのための家具

革を用いた座具を設計した。同社は革の加工を主とするメーカーである。

俳優としての活動

テレビと舞台で活動した。設計と並行して続けている。

評価と影響

マレンコは、設計と俳優業の双方を本業とした人物として言及される。イタリアでは俳優としての知名度も高い。

1970年の長椅子は、布を余らせて覆うという構成で知られる。座ると布がたわみ、身体に沿う。

同製品は現在も生産が続いている。構成が変わっていないため、当時の製品と同じ作り方による。

収蔵

4館のAPI(MoMA、V&A、Met、AIC)で照合したが、該当する収蔵は確認できなかった。イタリア国内の館については照合手段がない。

作品一覧

発表年 区分 作品名 ブランド
1970年 ソファ マレンコ Arflex
1970年〜 ソファ マレンコの各型(一人掛け〜三人掛け) Arflex
1960-90年代 照明 アルテミデのための照明 Artemide
1960-90年代 座具 ポルトローナ・フラウのための家具 Poltrona Frau
1960-2010年代 俳優 テレビ・舞台での活動 イタリア

プロフィール

生没年 1933年9月9日〜2019年
出身地 イタリア・フォッジャ
国籍 イタリア
活動拠点 ローマ、ミラノ
分野 家具、照明、演劇
主な協働ブランド Arflex、Artemide、Poltrona Frau、B&B Italia

Reference