このページについて
オレンジスライスチェアは、ピエール・ポーランが1960年に発表した椅子である。アルティフォートが製造する。同じ形の2枚の殻を金属の台に載せる。2つの型がある。
このページでは、2つの型の違い、2枚の殻の構成、張地と台の選択、購入できる場所を扱う。設計の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。
ピエール・ポーランの設計思想や経歴について詳しくはピエール・ポーラン プロフィールページをご覧ください。
オレンジスライスチェアのデザインストーリーについて詳しくはオレンジスライスチェア紹介ページをご覧ください。
正規品の基本情報:仕様・サイズ・素材
ポーランが1952年に習得した成型合板(プライウッド)の曲げ技術が、オレンジスライスチェアの構造的な基盤となっている。二つの同一な圧縮ブナ材のシェルを高密度ウレタンフォームで覆い、ファブリックまたはレザーで仕上げる製法は、1960年当時としては先進的であった。現在のアルティフォートはこのオリジナルの構造を保ちながら、現代の製造技術と素材を取り入れている。
| 正式名称 | オレンジスライスチェア。2つの型に分かれる |
|---|---|
| 製造ブランド | アルティフォート |
| 殻 | 圧縮した木材。同じ形の2枚で構成する |
| 詰め物 | 成形したウレタンのフォーム |
| 張地 | 布と革から選ぶ。選べる範囲は取扱店に確認する |
| 台 | 鋼管による。めっきと粉体塗装の仕上げから選ぶ |
| サイズ(寛ぐ型) | 寛ぐ型は幅830 × 奥行800 × 高さ700mm。座面の高さ410mm |
| サイズ(起きた型) | 起きた型は幅830 × 奥行800 × 高さ800mm。座面の高さ440mm |
| 足を置く台(別売) | 足を置く台が別売で用意される |
| 小さい型 | 小さい型もある。耐荷重は取扱店に確認する |
| 重ねられるか | 重ねられない |
| 収蔵 | 本製品の収蔵は当サイトの照合対象4館では確認できていない |
| 価格 | アルティフォートは公式サイトで製品情報を公開している(2026年8月19日確認)。日本国内の価格は輸入代理店と取扱店により異なる。型と張地で価格が変わる |
2つの型の違い
2つの型がある。寛ぐ型と起きた型による。
| 比較項目 | 寛ぐ型 | 起きた型 |
|---|---|---|
| 高さ | 700mm | 800mm |
| 座面の高さ | 410mm | 440mm |
| 背もたれ | 寝かせた角度による | 起きた角度による |
座面の高さが30mm、全体の高さが100mm異なる。用途によって選ぶ。
幅と奥行は共通する。いずれも幅830 × 奥行800mm。
選び分けの目安
- 用途から決める場合
- 寛ぐ型と起きた型で背もたれの角度が異なる。
- 立ち座りを考える場合
- 座面の高さが30mm異なる。実際に座って確かめられるとよい。
- 置き場所を決める場合
- 幅と奥行は共通する。高さが100mm異なる。
2枚の殻の構成
同じ形の2枚の殻を金属の台に載せる。座面と背もたれを兼ねる。
そのため、2枚のあいだに隙間が生じる。小物が落ちる場合がある。
殻は圧縮した木材による。成形したフォームを重ね、張地で覆う。
台は鋼管による。めっきと粉体塗装の仕上げから選ぶ。
選び分けの目安
- 座り方を考える場合
- 2枚のあいだに隙間が生じる。実際に座って確かめられるとよい。
- 見え方で選ぶ場合
- 台の仕上げを選ぶ。張地との組み合わせで印象が変わる。
- 手入れの手間を考える場合
- 隙間に埃が溜まる。柔らかい布で払う。
張地と台の選択
張地は布と革から選ぶ。選べる範囲は取扱店に確認する。
曲面が連続する形状のため、張地は曲面に沿う素材による。
台の仕上げも選ぶ。めっきと粉体塗装から選択する。
張り替えは業者による作業になる。曲面の再現も確かめる。
選び分けの目安
- 見え方で選ぶ場合
- 張地と台の仕上げの組み合わせによる。
- 長く使う前提の場合
- 張り替えは業者による作業になる。対応を確かめる。
- 張地を選びたい場合
- 曲面に沿う素材による。取扱店に確認する。
同じ設計者・同じ製造元の椅子との比較
椅子は座面の構成と床との接し方で性格が分かれる。
| 比較項目 | オレンジスライス | リボンチェア | パシャ ラウンジチェア |
|---|---|---|---|
| 座面 | 2枚の殻 | 枠にフォームを重ねる | 曲げた合板と台 |
| 床との接し方 | 金属の台 | 木の台 | 台が床に接する |
| 張地 | 曲面に沿う素材 | 伸びる素材に限られる | 着脱できない |
| 座面の高さ | 410mm/440mm | 390mm | 370mm |
| 型 | 2つから選ぶ | 1つ | 2つから選ぶ |
選び分けの目安
- 用途から決める場合
- 2つの型で背もたれの角度が異なる。
- 張地を選びたい場合
- 曲面に沿う素材による。伸びる素材に限られる椅子とは条件が異なる。
- 置き場所を決める場合
- 幅830 × 奥行800mm。実測する。
使用感と設置条件
座り心地
2枚の殻にフォームを重ねる。曲面が身体に沿う。
2枚のあいだに隙間が生じる。座る位置によって感触が変わる。
寸法
幅830 × 奥行800mm。椅子としては大きい部類にあたる。
足を置く台が別売で用意される。組み合わせる場合は置き場所も想定する。
床との関係
金属の台が床に接する。仕上げを選ぶ。
床材によっては傷が付く。保護材の要否を確かめる。
経年変化とメンテナンス
素材ごとに起きること
布の張地は日光で色褪せる。摩擦で毛羽立つ場合がある。
革の張地は使用によって色と質感が変わる。乾燥すると硬くなる。
フォームは経年で沈む。2枚の殻で沈み方に差が生じる場合がある。
めっきの台は湿気の多い環境で曇る。塗装の台は擦れると下地が現れる。
日常の手入れ
- 布の張地
- 埃を払う。生地によって手入れの方法が異なる。取扱店に確認する。
- 革の張地
- 乾いた柔らかい布で拭く。水分をすぐに拭き取る。
- 2枚のあいだ
- 埃が溜まる。柔らかい布で払う。
- 台
- 柔らかい布で拭く。研磨剤は仕上げを損なう。
修理と部品
張地の交換については、取扱店を通じて相談する。業者による作業になる。
曲面が連続する形状のため、再現の可否もあわせて確認する。
どこで買うか
取扱店の調べ方
アルティフォートは公式サイトで製品情報を公開している。日本国内の正規取扱については、輸入代理店の案内を確認するのが確実である。
型、張地、台の仕上げを決めてから注文する。納期も確かめる。
実物を確認する
2つの型の座り心地の違いは、実際に座って確かめられるとよい。
2枚のあいだの隙間も現物で分かる。
中古の流通
製造の時期によって張地の選択肢が異なる場合がある。年式を確かめる。
確認箇所は、張地の状態、フォームの沈み、台の仕上げ、2枚のあいだの隙間である。
購入前チェックリスト
- 2つの型(背もたれの角度と座面の高さが異なる)
- 座面の高さ410mm/440mm
- 2枚のあいだに隙間が生じること
- 置き場所(幅830 × 奥行800mm)
- 張地は曲面に沿う素材によること
- 台の仕上げの選択
- 足を置く台が別売であること
- 重ねられないこと
よくある質問
- 価格はどのくらいですか?
- アルティフォートは公式サイトで製品情報を公開しています(2026年8月19日確認)。日本国内の価格は輸入代理店と取扱店により異なります。型と張地で価格が変わります。
- どこで購入できますか?
- アルティフォートの公式サイトで製品情報を確認できます。日本国内の正規取扱については輸入代理店の案内をご確認ください。
- 2つの型の違いを教えてください。
- 寛ぐ型は高さ700mm・座面の高さ410mm、起きた型は高さ800mm・座面の高さ440mmです。背もたれの角度が異なり、幅と奥行は共通します。
- どのような構造ですか?
- 同じ形の2枚の殻を金属の台に載せ、座面と背もたれを兼ねます。殻は圧縮した木材で、成形したフォームを重ね張地で覆います。
- 座り心地はどうですか?
- 曲面が身体に沿います。2枚のあいだに隙間が生じるため、座る位置によって感触が変わります。実際に座ってお確かめください。
- 設置に必要な寸法を教えてください。
- 幅830×奥行800mmで椅子としては大きい部類にあたります。足を置く台が別売で用意されるため、組み合わせる場合は置き場所も想定してください。
- 張り替えはできますか?
- 業者による作業になります。曲面が連続する形状のため再現の可否もあわせて取扱店にご確認ください。
- 手入れはどうすればよいですか?
- 布の張地は埃を払い、革の張地は乾いた柔らかい布で拭いてください。2枚のあいだには埃が溜まります。台は柔らかい布で拭き、研磨剤は仕上げを損ないます。