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モデル75は、ニールス・オットー・モラーが1954年に設計した椅子である。J.L.モラー・モーブゥファブリックが製造する。座面は紙紐と張地から選ぶ。樹種と仕上げの組み合わせも多い。

このページでは、座面の選択と張り替え、樹種と仕上げの組み合わせ、ライセンスを受けていない製品との違い、手入れ、購入できる場所を扱う。設計の成り立ちについては紹介ページを参照されたい。

正規品の基本情報:仕様・サイズ・素材

モデル75は、1944年にニールス・オットー・モラーが創業したJ.L. Møllers Møbelfabrikの現行コレクションとして、デンマーク・ヘイビャウ(オーフス郊外)の自社工場において製作され続けている。組立ラインを持たない工場で、各工程に特化した専門職人がホゾとホゾ穴による伝統的な接合技法を用いて一脚ずつ手作業で組み上げ、最終研磨まですべて手仕事で仕上げられる。以下に、現行正規品の詳細仕様を示す。

正式名称 モデル75
製造ブランド J.L.モラー・モーブゥファブリック
フレーム素材・仕上げ 2種の樹種から選ぶ。仕上げはオイル、石鹸、塗装、着色など複数による。樹種によって選べる仕上げが異なる
座面仕様 紙紐と張地から選ぶ。紙紐は2色、張地は布、革、合成の革による
座面構造(張り地仕様) 張地の仕様ではウレタンのフォームを用いる
サイズ 幅500 × 奥行470 × 高さ750mm
座面高 440mm
座面奥行 420mm
アームレスト 持たない。肘掛けのある仕様は別の型番による
スタッキング 重ねられない
接合方法 ほぞとほぞ穴による接合とダボによる
収蔵 本製品の美術館収蔵は、公開情報の範囲では確認できていない
価格 J.L.モラー・モーブゥファブリックは公式サイトで製品情報を公開している(2026年8月19日確認)。日本国内の価格は輸入代理店と取扱店により異なる
納期 受注生産。納期は取扱店に確認する。在庫がある場合は早まることもある

モデル75の構造上の大きな特徴は、座面四隅における木製ダボの嵌合方式にある。この独創的な接合により、通常のダイニングチェアで不可欠とされる脚部のクロスコネクション()がなくとも十分な強度が確保される。しかしモラーは、あえてクロスコネクションを通常よりも高い位置に配置することで、見た目の軽さを保ったまま強度を高める配置になっている。先端に向かって徐々に細くなるテーパー脚と、フラットな木製のラダーバック(梯子型背もたれ)が生み出すプロポーションは、スカンディナビアデザインの簡潔さをよく表している。

座面の選択と張り替え

紙紐と張地から選ぶ。手入れと張り替えの条件が分かれる。

比較項目 紙紐 張地
構造 紙紐を編む ウレタンのフォームに張る
経年 緩む。色が変わる 擦れる。フォームが沈む
張り替え 編み直しになる 張地の交換になる
水分 染み込む 張地による

紙紐は使用によって緩む。編み直しは専門の作業になるため、対応できる業者を事前に調べておく。

張地の仕様ではウレタンのフォームを用いる。経年で沈むため、張地の交換とあわせて確認する。

選び分けの目安

手入れの手間を考える場合
紙紐は水分が染み込む。張地では素材による。
長く使う前提の場合
紙紐は編み直し、張地は交換になる。いずれも業者による作業にあたる。
座り心地で選ぶ場合
紙紐は編んだ面、張地はフォームによる。実物で確かめられるとよい。

樹種と仕上げの組み合わせ

2種の樹種から選ぶ。仕上げはオイル、石鹸、塗装、着色など複数による。

樹種によって選べる仕上げが異なる。組み合わせを取扱店に確認する。

オイルと石鹸の仕上げは塗膜をつくらない。定期的な手入れを要する。塗装の仕上げでは要さない。

着色した仕上げでは木目の見え方が変わる。樹種による差も小さくなる。

選び分けの目安

手入れの手間を考える場合
オイルと石鹸は定期的な手入れを要する。塗装では要さない。
木目の見え方で選ぶ場合
着色した仕上げでは樹種による差が小さくなる。
組み合わせを決める場合
樹種によって選べる仕上げが異なる。取扱店に確認する。

ライセンスを受けていない製品との違い

本製品には、ライセンスを受けていない類似の製品が流通する。

比較項目 正規品 ライセンスを受けていない製品
製造 J.L.モラー・モーブゥファブリックによる 製造元は個々に異なる
接合 ほぞとほぞ穴による接合とダボ 公表されない場合がある
素材 公表される樹種による 公表されない場合がある
座面 紙紐または張地から選ぶ 個々に確認が要る
部品の供給 取扱店を通じて相談できる 個々に異なる

接合の方法は強度に関わる。長く使う前提であれば、仕様が公表されるかを確かめる。

選び分けの目安

強度を確かめる場合
接合の方法を確認する。正規品は仕様が公表される。
素材を確かめる場合
正規品は樹種が公表される。仕上げとの組み合わせも示される。
長く使う前提の場合
部品の供給と張り替えの対応を確かめる。

同種の椅子との比較

椅子は座面の素材と手入れの条件で性格が分かれる。

比較項目 モデル75 CH24 ウィッシュボーンチェア 620 チェア・プログラム
座面 紙紐または張地 紙紐 張地(革または麻)
座面高 440mm 450mm 約410mm
肘掛け 持たない 持つ 持つ
張り替え 編み直しまたは交換 編み直しになる カバーを自分で着脱できる
組み立て 完成した状態で届く 完成した状態で届く 専用の工具で組み立てる

選び分けの目安

座面の素材で選ぶ場合
紙紐と張地から選べる。紙紐のみの製品とは条件が異なる。
張り替えを想定する場合
編み直しまたは交換になる。自分で着脱できる製品とは異なる。
机と組み合わせる場合
座面の高さ440mm。肘掛けを持たないため机の下に収まりやすい。

使用感と設置条件

寸法

幅500 × 奥行470 × 高さ750mm。座面の高さは440mm、座面の奥行は420mm。

肘掛けを持たないため、机の下に収まりやすい。組み合わせる机の高さを確かめる。

重ねられないこと

重ねて収納する構成ではない。複数を用いる場合、それぞれの置き場所が要る。

使わない時期の保管場所も想定する。

床との関係

脚は木のため、床に接する箇所も木による。床材によっては傷が付く。

保護材の要否を確かめる。椅子は繰り返し動かすため、床材への影響が大きい。

経年変化とメンテナンス

素材ごとに起きること

無垢材の枠は日光で色が変わる。オイルと石鹸の仕上げではとくに進む。

紙紐の座面は使用によって緩む。色も変わる。水分が染み込むと跡が残る。

張地の仕様ではウレタンのフォームが沈む。張地も擦れる。

ほぞによる接合部は、湿度の変化で緩む場合がある。

日常の手入れ

乾いた布で拭く。オイルと石鹸の仕上げでは定期的な手入れを要する。
紙紐の座面
埃を払う。水分を残さない。染み込むと跡が残る。
張地の座面
張地の素材に応じて手入れする。方法を取扱店に確認する。
接合部
緩みを定期的に確かめる。無理に力をかけない。

修理と部品

紙紐の編み直しと張地の交換については、取扱店を通じて相談する。

いずれも専門の作業にあたる。対応の可否と費用を事前に調べておく。

どこで買うか

取扱店の調べ方

J.L.モラー・モーブゥファブリックは公式サイトで製品情報を公開している。日本国内の正規取扱については、輸入代理店の案内を確認するのが確実である。

受注生産にあたる。樹種、仕上げ、座面を決めてから製作される。納期を確かめる。

実物を確認する

紙紐と張地では座り心地が異なる。実物で確かめられるとよい。

樹種と仕上げの組み合わせによる見え方も現物で分かる。

中古の流通

相場は樹種、仕上げ、座面の仕様、状態で幅があり、一定していない。

確認箇所は、紙紐の緩みと汚れ、張地の擦れとフォームの沈み、接合部の緩み、枠の傷と色の変化である。

購入前チェックリスト

  • 座面の選択(紙紐/張地。張り替えの条件が異なる)
  • 紙紐の編み直しに対応できる業者
  • 樹種と仕上げの組み合わせ(樹種によって選べる仕上げが異なる)
  • オイルと石鹸の仕上げは定期的な手入れを要すること
  • 座面の高さ440mmと組み合わせる机
  • 重ねられないこと(保管場所)
  • 木の脚が床に接すること
  • 受注生産の納期

よくある質問

価格はどのくらいですか?
J.L.モラー・モーブゥファブリックは公式サイトで製品情報を公開しています(2026年8月19日確認)。日本国内の価格は輸入代理店と取扱店により異なります。樹種、仕上げ、座面の仕様で価格が変わります。
どこで購入できますか?
J.L.モラー・モーブゥファブリックの公式サイトで製品情報を確認できます。日本国内の正規取扱については輸入代理店の案内をご確認ください。受注生産にあたるため納期もお確かめください。
座面はどう選べばよいですか?
紙紐と張地から選べます。紙紐は使用によって緩み水分が染み込み、張り替えは編み直しになります。張地の仕様ではウレタンのフォームを用い、経年で沈むため張地の交換とあわせて確認することになります。
紙紐の座面は張り替えられますか?
編み直しになります。専門の作業のため、対応できる業者を事前にお調べください。
樹種と仕上げは自由に組み合わせられますか?
2種の樹種から選べますが、樹種によって選べる仕上げが異なります。組み合わせを取扱店にご確認ください。
仕上げによる手入れの違いを教えてください。
オイルと石鹸の仕上げは塗膜をつくらないため定期的な手入れを要しますが、塗装の仕上げでは要しません。着色した仕上げでは木目の見え方が変わり、樹種による差も小さくなります。
重ねて収納できますか?
できません。複数を用いる場合はそれぞれの置き場所が必要で、使わない時期の保管場所も想定してください。
手入れはどうすればよいですか?
枠は乾いた布で拭き、オイルと石鹸の仕上げでは定期的な手入れを要します。紙紐の座面は埃を払い、水分を残さないでください。染み込むと跡が残ります。接合部の緩みも定期的にお確かめください。