J.L. Møllers Møbelfabrik(J.L.モラー)

J.L. Møllers Møbelfabrikは、デンマーク・オーフスの家具メーカーである。1944年、家具職人Niels Otto Møller(1920年〜1982年)が設立した。創業者自身が設計と製造の双方を担い、木の部材の削り出しとペーパーコードの編みを組み合わせた椅子を手がけた。現在は三代目が経営を担い、創業以来オーフスの工場で製造を続けている。1974年発表の型は同社の主力製品にあたる。

事業と製造の実体

J.L. Møllers Møbelfabrikの製造を規定しているのは、木の部材の削り出しである。同社の椅子は、背の笠木、脚、といった部材の断面が場所ごとに変化する。直線的な角材ではなく、手が触れる部分を丸め、荷重のかかる部分を厚く残す形状にあたる。この形は機械加工だけでは仕上がらず、最終的な整形と研磨は手作業による。

座面にはペーパーコードの編みが用いられる。紙を撚った紐を枠に張る技法で、一脚あたり百数十メートルの紐を要する。編みの張力が座り心地を決めるため、枠の形状と編みの手順が同時に検討される。紐は経年で色が変わり、摩耗した場合は張り替えられる。

木材はオーク、ビーチ、ウォールナット、チェリーなどが用いられる。同社は材の乾燥と選別を自社で行い、木目の向きを部材ごとに揃える。

製造は創業以来オーフスの工場で行われ、注文に応じて樹種と仕上げを選べる構成が採られている。

沿革

1944年、家具職人のNiels Otto Møllerがオーフスで工場を設立した。当初から自身で設計を行い、椅子と食卓を中心に製造している。

Møllerは既存の様式に沿うのではなく、身体が触れる部分の形状から椅子の構成を決める方法を採った。部材の断面が場所ごとに変化する形式は、この方法から生まれている。

1974年に発表された型は、細い部材と広い座面を組み合わせる構成で、同社の主力製品となった。以後も同じ製造方法による椅子が加えられている。

1982年にNiels Otto Møllerが死去したのち、事業は息子の代へ引き継がれた。現在は三代目が経営を担い、創業以来同じ工場で製造を続けている。

デザイナーとの協働

J.L. Møllers Møbelfabrikは、外部の設計者へ委嘱する方式を採らず、創業者とその後継者が設計を担う構成にあたる。部材の断面の変化を手作業で仕上げる工程が製品の性格を決めるため、設計と製造が分離しにくい。

創業から1982年まではNiels Otto Møllerが設計を担い、以後は後継の世代が引き継いでいる。

主な製品群

ニールス・O・モラー モデル75は、ペーパーコードを編んだ座面と、断面が変化する木の部材を組み合わせる椅子である。背の笠木は手が触れる部分で丸められ、脚との接合部で厚みを残す。

このほか、寸法と背の形状が異なる複数の椅子の型、食卓、腰掛けを扱う。

基本情報

ブランド名 J.L. Møllers Møbelfabrik(J.L.モラー)
設立 1944年
創業者 Niels Otto Møller(1920年〜1982年)
本社・生産拠点 デンマーク・オーフス
企業形態 非上場(Møller家による同族経営、三代目)
事業内容 木製家具の設計、製造および販売
公式サイト https://www.jlm.dk/

Reference

J.L. Møllers Møbelfabrik - 公式サイト
https://www.jlm.dk/